月別アーカイブ: 2015年2月

遠くにいくと考え方もちょっと変わる:物理的な距離とものの見え方

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出張や旅行で普段いる場所から遠くにいくと、なぜか知らないですがちょっと思考のモードがかわりますよね。

一見当たり前ですが、けっこう不思議だなと思います。  たとえば、普段ネットを使ってコミュニケーションをしているので、実は別に自分がどこにいたって一緒のはずですよね。目の前でLINEを送ろうが、海外で送ろうがかわりません。

にもかかわらず「物理的に距離が離れている」と思うと、いつもとちょっととらえかたもかわるんですよね。なんとなくどこか俯瞰的になるかんじがします。 

ネットを介したコミュニケーションも、なんだかんだで「物理的な距離」みたいな、身体的ともいえるような感覚とリンクしているのかもしれませんね。 

「自分の普段の思考からちょっと離れて観察したい」と思ったら、「頭で考える」だけでなく、「物理的に遠くにいっちゃう」とかいうのも意外に効果的なのかもなと思いました。

ぼくが立教大学経営学部でやっている仕事をまとめてみた

立教にうつってからそろそろ1年経とうとしているので、自分がやっている仕事の概要をQ&A形式でざっくりまとめてみました。

なぜかというと、わざわざブログを書く度に「私はいまこういう仕事をしていて」「私の担当する授業は・・・で」「SAとはStudent Assistantのことで」と説明するのに疲れてきたからです(笑)

もちろん以下のように普通に授業もやってます。

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ただ、授業の運営などにいろいろ特徴があるのでそのあたりを書いていこうと思います。

Q.経営学部で何やっているの?

立教大学の経営学部の学生を対象に「リーダーシップ育成」に関する教育プログラムを開発してます。正式には「BLP(ビジネス・リーダーシップ・プログラム)」といいます。

プログラムの中には、1年生を対象にした必修授業から、2年生以上を対象にした選択の授業まで幅広くあります。それぞれの授業の名称には数字がついていて「BL0」から「BL4」まであります。ぞれぞれ半期の授業です。全体像はムービーをご覧ください。

Q.メインで担当しているのはどの授業?

ぼくは全ての科目に関わっているのですが、特にメインで関わっているのは「BL0(リーダーシップ入門)」という授業です。一言でいえば「産学連携型のプロジェクト型授業」ということになります。この授業の特徴は以下の点です。

・経営学部1年生の必修授業(約400人が受講)
・少人数での授業(1クラス約20名で18クラス)
・各クラスにSA(Student Assistant)がつく(18人)
・連携企業がある(企業からいただいた課題を解くという形式)
・プロジェクト型学習

BLP関連科目のなかではもっとも規模の大きな授業となります。受講生の感想はたとえばこんなかんじです。

BL0受講生の声(1)経営学科1年生
http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/2731.html

ちなみに、私はBL0の前にある「ウェルカムキャンプ」の内容についても統括をしています。

Q.ウェルカムキャンプって何?

経営学部では入学するとすぐに、一泊二日のキャンプ形式のオリエンテーションが実施されます。ここでは入学してから行う授業の形式になれることが目的になります。グループワークをしたり、相互にフィードバックすること、振り返りをおこなうことなどに慣れてもらい、BL0の授業に入るというイメージです。具体的には動画をご覧ください。

プログラムの作成・運営はほとんど先輩の学生たちがおこないます。ウェルカムキャンプの内容はBL0と直結してくるためどちらも担当しているのです。

ちなみにこうしたBL0・ウェルカムキャンプなどの統括を行う役割を「コースリーダー」といいます。

Q.コースリーダーって何?

具体的にはBL0で18クラス共通で行う授業内容を考える人のことを指します。

スライドを作ったり、企業の方と課題の調整をしたり、SAの採用・育成を行ったりする役割です。BL0は規模が大きいので50名以上の関係者と調整をしながら授業が進むことになります。それぞれの人と連絡を取りつつ、授業のコンテンツを決めていきます。

Q.SA(Student Assistant)ってなにをやるの?

