月別アーカイブ: 2018年8月

「続ける」を目的化するところからはじめてみる

最近ブログを継続的に更新しているのですが、なぜそれができているかというと「続ける」を一番の目的としているからです。

これはある意味、邪道な考え方ともいえます。「文章を書く」とか「何かを続ける」というのは、どちらかといえば「方法」であって、「目的」ではありません。

「手段と目的を間違えているのでは」と言われれば、まあたしかにそうかもしれません。

でも、その中であえて「続けること」を目的とするというのは、実は学習にとってけっこう重要なことなのかなと思っています。

「続ける」を目的化してしまうデメリットはなんでしょうか。ブログの場合、デメリットとして考えられるのは「クオリティの低い記事を垂れ流してしまう」など、「内容がないのに更新して劣化していく」、「読む方も量が多くて追いつかない」などというのが考えられます。

たしかに今日のネタはいまいちだったかなと思う日もなくはないです…笑。「よいネタがあったときに時間をかけて、よい記事を書きたい」と思ったりすることもあります。でもそれって幻想なのかなとも思っています。アウトプットしない言い訳になっていることが多いです。

それよりも「毎日必ず更新する」と思って日々を生活したほうが、「なにかネタにならないか」と思って、必死にアウトプットを探していきますし、結果的に多くのものを形にすることができる気がしています。

これはブログなどに限らず、運動の習慣をつけるなどもそうかなと思います。今日は体調がいまいちだから、とか色々理由をつけるひまがあったら、距離が短くてもいいから「走る」など、「質はともかく、とにかく一定の数(量)を続けること」は学習の最初のステップにおいては重要になるのかなと感じています。

今日は「続けること」について書きました。

「続けること」や「何かを表現すること」などは、手段であって目的ではないのですが、あんまりとやかくそんなことを考えずに、「まず続けること」は学習の初期においては重要な要素なのかなと思います。

そして「続ける」ことをしていると、「よりよく続けたい」ということで、勝手に「質」もついてくるということはよくあるように思います。

なにかやろうと思っているけど「質」で悩んで行動できていない人は、思い切って「とにかく量を続ける」ことをあえて目的化してみるのはいかがでしょうか。

今日書いた内容に関連する過去記事があります。

「時間がない・やる気がない」ではなくて「決まった時間に書きなさい」ということ
https://www.tate-lab.net/mt/2015/09/1478.html

このブログで紹介している以下の本は「論文」をテーマにしているんですが、「書くこと」についてたくさんのヒントがあるのでおすすめです。

できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)
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ていねいに「聞く・語る」時間をとることの意義

「昨日は一日どう過ごしましたか?」

と聞かれたらどのように答えるでしょうか。

「あー、一日仕事してたよ」
「昼に起きて、バイト行って寝ました」

とかでしょうか。たしかにこの回答でも、聞かれた質問の答えになっています。

しかし、もうちょっと踏み込んでこんな質問をしたらどうでしょうか?

「なにか昨日の仕事のなかで、発見とかありましたか?」
「昨日一番印象的なことってなんでしたか?」

最初はいきなりこんな質問をされても困るかもしれません。でもそのうち、「あっ、そういえば昨日こんなお客さんと会ったんだけど・・・」と話が進んでいくのではないかと思います。

日々生活をしていくなかで、時間もなかったりするからか、普段の会話というのは、冒頭に示したようなやりとりで終わっていることが多いように思います。

「今日どうだった?」「忙しくて疲れた」「だよねー」

でも、そこに少しだけ時間をとって、ていねいに「語る・聞く」ということをしてみるとどうでしょうか。

実は「そういえば、こんなことを感じたよ」とか「こんなことがあったよ」というかんじで、日常のなんでもないような経験であっても、そのなかにちょっとした新しい発見だったり、自分にとっての意味に気づいたりすることができます。

忙しいとなかなかこういう時間を省略してしまうのですが、実はとても大切ではないかと最近感じています。

「話す」とか「聞く」というのは、意識しなくてもなんとなくできているかんじがしてしまいます。しかし、

「最近、話す・聞くをていねいにやれていますか?」

と聞かれたら、自信を持ってイエスといえないことも多いのではと思います。

自分自身のことを考えても、人の話をなにかしながら話をきいちゃったり、ついつい聞いている途中に自分の話をしちゃったり、要件のみを伝えて終わりにしちゃったりなど、「ていねいにやれていないシーン」のほうがたくさん思いついてしまいます。

