高校に「学問」を、大学に「教育」を:高校の先生が学び続けられる環境をつくること

先日、京都大学で行われた「大学教育研究フォーラム」に参加してきました。今年のシンポジウムのテーマは「高大連携」です。高校と大学がどう連携していくのかは今後さらに重要になっていくと思います。

今回シンポジウムが面白かったので、取り上げたいことはたくさんあるのですが、今回はその中のひとつとして『高校に「学問」を、大学に「教育」を』という話について書いてみたいと思います。

これはぼくのオリジナルな言葉ではなく、シンポジウムで登壇されていた川妻篤史先生(桐蔭学園)が発表で話されていた言葉です。

この言葉が表すことをぼくなりに一言でいえば「高校の先生が学び続けられる環境を」ということだと思います。

高校の中でもアクティブラーニングが導入され、インタラクティブかつ探究的な学びの機会が増えてきました。こうした学びの機会では「教員は答えの知っている人」としてふるまうことはできず、ある意味で「ひとりの学び手」でもあります。

「これについてどう思う?」と学生に尋ねるだけでなく「じゃあ先生はどう考えたんですか?」と言われる可能性もおおいにありますよね。教員自身も常に頭をフル回転で授業にのぞむ必要があるというわけです。

川妻先生はそうした環境を楽しんでおられるようだったのですが、それと同時に「自分自身がインプット(成長)」できる機会が必要だと感じられているのかなと思いました。

これは私自身も共感する部分があります。アウトプットの機会は非常に重要ですが、アウトプットだけしていると、どんどんとスカスカになっていきます。探究を続けていくためには、アウトプットと同時に、それと同じかそれ以上のインプットが必要になっていくわけです。

川妻先生のお話が面白かったのは、高校の先生が学び続けられる環境をつくるうえで、大学がなにか支援できる可能性を示唆されていた点です。これはひとつの高大連携のかたちなのかなと思いました。

今日は高大連携の話について書きました。

最近、私自身についても、以前に比べて高校の先生方と会う機会が増えてきました。アクティブラーニングの導入など、新たな改革が必要になり大変な部分も増えていると思うのですが、これを機会に高校教育をさらにパワーアップさせようと意欲的な先生方も多く、なにか少しでも協力できるといいなと思っています。

そのためには、まず高校の先生と、大学の教職員、さらには企業の人たちで、ざっくばらんと話をしたりするような場所も必要なのかなと思っています。今年はなにかそんな機会もつくれるといいなと思っていますので、企画したらまたブログに書きたいと思っています。

 

アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換
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