ワークショップや場作りの手法の「How」はだいぶ流通してきましたが「そもそもなぜ場を作るのか?」という問いはそんなに深められていないのではと思います。

もちろん、場をつくることが「参加者や依頼してきたクライアントにとって何の役立つのか?」といった「対象に対する意味」はよく語られているわけですが、「場の作り手にとっての意味」とは何でしょうか。

色々あると思うのですが、ぼく個人が思うこの問いに対する答えは、今回のタイトルに設定した

与えられた環境の中の「主体性」から飛び出して「環境をつくる楽しさ」を知る

ということなのかなと思います。

他者がつくった環境の中で、自分から動くということももちろん楽しいことです。でも、その枠組みそのものを自分でつくることができるかもと思ったら、もっと楽しいですよね。

他者がつくったゲームをプレイヤーとして楽しむことに飽きてきたら、「もっと上質なゲームをワシにくれ!」的な「王様的な消費者」になるのではなく、「よし、じゃあ自分でつくってみるか」となるのも楽しいよというのが、ぼく自身が感じることです。

なので、ぼくが大学生などにワークショップや場作りの手法を教えるとしたら「そういうの楽しいから一緒にやってみない?」と声をかけるんじゃないかと思います。

今回のコンセプトである「環境をつくる楽しさ」というのは、ワークショップだけでなく、主体性やリーダーシップの問題を考える上でもキーとなると思います。

ぼく自身の興味・研究関心である「ワークショップ」と「リーダーシップ」はここでつながります。

最初は「環境の中での主体性」でかまいません。でも、その中で自分の役割を固定したまま、消費者でいるより、「環境構築の立場」にまわってみると楽しいです。そうすると実は消費者としても二倍楽しめたりしますから。

ぼくがここで強調したいのは「そっちの方が楽しいからやってみない?」ということです。

「そういう力がないと次の時代生きていけない」という言説には少々疲れました。「こういう環境だから、個人がそれにあわせないといけない」という考え方はある意味で正しいですが、それだけが唯一の解ではありません。

「楽しいと思ってやりはじめたら、気づいたら環境が変わってました」でいいものもたくさんあると思っています。

少なくともぼくにとってはワークショップや場を作るということはそういうものとしてやっているところがあります。(一般的にどうかという話ではありません)

今日は、作り手としての「場を作る意味」について書いてみました。

今回の話も、昨日ブログで紹介した「ゼミレンジャー」というイベントに1つ関連するコンセプトです。

大人がすべての環境の準備してあげちゃうのではなく、

「大学生が、大学生に対して場を作ることを通して、自分の経験をなにかに変換して、成長につなげる場」

というのはもっとあっていいような気がしています。

このへんを後押しできるような内容の書籍を書きたいと思っています。昨日も書いたとおり、このイベントを核とした書籍を実践女子の松下先生と執筆しているので、じっくりそこで書けるとよさそうですね(出版社は引き続き探し中なので、ご興味ある方はご連絡くださいませ)。

ということで、今後こういった内容の記事も定期的にあげていこうと思います。

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