でもたぶん、仕事がうまくいったり、チームでまとまれたりするには、大げさなことが必要なのではなく、「話す・聞く」をていねいにすることなのかなと最近感じています。

今日は「ていねいに話す・聞く」ということについて書きました。

忙しいとなかなか後回しにしがちではありますが、こういう時間をしっかりとることが結果的には、なにかを達成するための近道なのかなと思います。

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人間関係の構築を「アイスブレイク任せ」にしない

ワークショップや参加型の研修では、アイスブレイクのワークが取り入れられることが多いです。

アイスブレイクというのは、研修の最初などに緊張感をほぐすために、自己紹介を楽しくやったり、人間関係の構築を助けたりするような仕掛けですね。うまく取り入れると、その後の活動がスムーズになるので、ワークショップを設計する側としては、上手に活用したい活動となります。

しかし最近、学生(参加者)の教育という視点を考えたときに、やりすぎもよくないなと感じるようになってきました。

それは新しい人間関係の構築を「アイスブレイク任せ」にしてしまう可能性があるからです。

アイスブレイクのワークがあれば、参加者は特に何も考えず、言われたとおりにやれば、関係性が構築されてしまいます。

しかし、実際自分がなにかのチームをつくったり、新しい関係性をつくるときは、誰かがアイスブレイクを用意してくれるわけではありません。

枠組みがない中で、自分でアイスブレイク的なことをすることが求められるわけですね。

こちらでアイスブレイクの機会をたくさんつくってしまうと、自分からそういう関係をつくる機会をかえって奪ってしまうことにもなるよなと思っています。

もちろん、いま指摘したようなことはあるとはいえ、最初から「自分で関係性を勝手につくれ」というのは少々乱暴です。

最初はワークを通じて、人間関係の構築をするでよいと思います。また、単発の研修やワークショップなどでは特に気にしなくてもいいかもしれません。

しかし大学のように継続的にワークをおこなう活動をおこなう場面であったり、それこそ「参加者自身のリーダーシップの涵養」を目的としている場合には、徐々に、アイスブレイクのワークを待つのではなく、「自分から人間関係の構築を仕掛ける」ようなモードに転換させていくことが大切なのかなと思います。

普通のコミュニケーション場面では、だれかが枠組みを用意してくれるわけではないですからね。「アイスブレイクしてもらう」のを待つのではなく、自分からそういう場を設計して仕掛ける姿勢をいかに育むかを検討していきたいです。

リーダーシップ教育に関する場のつくりかたについては特に「実践編」の書籍が参考になると思います。

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議論の「内容」ではなく「かかわり方」をフィードバックすることが大事

リーダーシップ教育をする上で大切になるのは「リーダーシップを発揮する経験」と「振り返り」です。特に「振り返り」では、自分の他者に対する「かかわり」について振り返ることが重要になります。

そのためには、ひとりで考えるだけでなく、他者から「かかわり」についてフィードバックをもらうことが大切です。「かかわり」とは、例えば議論を引き出すとか、チームの目標を決めようとする、などの行動が挙げられます。しかし、これって実はなかなか難しいことです。

なぜ難しいかというと、ついついフィードバックをするときに「かかわり」ではなく「内容」の方に注目してしまうんですね。

例えば、何かのディスカッションをしていて、その後にリーダーシップに関する相互フィードバックをしてほしいと伝えるとします。

しかし、気がつくとたいてい「内容」の話をしていて、「だれがどのようなかかわりをしたことが議論を促したのか」といった「かかわり」に関する話がついつい抜けてしまうのです。

こうしたことを防ぐためには、まず振り返りをする上で「内容」と「かかわり」という2つの側面があることを意識します。例えば、なにかのプランづくりをしているとしましょう。