SAは授業のサポートをしてくれる経営学部の先輩の学生のことを指します。BL0については、昨年授業を受けていた大学2年生が担当します。SAはプリントを配ったりするだけでなく、授業中に前で話をしますし、授業時間外のサポートなどもおこないます。

SAをやれるのは18人ですが、毎年約3倍の応募があります。そこから選考を行い、18人に絞るのもぼくの仕事のひとつです。授業内容についても、SAの意見をもらいながら改善をしていくので、教員に近い役割を担うことになります。私は日々SAたちとともに授業をつくり、実施しているということになります。

Q.仕事は大変なの?

大変ですがやっていて楽しいです。教員・SA・職員が一体となって授業をかえていこうという雰囲気があるので、毎年授業がパワーアップしていきます。全く同じ内容をつづけてやるということはほとんどありません。

授業を改善していくために、毎週授業のあとに、教員・SAが集まり、授業に関するミーティングを行っています。今回の授業のどこがうまくいき、どこがうまくいかなかったのかや、来週・再来週の授業内容について確認をおこないます。そこで微調整を行うことも多々あります。春や夏には合宿もおこなっています。

Q.見学したりできるの?

BLPの授業は全て見学が可能です。授業だけではなく、授業後の教員・SAミーティングも見学することができます。

BLP関連科目は「火曜日」に集中しています。前期・後期によって異なりますが、火曜日の2限(10:45~12:15)から、6限(18:20~19:50)まで授業がありますので、お時間にあわせてご見学いただければと思います。

ちなみに、私の担当しているBL0は春学期の3限(13:15~14:45)になります。そのため、13時くらいに大学にきていただき、授業を見学した後に、4限(15:00~16:30)の教員・SAミーティングを見学していただくというコースがもっとも多いパターンかと思います。もちろん、その前後の2限や5限の授業を見学することも可能です。

見学希望の方は、以下から私にご連絡ください。(BLPには事務局があるので、そちらに引き継ぎさせていだきます)

お問い合わせ
http://www.tate-lab.net/mt/%E3%81%8A%E5%95%8F%E3%81%84%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B

Q.ここで書いたことが仕事の全体なの?

一部です(笑)また気が向いたらやっていることの詳細を足していきたいと思います。

Q.もっと知りたい場合はどうすればいいの?

BLPがどうやってできあがっていったかについてはこちらの書籍にまとめられているので、読んでいただけるとよいかと思います。

大学教育アントレプレナーシップ―新時代のリーダーシップの涵養
日向野幹也
ナカニシヤ出版
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以上がざっくりですが私のやっている仕事になります。「もうちょっとここ詳しく!」などあればコメントくださいませ。

授業内容などに関する講演は日向野先生が行っておりますが、特に私に関連しているようなことであればお話しすることは可能です。お気軽にご相談くださいませ。

かもめんたる槙尾さん・ラブレターズ溜口さんと即興演劇(インプロ)をしてきました

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先日お笑い芸人であるかもめんたる槙尾さん・ラブレターズ溜口さんと即興演劇(インプロ)ワークショップをしてきました。インプロとはその名の通り「台本がなく即興的に演じる劇」です。お二人は「ワラインプロ」という、「お笑い」と「インプロ」を合体させたイベントを行っています。

いつもは「見るだけ」のイベントですが、今回は芸人さんと一緒にインプロが体験できるというものでした。今回の企画は私の友人である、お笑い芸人のモクレン、大川原くん(仮面屋おもて)によるものです。ぼくはお笑いが好きなので、お二人と一緒にワークショップができるということにめちゃめちゃテンションがあがっていました(笑)

インプロワークショップとは、いきなり「演じる」というわけではなく、コミュニケーションを通じたゲーム形式のワークがたくさんあって、それを体験していくというカタチになります。今回やったのは「ワンワード」「サ行禁止ゲーム」「ハットゲーム」などでした。

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(溜口さんと「釣り堀」のシーンを演じているところです笑)

ぼくはこれまでインプロワークショップに何回か参加したり、自分が企画したり、実際にインプロショーにちょっとだけ出させていただいたこともあるのですが、芸人のお二人と一緒にやるのは非常に新鮮でした。

