「やる気」というと、なんだか自分でコントロールできないようなもののように思うかもしれません。しかし、やる気を上手に取り扱う方法はいろいろとあったりします。
その一つの方法が「自分はどんなときにやる気がでるのか」という「自分自身の方針」のようなものを持つことが挙げられます。
「こんなときに自分はやる気がでる!」という持論を持っていると、上手に自分のやる気をコントロールできるというかんじです。
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具体的な話は、金井先生のこの本などに紹介されています。
この本では、具体的な方法論だけでなく、もととなった研究知見もわかりやすく書かれています。
ぼく個人が面白いと思った部分として、ダグラス・マクレガーさんの研究知見について書かれた部分があります。その部分を引用すると以下のようになります。
「管理にたずさわる人は、意識している度合いこそちがえど、「やる気」がどのように高低するかについての、自分の方針を持っているものである。
管理にたずさわる人が、どのような「自分の方針」を持つかによって、職場の構成員たちのはたらきかたや、職場のありかたが、変化していくものである。(p.32)
これは面白いですよね。この部分から「自分のモチベーションのコントロール」ということだけでなく、「周りの環境に与える影響」としても、やる気の方針が重要であることがわかります。自分だけでなく、周りにも影響を与えるのですね。
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こうした視点はリーダーシップの視点からも重要になるなと思ったので、今年は大学の中でも「やる気の持論」に関するようなワークを色々なところで取り入れてみようと思っています。具体的には、まず経営学部の1年生を対象にしたウェルカムキャンプの中でやってみようと計画中です。
大学のスタートのタイミングで、自分のやる気の方針を理解しておくことは、大学生活を過ごす上でもよいでしょう。また、グループワークなどをやっていく上でも重要なのかなと思います。
現在学生とともにワークショップの活動案をコツコツと作成しています。
「あなたは自分自身がどんなときにやる気がでるか知っていますか?」
と聞かれると、ついつい自分のこともいろいろ考えますよね。ぼくもこの機会にあらためて考えてみようかなと思っています。
NTT出版
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