「内容」とは、自分たちのプランのよしあしを検討している状態です。うちのプランのここがよかったねー、もっとここ直せばよかったね、などです。

一方「かかわり」とは、プランをつくる上でのプロセスといえます。「あなたがこのアイデアとこのアイデアを結びつけてみないと言ってくれたのが、次の内容を考える上でキーになったよね。」とか、「質問してくれたおかげで、論点がクリアになった」などです。

振り返りとしてはどちらも重要なのですが、効果的なリーダーシップ行動をおこなえるようになるためには、「かかわり」のフィードバックを忘れずにおこなうことが大切になります。

今日はフィードバックについて「内容」と「かかわり」という視点からなるべくわかりやすくなるよう解説しました。実際はコンテンツとプロセスという言い方もできると思います。

これらはややこしいのですが、リーダーシップ教育を行う上では、区別することが重要になります。

これらをおさえて実践をしてみると、実践がより効果的になるのではと思います。

詳しくは書籍にも解説がありますので、ぜひご覧くださいませ。

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進化する高校教育の現場と「どう教えるか?」から「どうチームになるのか?」への問いの変化

最近、高校教育に関連する方々とお会いする機会が増えてきています。以前から、リーダーシップ教育や、アクティブ・ラーニングのやり方、大学教育の事例紹介や、企業の変化などについて、講演や研修をさせていただいていたのですが、最近は特に増えている印象です。

理由は高校教育を変化させたいというパッションを持った方々増えているということかなと思います。それぞれの先生方のお話を伺っていると「それって大学教育より全然進んでいるな」と思えるような事例がたくさんあります。

企業や地域との連携、海外留学、卒論の執筆など、さまざまな体験が目白押しです。

進んだ高校教育を体験した生徒の一部では、「大学の授業より、高校のときのほうがおもしろかった」などという学生もいるという話もあり、大学教育としても身が引き締まるばかりです。

高校教育の現場のなかで奮闘されているみなさんのお話を聞いていると、いま特に考えられているのは「どう教えるのか?」だけでなく、「教員同士がいかにチームになるのか?」なのかなと感じます。

私も大学で教えていて同じように感じることではありますが、プロジェクト型の授業というのは「一人でまわす」だけではさまざまな限界があり、教える側が「チームになる」ということが大切になります。

もちろん「教え方」も重要ではあるのですが、それ以上に「IからWe」への変化が求められつつあるのかなと思います。

つまり「私たちは生徒に何を、どのように教えるのか?それはなぜなのか?」という問いをあらためて考える段階に来ているのかなと思っています。

そういうところをお助けするのがぼくに求められている役割なのかなと感じています。

今日は高校教育について書きました。高校教育は今後さらにどんどん変化していくのだろうなと思います。

もちろん「変化」というのは、「怖い」という感覚を感じることも事実とは思います。「変革」とかって、する側はいいですが、される側としては、自分の存在が否定されるのではないか、また仕事が増えるのではないかなど、ネガティブな思いもでてくるのは自然なことだと思います。

ただ、いまおこなわれている高校の変化はどこかに「希望」の要素もあるように感じています。それがなぜかはうまく言葉にできないのですが、結局高校の先生ってみなさんまじめでよりよい教育をしたいという思いは一緒だからかもしれません。

個の力が結集されて大きな力になったときに、一気に高校教育は変化していくのだろうなと感じています。

高校が変化したら、また大学教育も変化せねばなりません。大学だからできることはなにかを考えながら、また面白い教育実践・研究をしていきたいなと考えています。

「教える側のリーダーシップが重要」という話は書籍の中でも強調して書いたことなので、ご興味あるかたはぜひ御覧くださいませ。

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そのコミュニティ独自の言語を学ぶことが仲間入りの第一歩になる

あなたの組織で、その組織でしか使っていないであろう言葉はありませんか?

必ず何個かあるのではと思います。立教経営の中でもめちゃくちゃあります。たぶん以下の文章とか解読不能ではないでしょうか?

