「書くことが苦手」というけれど?:書くことの多様性を知る

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今回の記事と同様のタイトルの文章を、三省堂さんが出している国語教育に関するニュースレターで書かせていただきました。これはリーフレット形式のもので、学校の先生向けの媒体だそうです。私は大学生の「書くこと」に関する研究をしているということもあり、今回声をかけていただきました。

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約1000字程度の内容になります。リーフレットは私の手元にもありますので、欲しい方は研究室に遊びにきたときにお渡しします。

■書くことの多様性を知る

今回この記事の中で書いたことを一言でいえば「書くことの多様性」をもっと認識しようよということです。一言で「書くこと」といっても、それが「大学のレポート」なのか、「エントリーシート」なのか、「メール」なのかで求められることはだいぶ違ってきます。

つまり、「書くこと」といっても、ジャンルは多様だし、それによって求められるものが全然違うんですね。しかし、私たちは書くことをあまりに一言で捉えてしまうがゆえに、そのうちのどこかのジャンルが苦手だと「書くことが苦手だ」と思ってしまいがちなのではということを書いています。

今回の原稿のなかでは、こうした「書くことの多様性」というキーワードをもとに、「文章におけるジャンルの意識」、「文章の型(フォーマット)と思考の関係」、「現代における書くことの意義」などについて書かせていただきました。

■初等中等教育における書くことの教育との接続

これまで私は大学教育における書くことの研究はしてきましたが、初等中等教育における書くことの教育との接点は少なかったため、今回のお仕事は私にとっても興味深いものでした。私の博士論文は「書くこと」に関して書いたのですが、やはりそこでも「大学教育における書くことの教育」を考える上で、初等中等との接続の問題は大きく、今後もこの点については考えていきたいと思っています。

ちょうど先日中学・高校で国語教育の実践をなされている先生と「書くことの教育」についての情報交換をさせていただきました。学生同士が相互に学び合う活動を上手に取り入れられていて非常に面白かったです。今後もこうした情報交換をする機会をつくっていきたいと考えています。

■書くことの指導は手間がかかるけれども

「書くこと」を指導するというのはとても手間がかかることです。その一方で、書くことは思考に直結するものであり、今後ますます求められる力でもあると思います。書くことの指導をあまりちゃんと受けていなかったがゆえに、書くことが苦手な学生をたくさん増やしてしまうのはとても悲しいことだと思います。

書くことが楽しいと感じたり、がんばればしっかりと上達につながっていくような学習環境を整えていくことを今後もなにかやっていきたいと思っています。

今後、大学教育関係者と初等中等教育における書くことの教育をしている人たちを集めて小さな研究会みたいなものをやってもいいかなと思っています。せっかくなら、学校関係者だけでなく、企業の方や、ウェブでライティングをしている人なども呼んだりすると楽しいかなと。もしご興味がある方はご連絡くださいませ。

今回お声がけくださった三省堂の石戸谷さん、安藤さん、どうもありがとうございました!

■参考リンク

これまでブログで書いた「書くこと」などに関する記事はこちらにまとめています。

http://matome.naver.jp/odai/2133342163910863801

おかげさまでこちらのまとめも現時点(2014/08/08)で165695view、お気に入りは1200、はてなブックマーク数1402、520いいね、と多くの方に読んでもらえているようです。ありがたいです。

■関連図書

三省堂の石戸谷さんと一緒に執筆に関わった本です。私もコラムを執筆しています。教育学における歴史をわかりやすく概観することができると思います。