「聞くスキル」よりも「話をゆっくり聞く余裕を持つ」ということ

夏休みに入ってから研究などに関連していろいろなヒアリング(インタビュー)を行っています。ヒアリングはグループ形式や個人のものもありますが、だいたい一回に約1時間、人の話をじっくり聞きます。自分がすることは基本的には「質問」です。「どう思いましたか?」「具体的なエピソードはありますか?」という問いかけがメインであり、自分から「こう思う」などということを話す時間はほとんどありません。

一方的に聞いていて、こちらが話さないのはストレスがたまることのようにも思いますが、これがとても心地よいのです。ぼくはとてもおしゃべりなので、飲み会とかでもずっとしゃべっている方なんですが(笑)、聞くこともとても好きなんですよね。あらためてしっかり話を聞くという機会を持つと、普段は聞けないいろいろな話を聞くことができて、あっという間に一時間が経ってしまいます。

話す方にとっても、自分の話を一時間相手に聞いてもらう機会というのは意外にないことかもしれません。最初は「1時間も話すことありますかね?」という人もいますが、だいたい1時間経ったことには「少ししゃべり足りないな」というくらいの状況になっていたりします(笑)

こういう時間を過ごしていると、日常から人の話をじっくり聞くような時間をもっととりたいなあと思います。結局のところ、「聞く」という場合に「人の話を上手に聞くスキル」のようなものも重要なのかもしれませんが、それよりもまずは「人の話をゆっくり聞く余裕と時間を持つこと」が大事なんだろうなと思います。すぐに意見を言いたくなったり、あまりちゃんと聞けなかったりするのは、「聞くスキルがないこと」というよりも、それだけの余裕がないということもあるのかなと思います。

「聞く余裕」は、「自分の判断をいったん保留できること」にもつながると思います。すぐに意見を言ってしまうときは、「自分の判断が正しい」という前提や決めつけを伴うこともとても多いと思うのですよね。聞くことができるというのは「もしかしたら自分の判断は間違っているかもしれない」ということを考える余裕を持っていることでもあるのではないかと思います。こうした余裕を持つことは、仕事を進める上でも結局近道になるような気がしています。

「人の話を聞いている暇はない!」と思っているときこそ、実は人の話を聞くタイミングなのかもしれません。聞く余裕を常にどこかで持っていたいなと思います。

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「聞くこと」とマーケティングの関係という意味でこの書籍は面白かったです。

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