「0のSAやる?マジか。こっけいでEAPやりながらとか無理かなー。2もとりたいけど、ワンチャンCAかな。ゼミで関マケもあるし、キャパ足りねー。」「それな。」

いちいち解説はしませんが、これは簡単にいうと、国際経営学科1年生が、2年生になって授業、ゼミ、授業の学生スタッフ(Student AssisitantやCourse Assistant)のどれをやろうか迷っているような状況のことです。

こういうコミュニティ独自の言語を理解していくというのは、その組織に仲間入りする上で重要です。

会社に入るときなども新入社員のうちは、訳がわからない言葉がたくさんあるでしょう。これらの言葉は辞書などがあるわけではありません。しかし、気づいたら自然と使い始めていきます。

それは一歩ずつそのコミュニティに仲間入りしているということでもあります。組織に馴染む、組織社会化の段階といえます。最初はがんばってそれらを学ぶ必要があります。

一方、すでに長くいるコミュニティでは「何がコミュニティ独自の言語なのか」わからなくなっていると思います。

それは学習の成果でもありますが、自組織を相対化するのが難しくなっている状態ともいえます。ある種の過剰適応状態である場合もあります。その場合、組織を越境して、自分を相対化する、越境学習が必要になるかもしれません。

越境学習とは簡単にいえば、独自の言葉が通用しないコミュニティの人と話してみて、あっこれうちしか使ってないんだと気づき、別の言葉でそれを表現してみたり、その言葉が使われる文脈を振り返ってみたりしながら、自組織や自分を相対化するかんじです。

このように「コミュニティ独自の言語」というのは、実は学びにとってすごくキーになる、面白いものなのです。

とここまでは一般的な話なんですが、ぼくは研究者だからか、こういうことをどうでもよい場面でもついつい意識してしまいます。例えば、オンラインゲーム。

オンラインゲームの世界は、そのコミュニティ独自の言語で溢れてて、それを解読していくのが楽しいんですよね。

例えば、人狼ゲームをオンラインでできる「人狼殺」というのがあります。ぼくは動画しか見たことありませんが、ぼくが気づいただけでもこんなに独自の言い回しがあります。

考察(落とす、薄い、ない、のびる)
CO
黒め、白め、村めでみる
対抗
村利ない、ある
殴り、雑殴り
囲い
吊り位置
ラインでみる

例:まだだれも占いでてないですね。占いC0します。2番さん白でした。3番さん考察薄いんで黒めでみてます。

最初は何言ってんのかさっぱりわかりませんでした。でももう意味わかるようになっちゃいました。言葉が理解できるようになると、使いたくなるのがこわいです笑 これはまさに組織に参入する段階ですね。

一方、同じゲームでもスプラトゥーン2は一年くらいやってるんで、何が独自言語なのか、ちょっとわからなくなってきていました…笑 たぶんこんなかんじ。

イカ、タコ、アサリ
スシ、スシコラ
風呂(ッシャー)
エイム(エイム練習)
沼ジャン、ステジャン、イカニン
部屋立てる
チャー2、チャーにぬかれる、4Kかつぐ
編成重め
塗り(が強い、甘いなど)
3確、4確
裏取り

例:この時間帯はアサリか。相手チャー2。うちの編成重めかな。塗り弱いから、積極的に塗っていかないと。(試合開始)。スシやりましたー。裏取り気をつけて。いまアサリ8個あるから2個ちょうだい(「カモン!」)とりあえず雨降らしときます。

たぶんこっちのほうが、気づいてないで使っている言葉が多いと思いますね笑。

慣れれば慣れるほど、何が独自言語なのか思い出すのにとても時間がかかります。それは学習しているということでもある一方で、かえって「意識すること」が難しくなっている段階ともいえます。まあ普通ならそれで問題ありません。

ただ組織の場合は、自分たちのあり方を方向転換しなくてはいけなくなったり、だれかに説明しなくてはならないという場面になると、そのままでは難しく、ある種の意識化と翻訳作業が必要になってくるというわけです。

今日は「コミュニティ独自の言語」という視点から、学びや組織への参入について書きました。

言葉についてそんなに普段意識しないかもしれませんが、学びにとっては重要な要素になります。言語というのは、組織の境界をつくったり、乗り越えたりする上でやはりひとつ強力な武器なんですね。

なので、ちょっと自分の組織で言葉に着目して生活してみるといいと思います。

こういう言い回しってうち独自だなー。
自分は昔こんな言葉使わなかったのに、すっかり組織にそまってしまったな。
そもそもうち独自の言葉ってなんだかさっぱりわからないな。

など、新鮮な発見があると思いますよ。

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二十歳(はたち)のとき、何をしていたか?