参加者のなかにお二人がいると、以下のような点が普段と違うと感じました。

・なにをしても拾ってもらえそうな安心感がある
・自然体だけど発想がやわらかいのでシチュエーションが広がる
・演技のレベルが高いのでたのしい

こういう環境にあると、これまで経験したことのあるインプロのゲームをやっても違うおもしろさがあります。インプロの初心者にとっても、より学びやすい環境になっているように感じました。仕切るファシリテーターとは別に、演じるという意味でのよいお手本としてのファシリテーターがさらにいるというイメージでした。

何度も体験したことがあるインプロワークショップですが、今回あらためて「関係性」ということの重要性を感じました。槙尾さんとも少しお話しさせていただいたのですが、インプロ的なことを「ひとりだけ」がやっていても面白くはならないのですよね。「個人のおもしろさ」でなく、「個人のおもしろさが引き立つような関係性をつくれている」ということの重要性を感じました。ちなみに、ファシリテーターの野村君によると、インプロは「関係性の芸術」ともいわれるようです。

ぼくはいま大学でリーダーシップについて教えているわけですが、リーダーシップの能力が高い個人がいるというよりも、お互いが引き立つ関係性を作れていることが大事という点で似ていると思いました。

ということで、色々まじめなことも書いたんですが、個人的には単純にひとりのファンとして楽しむことができて大満足でした(笑)。3時間は長いかなと思ったのですが、やってみるとあっという間で「もう少しやりたい」ということで終わりました。ぜひ来年度は大学でもこの企画をやりたいと思っています。

ちなみに「ワラインプロ」はこれから月一で必ず公演されることが決定したようです。ウェブは見つけられなかったのですが、興味ある人は探してみるとよいと思います。ワラインプロの感想が書かれているブログを見つけたのでリンクを貼っておきます。

K-PRO「ワラインプロ8~野村くんがいない!」
http://ameblo.jp/rirakkumaninaru/entry-11984077878.html

モクレンは3月に単独ライブがひらかれるそうです。

ワラインプロ進行役のモクレン、第2回単独ライブ開催
http://natalie.mu/owarai/news/138401

インプロそのものに興味がある方はこれらの書籍が参考になると思います。

インプロ―自由な行動表現
キース ジョンストン
而立書房
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インプロ教育―即興演劇は創造性を育てるか?
高尾 隆
フィルムアート社
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Learning × Performance インプロする組織  予定調和を超え、日常をゆさぶる
高尾 隆 中原 淳
三省堂
売り上げランキング: 98,150

 

授業の内容をいつまで覚えているか?:授業が終わって3年後にきたメール

どこかで講演や授業をすると、その「直後」に感想をメールやFacebookに書いてくださる方がいます。これは非常にうれしいです。どんなことが特に役に立ったのか、自分が今後また同じ事をやるときになにを意識すればよいのかがわかります。

これだけでも十分なのですが、これよりさらにうれしいことに、講演や授業が終わった「しばらくした後に」、リアクションがあるというケースがあります。

例えば、以下のようなものです。

・「授業で習ったことをいま使って、必死にレポートを書いている」
・「講演で聴いたことを現場で試してみたら、こういうところが改善された。だが、こういうところはまだうまくいかない」

こういうメールをみると、なんだかとてもうれしい気分になります。授業や講演の内容を「その場限りのもの」としてだけではなく、日常などで活用してくださっているからです。

「学んだことを次に活かす」というのは言うのは簡単ですが、実際に行うことはとても難しいです。さらにいえば、授業や講演で話されたことの多くは忘れられる運命にあります(こういった研究知見はいろいろあります)。そんななかで実際に覚えていて、チャレンジしてくださるというのはとてもうれしいことです。

実はちょうど本日も3年前に実施した講座に参加してくださった人からメールの連絡がありました。3年前というと、まだ私が大学院生をしているときのことです。2時間程度のプログラムを一度やっただけではありますが、あのときのことを覚えていて連絡をくださいました。こういった連絡をいただくと、やってよかったなと思うと同時に、あらためてまた気持ちが引き締まります。よい意味で「教える」と言うことに慣れずに、一度一度の機会を大切にしていこうという気持ちになりました。

そろそろ年度終わりですが、今年度に記憶に残っている授業や講演はありますか?学んだことをなにかに活かしていますか?なにかエピソードがあればぜひ教えてください。