【イベントレポート】立教BLPカンファレンス2018:高大社連携を目指したこれからのリーダーシップ教育

7/23に「立教BLPカンファレンス2018:高大社連携を目指したこれからのリーダーシップ教育」を実施しました。このイベントは立教大学経営学部BLP(Business Leadership Program)の実践や研究の成果報告をおこなうイベントです。

今年は立教大学経営学部の舘野泰一・高橋俊之(編著)、中原淳(監修)が執筆した『リーダーシップ教育のフロンティア(実践編・研究編)』(北大路出版)の出版に合わせて、「高大社連携を目指したこれからのリーダーシップ教育」をテーマにしたイベントをおこないました。

イベントは参加者を募集してほぼ1日で120名の席が全て埋まりました。関心の高さをかんじることができました。当日は高校教育、大学教育、企業というさまざまなセクションの方が参加してくださいました。会場はヤフー株式会社様のLODGE(ロッジ)を使わせていただきました。

イベントは舘野が司会を務め、大きく3部構成で実施しました。

【1.導入セッション】

最初の導入セッションではBLP主査の中原から、立教型リーダーシップとは何か、BLPとは何かについて説明しました。

立教型リーダーシップのポイントは、

・リーダーシップは学習可能 ×才能
・リーダーシップは全員発揮できる ×リーダーだけ
・リーダーシップは自分らしく ×引っ張る

とまとめられます。BLPのプログラムのポイントなどについて説明しました。

次に、池田潤様から会場の「LODGE(ロッジ)」のコンセプトなどのご紹介をいただきました。

その後、参加者の方々に自己紹介をしていただきました。参加動機や問題意識を共有していただきましたが、この時点で会話が盛り上がっていました。企業、大学、高校と場所は違えど、問題意識はそう遠くないという印象を受けました。

【2.リーダーシップ教育の基本形】

次のセッションでは、リーダーシップ教育の基本形について話題提供をおこないました。

まず舘野が「リーダーシップ教育研究の最前線」として、書籍(研究編)の内容を凝縮して25分でお話しさせていただきました。

ざっくりいうと以下の5つのポイントについてお話しさせていただきました。

・企業・大学に関するリーダーシップ研究の全体像は?
・リーダーシップの捉え方はどのように変遷している?
・リーダーシップ教育の基本設計とは?
・「リーダーシップ入門(BL0)」の具体的な事例
・教える側のリーダーシップとは?

今日の議論のたたき台となるような基本編の話というかんじでしょうか。短い時間なのでほんとはもっと話したいことがあったのですが、そこはぐっと我慢して話をしました笑

続いて高橋が「リーダーシップ教育をいかに実践するか?」というテーマで、より具体的な授業実践のポイントや、「論理思考とリーダーシップ(BL1)」の授業事例について紹介させていただきました。

また、話題提供だけでなく、学生の新井優志、伊藤奈七子と対談するかたちで、学生が実際にどのようなことを感じて、どのようなことを学んでいるかについて紹介しました。

【3.教育機関と社会との接続とは?】

最後のセッションでは「企業の変化とリーダーシップ教育」というテーマで、ヤフー株式会社常務執行役員の本間浩輔様と、BLP主査の中原による対談をしていただきました。対談のテーマとして以下の3つを設定しました。

1.いま企業で求められているリーダーシップとは?大学でおこなわれているリーダーシップ教育は?
2.ヤフー様の中で求められるリーダーシップとは?そのために何をしているか?
3.教育機関に期待することはなにか?企業と教育機関がともにできることはなにか?

この中で面白かったポイントは、本間さまの言っていた「小さなリーダーシップ」という言葉です。

舘野なりの解釈ですが、この言葉が示しているのは「半径5メートルのリーダーシップ」ともいえると思います。ビジョンを示して数千人を導くような「大きなリーダーシップ」ではなく、10〜15人程度の小さい規模でいいので、苦手な人などをつくらずに、チームで前に進むような経験を積み重ねることが大切という話と解釈しました。

立教のリーダーシップのあり方は「権限がなくても発揮できるリーダーシップ」であったり、「自分らしさを活かした全員発揮のリーダーシップ」と表現したりします。

ここで示しているリーダーシップも、言ってみれば、自分のチームに、小さなことでもいいので「自分らしさを活かした貢献をすること」といえると思います。その意味で、「小さなリーダーシップ」という表現も、我々が目指しているリーダーシップのあり方と一致するものだと感じました。

対談の後は、参加者同士でグループワークをしていただきました。各グループには、立教の学生スタッフにはいってもらい、今日の感想や疑問点を話し合っていただきました。ここで出た質問をもとに、パネルディスカッションをしました。

パネルディスカッションでは、

・リーダーシップを高めるためのフィードバックのあり方とは?
・リーダーシップ教育の効果測定とは?(卒業生はどうしている?)
・大人が若者にできることとは?
・理論を実践に活かすためには?

などのテーマについて話をしました。

ここでのポイントをあえてざっくりまとめると「リーダーシップといって大上段に構えるのではなく、日々の当たり前の日常のなかで、小さなトライ&エラーを繰り返していきながら、まずは目の前のチームを最高のものにしようよ」ということだったのかなと思います。

白熱した議論でしたが、本質的に向いている方向は同じなのだろうと感じました。もう少し議論していたかったのですが、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

今回のイベントを実施してあらためて感じたのは、「リーダーシップ的なこと」に関する関心はとても高いものの、そのイメージがバラバラだったり、実際にどのように教育していくべきかについては、高校・大学・企業すべての機関で試行錯誤中なのだということでした。

ただ、だからこそ今回のような場が大切なのかなと感じました。高校・大学・企業の方が一同に介し、さらに実践者・研究者・学生がフラットに議論しながら、今後のリーダーシップ教育について語ることが未来を作る一歩なのかなと思います。

今後も立教BLPの実践や研究成果を公開する場をつくり、今後のリーダーシップ教育について考える素材を提供することができればと思っています。

当日は40度を超える気温の中、多くの方にご参加いただき本当にありがとうございました!

また、イベントの実施にあたり、ヤフー株式会社の小金蔵人さん、佐藤由佳さん、池田潤さん、立教大学学務事務4課の福田博之さん、大郷友さん、BLP事務局の加藤走さん、山口牧さん、司村千尋さん、立教大学の学生のみなさんには大変お世話になりました。

お忙しい中、登壇していただいた本間浩輔様、本当にありがとうございました。同僚である高橋俊之さん、中原淳さんとのセッションも楽しかったです。立教のOB・OGでヤフーさんで働いている人たちものぞきにきてくれてそれもうれしかったです。

今回のイベントの内容については、以下の2冊の書籍を読むことでさらに理解が深まると思います。よろしければぜひご覧下さいませ!

 

 

書籍の詳細はこちらのブログにもまとめてあります。

【予約販売開始】リーダーシップ教育のフロンティア:高校生・大学生・社会人を成長させる「全員発揮のリーダーシップ」 研究編・実践編のAmazon予約がはじまりました!

※中原先生のブログにもイベントの内容が書かれています。

「組織図なき時代」をサバイブするための「小さなリーダーシップ」と「プラグイン能力」!?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/9224

※高橋先生のブログにも当日の感想が書かれています。

http://heartbeats.com/wp/2018/07/24/%E7%AB%8B%E6%95%99blp%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B92018/

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