先日たまたま入ったハンバーガー屋で、この雑誌が置いてありました。ふと目にはいったので、食事がくるまでの間ぱらぱらと見ていました。

雑誌の表紙に載っている人たちが「二十歳」というか、正確にいうと「20代からいままで何をしていたのか」が語られています。わりと赤裸々にうまくいかなかったこともしっかり書かれていて、ついつい引き込まれてしまいました。

みんないろんな下積みがあったんだなと思いつつ、自分自身の20代の大学院生活も一緒に思い出しながら読んでいました。

研究者になる過程というのは、一般的にあまり知られていないと思うのですが、ぼく個人としては、いわゆる企業に入社してその中でおこなうキャリアの進め方とは全然違い、この雑誌にでているような職業の人たちのほうが比較的近いのではないかとも感じています。(領域にもよるでしょうが)

20代の頃は、就職して稼いでいく仲間たちをみながら、自分は本当にこの先食っていけるのかという不安と戦いながら生活をしていました。自分はいつまでたっても大学生みたいな生活水準でやっている中、徐々にみんなと行くお店や趣味などもずれていくのをさびしく感じつつ、その中で、やれることをがむしゃらにやっていたような気がしています。

それが楽しかったという部分もありますが、「もうあのときには戻りたくない」という時期も当然あったりして、なかなかディープな体験であることを思い出しました。

このインタビューでは、そういう葛藤が赤裸々に書かれていて、自分も共感しながら読むことができました。

面白いと思ったところはいくつもあるので、全部紹介できないのですが、例えばバカリズムさんのインタビューが面白かったです。

バカリズムさんがコンビ結成3年目を過ぎたころ、テレビでは、若手はネタだけでなく、過酷なロケやリアクションを求められる風潮もあり、テレビに使いづらいと言われることも増えてきたというエピソードが紹介されていました。

そのときに「なぜテレビに合わせるという選択肢をとらなかったのか?」とインタビューアーから聞かれ、

「それは楽しくないじゃないですか!自分が面白と思うことを優先さえなかったら、意味がない。”しんどいこと”をやるなら、お笑いの世界でなくてもいい。好きなことをやりたくてこの道に入ったわけだから、そこに迷いはなかったですね。」

と答えていたのが印象的でした。自分もこの道を選んだのは好きなことがやりたくてなので、単にしんどいことやるだけなら、この道じゃなくていいんだよなとか、そんな気持ちを思い出しました。

不安なときやうまくいかないときは、ついつい目先の安定さをもとめて、そもそもなぜその選択肢を選んだのかを忘れがちです。でもそんなときこそ、最初の志に立ち返ることが大切なんだよなと思いました。

他にももっと紹介したいエピソードがあるんですが、あまりに増えてしまいそうなので、今回は1つだけにしておきます。

ちなみにこの雑誌は最新号じゃないので買えないのかなと思ったのですが、ネットで調べたら売っていたので手元においておくことにしました。個人的には、ムロツヨシさんや、サンドウィッチマンさん、坂本龍一さんとかの話も好きでした。

今日は「二十歳(はたち)のとき、何をしていたか?」について書きました。

いまは名前を知っている人たちであっても、ある意味で何者でもなかった時代があるわけで、そのなかでどのように生きたのかというのはとても面白く読めました。

何者かになることをあせるのではなく、いまできることを一つ一つ積み重ねていくことが結局のところ近道なのかもしれません。

それと、ふとした偶然の本の出会いというのは面白いですね。食事がでてくるまでスマホをいじっていたら気づかなかったでしょうから、たまにスマホをおいて、まわりに目をむけてみると意外な出会いがあるかもしれませんね。

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与えられた環境の中の「主体性」から飛び出して「環境をつくる楽しさ」を知る

ワークショップや場作りの手法の「How」はだいぶ流通してきましたが「そもそもなぜ場を作るのか?」という問いはそんなに深められていないのではと思います。

もちろん、場をつくることが「参加者や依頼してきたクライアントにとって何の役立つのか?」といった「対象に対する意味」はよく語られているわけですが、「場の作り手にとっての意味」とは何でしょうか。

