ワークショップや参加型の研修では、アイスブレイクのワークが取り入れられることが多いです。

アイスブレイクというのは、研修の最初などに緊張感をほぐすために、自己紹介を楽しくやったり、人間関係の構築を助けたりするような仕掛けですね。うまく取り入れると、その後の活動がスムーズになるので、ワークショップを設計する側としては、上手に活用したい活動となります。

しかし最近、学生(参加者)の教育という視点を考えたときに、やりすぎもよくないなと感じるようになってきました。

それは新しい人間関係の構築を「アイスブレイク任せ」にしてしまう可能性があるからです。

アイスブレイクのワークがあれば、参加者は特に何も考えず、言われたとおりにやれば、関係性が構築されてしまいます。

しかし、実際自分がなにかのチームをつくったり、新しい関係性をつくるときは、誰かがアイスブレイクを用意してくれるわけではありません。

枠組みがない中で、自分でアイスブレイク的なことをすることが求められるわけですね。

こちらでアイスブレイクの機会をたくさんつくってしまうと、自分からそういう関係をつくる機会をかえって奪ってしまうことにもなるよなと思っています。

もちろん、いま指摘したようなことはあるとはいえ、最初から「自分で関係性を勝手につくれ」というのは少々乱暴です。

最初はワークを通じて、人間関係の構築をするでよいと思います。また、単発の研修やワークショップなどでは特に気にしなくてもいいかもしれません。

しかし大学のように継続的にワークをおこなう活動をおこなう場面であったり、それこそ「参加者自身のリーダーシップの涵養」を目的としている場合には、徐々に、アイスブレイクのワークを待つのではなく、「自分から人間関係の構築を仕掛ける」ようなモードに転換させていくことが大切なのかなと思います。

普通のコミュニケーション場面では、だれかが枠組みを用意してくれるわけではないですからね。「アイスブレイクしてもらう」のを待つのではなく、自分からそういう場を設計して仕掛ける姿勢をいかに育むかを検討していきたいです。

リーダーシップ教育に関する場のつくりかたについては特に「実践編」の書籍が参考になると思います。

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