先日本郷三丁目にできた「KERNEL HONGO」の見学をしてきました。立教経営OBの玉岡くんが働いているということもあり、場所の見学に加え、コンセプトについても話を伺いました。場所の説明は公式サイトから引用させていただきます。

技術で世界を変える志を持つ挑戦者のためのAI特化型インキュベーション拠点です。最先端テクノロジーに情熱を持つエンジニアや研究者たちにとって、最高の環境を提供します。自らの内なる可能性に気づき、その力を解き放ち、世界へ破壊的イノベーションを起こすための第一歩をKERNELで踏み出せます。
http://kernel.deepcore.jp/

要は「AI」というジャンルに特化し、イノベーションをおこなうための「資源」(ヒト・モノ・カネ)を提供するような場と考えればよいのかなと思います。

本郷三丁目という場所柄から、東大生が多く参加しているようです。たしかにこの場所は、本郷三丁目のスタバの上で、めちゃくちゃよい場所にあります。自分が院生時代に何度このスタバにきたか。。。

実際、この場所に見学にいったときにも「知り合いの知り合い」と会い、すぐつながるものだなと思いました。自分が学生のときにあったら、なにか関わりたいと思うような場所でした。

せっかくなのでパネルと一緒に記念撮影もしてきました笑

こうした場所を見学したり、コンセプトを聞くと、これから「新しい知やイノベーションを生み出す場所はどこか」ということを考えざる得ません。特に「大学」という場所の意義について想いを巡らせてしまいます。

以前このブログで「大学の起源」について書いたことがあります。

大学は近代(16世紀から18世紀)において、一度大きな危機を迎えます。端的にいえば、

・大学が時代遅れの教育を続けていることへの批判が起こる
・新たな発明や発見が大学の外でおこなわれる
・学位が簡単に取れてしまうことへの批判が高まる

など起こりました。(文末に参考リンクを貼ってあります)

つまり「新たな知を生み出す場所」が大学以外にさまざまできた時代だったともいえます。

近年、コワーキングスペースや、こうしたインキュベーション機関が出来る度に、「新たな知を生み出す場所」はどこなのか?ということを考えざるをえません。こういった場所が中心となるのか、大学は大学としてできることをやるのか、どうなるのかについては現時点でぼくも答えはもっていませんが、状況は着々と動いているということを実感しました。

今日はKERNEL HONGOの事例をもとに「新たな知を生み出す場所」について考えました。

ぼくが「大学の起源」についてブログで書いていたときは「2012年」でした。5年前も同じような危惧を感じていたのですが、はたしてそこから5年経ち、いまはどんな状況なのかはあらためて考える必要があるのかなと思います。

未来を考える上でも大学がたどってきた歴史を振り返るのは面白いとも思います。よかったら以前書いた記事や、引用している書籍を読んでみるのはいかがでしょうか。

「大学の歴史」から「これからの学び」を考える
「中世の大学」の教育方法から現代を考えてみる
「近代の大学の危機」から現在の大学を考えてみる
近代の大学改革における2つのタイプ「ドイツ型」と「アメリカ型」
新たな知を創出するのはどのコミュニティ?:「大学の起源」から考える

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