色々あると思うのですが、ぼく個人が思うこの問いに対する答えは、今回のタイトルに設定した

与えられた環境の中の「主体性」から飛び出して「環境をつくる楽しさ」を知る

ということなのかなと思います。

他者がつくった環境の中で、自分から動くということももちろん楽しいことです。でも、その枠組みそのものを自分でつくることができるかもと思ったら、もっと楽しいですよね。

他者がつくったゲームをプレイヤーとして楽しむことに飽きてきたら、「もっと上質なゲームをワシにくれ!」的な「王様的な消費者」になるのではなく、「よし、じゃあ自分でつくってみるか」となるのも楽しいよというのが、ぼく自身が感じることです。

なので、ぼくが大学生などにワークショップや場作りの手法を教えるとしたら「そういうの楽しいから一緒にやってみない?」と声をかけるんじゃないかと思います。

今回のコンセプトである「環境をつくる楽しさ」というのは、ワークショップだけでなく、主体性やリーダーシップの問題を考える上でもキーとなると思います。

ぼく自身の興味・研究関心である「ワークショップ」と「リーダーシップ」はここでつながります。

最初は「環境の中での主体性」でかまいません。でも、その中で自分の役割を固定したまま、消費者でいるより、「環境構築の立場」にまわってみると楽しいです。そうすると実は消費者としても二倍楽しめたりしますから。

ぼくがここで強調したいのは「そっちの方が楽しいからやってみない?」ということです。

「そういう力がないと次の時代生きていけない」という言説には少々疲れました。「こういう環境だから、個人がそれにあわせないといけない」という考え方はある意味で正しいですが、それだけが唯一の解ではありません。

「楽しいと思ってやりはじめたら、気づいたら環境が変わってました」でいいものもたくさんあると思っています。

少なくともぼくにとってはワークショップや場を作るということはそういうものとしてやっているところがあります。(一般的にどうかという話ではありません)

今日は、作り手としての「場を作る意味」について書いてみました。

今回の話も、昨日ブログで紹介した「ゼミレンジャー」というイベントに1つ関連するコンセプトです。

大人がすべての環境の準備してあげちゃうのではなく、

「大学生が、大学生に対して場を作ることを通して、自分の経験をなにかに変換して、成長につなげる場」

というのはもっとあっていいような気がしています。

このへんを後押しできるような内容の書籍を書きたいと思っています。昨日も書いたとおり、このイベントを核とした書籍を実践女子の松下先生と執筆しているので、じっくりそこで書けるとよさそうですね(出版社は引き続き探し中なので、ご興味ある方はご連絡くださいませ)。

ということで、今後こういった内容の記事も定期的にあげていこうと思います。

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「成長の実感」は「実際の成長」より遅れてやってくる

最近の大学生をみていると、自分たちの時代と比べ、非常に多くの「成長につながる経験」をしていると感じます。企業や地域と連携した授業や、留学、インターン、ゼミなど本当に経験の種類はさまざまです。

しかし、それだけ色々な体験をしている一方で、本人たちが「成長の実感」を得ているかというと、思ったよりもそうでもないような気がしています。

話を聞いていると、すごく貴重な体験もしているし、おそらく「成長」はしていると思うのです。でも、「実感」がないんですね。なので、いろんな経験をしているわりに、自分に自信がなかったり、これでいいのかと思っていたりする学生が多いなという印象です。

考えてみると、「実際に成長しているかどうか」と「自分が成長していると感じられるか」は同じタイミングとは限りません。実力があがっていたとしても、それを試してみて「ああ、やっぱり実力がついているかも」と思える瞬間が訪れないとそれがわからないわけですよね。

このタイムラグの部分は実はけっこう重要なポイントなのではないかと思います。

成長の実感を感じるためには何が必要になるのでしょうか。

それはまずは「似たような状況で、より成果がでる」ということが一番わかりやすいでしょう。前は似たようなことをやってもだめだったのに、いまはこういうふうにできるという経験があれば、「なるほど、自分は成長した」と実感できるかもしれません。

ただ、もしそれができていたとしても、自分が「気づいていない」という状態であれば、これまた実感につながりませんよね。客観的に見たら「前より明らかにできるようになっている」としても、本人がそれに気づいておらず、言われてみればそうだった」というかんじでは、言われるまでは成長した実感を得られていないということになります。

つまり実感を得るためには「できている自分に気がつく」ことが必要になるということです。これには自分だけでなく、他者の力をかりることも必要になってくると思います。なかなか自分ではわからないものかもしれません。

と、ここまで書いてみて、あらためてなぜ成長実感は必要なんでしょうかね。「実感がなくても成長していればいいじゃないか」という反論も考えられそうです。

でも、これは直感的に「それではまずい」という感覚があります。まだうまく説明できないのですが。

おそらくそれは、本来成長しているはずなのに、「色々がんばったけど自分は何も得られていない」という物語を生きてしまうからなのではないかと思っています。

本当は「成長のストーリー」をもとに、次の挑戦に向かっていければいいのでしょうけれども、「色々やったけれど何も得られていないかも」という「迷いのストーリー」に向かっていってしまうと、せっかくの体験が、自分をしなやかに成長させる方向に向かず、変に自分を縛ってしまうのではないかと感じるからです。

そしてそれを抜け出るためには「自分のなかでの成長のストーリー」を「自分なりにつくれること」が必要なのかなと思います。

今回は「成長実感」について書きました。

実はこのテーマは、数年前から実施している「ゼミレンジャー」というイベントでずっと考えていることでもあります。

【過去記事】経験を棚卸しして、ネットワーク化することの意義とは?:ゼミレンジャー2015を実施しました
https://www.tate-lab.net/mt/2016/01/1497.html

このイベントは2014年からはじめて、もう4年くらいやっているかんじですかね。

次で5年目になるので、いま実践女子大の松下先生と、このイベントを柱にした書籍を執筆するプロジェクトをおこなっています。

書籍のなかでも「大学生の学び」について、ワークショップや場作りとからめて、いわゆる大学教育の話とはちょっと違った角度から、いろんなことを書けるといいなとおもっています(まだ出版社は決まっていないので、あわせて探し中です!)。

考えてみれば、これがまさに自分にとって「このイベントから何を得たのかを実感する作業」なのかもしれませんね笑

書籍の続報はこちらのブログでもまたご連絡できればと思います。ブログの更新情報はLINE@でもお知らせしています。

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【BEAMS×立教大学×ふるさとワーホリ】地方で働く魅力を伝える新プロジェクトはじまります!

BEAMS JAPAMさんと、立教大学経営学部、そして、ふるさとワーキングホリデー(総務省さま)の3者によるコラボ企画「2018ふるさとハッピーワーホリ」がスタートします!

このプロジェクトは「ふるさとワーキングホリデー」を実施する地方自治体に、立教経営の学生とBEAMSの社員の方が直接足を運び、「その地域で働くことの魅力」について取材をして、発信をするというものです。立教側は舘野がディレクションをおこなっています。

学生は4つのチームに分かれて、それぞれの地方自治体で働く人を取材し、自らも「ふるさとワーホリ体験」をします。そして、そこで見つけた魅力を、動画と1枚のポスターにまとめて発信をします。

ポスターは11月にBEAMS JAPANさまの店舗に掲示させていただき、学生たちも店舗に立ち、魅力について説明させていただきます。プレゼンは2地域ずつ行い、プレゼン対決をおこなうようなイメージです。

プレゼンなどは一般公開しますので、ぜひ多くの方に店舗に足を運んでいただけるとうれしいなと思います。細かなスケジュールはまたこちらでも紹介させていただきます。

4つのチームは具体的に以下の地域に向かいます。

・北海道
・福島県
・岐阜県
・熊本県

ぼくはすべての地域にはいけないのですが、岐阜県に取材に行く予定です。

地域と連携するプロジェクトというのは、私自身も新鮮で、ある意味で楽しみながら実施させていただいています。

それぞれの地方自治体にとっても、参加する学生にとっても、ハッピーな連携の仕方について考えていきたいと思っています。

また続報はこちらでどんどん更新していきます!ご興味ある方は、舘野のLINE@に登録していただけると、ブログ更新情報を無料でお送りいたします。

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