最近表題の件について少し考えています。私自身研究のフィールドが大学教育であり、最近では立教大の実践をするようにもなったため、色々なところ授業実践の話を聞いたり、話すことが増えました。ただ、その際に「何をポイントに議論すればいいのか」ということについて、まだ少しつかみかねているところがあるというのも事実です。

もっと突き詰めていえば、こうした集まりにおいて「何のために実践を共有し、この会が終わった後に、それぞれがどのような状態になることがゴールなのか」という点が実は少しまだあいまいとしているのではないかとも思ったりもします。

一番シンプルに考えれば「それぞれが自分の実践現場にもどったときに、なにかしらの実践への変化を起こす」ということになるのでしょうか。その場合は、伝える方においても、「実践への変化をしたくなる」ようなプレゼンテーションが必要になるということなんでしょうかね。

こうした場で話題提供をすると「いやー、うちではちょっとできそうにありません」というリアクションをいただくこともよくあります。そう言われると、プレゼンの伝え方がまずかったかなと思うのですが、同時に、参加者の期待はどのようなものなのかということを考えます。

「何かを新しくやるため」の「理由」を探しにきているのか、「やる」前提でなにかしらの「方法」を探しにきているのか、はたまた「うちではやれない」という「理由」を探しにきているのか、少し考えてしまうこともあります。

「実践を語る」という場合に、実践そのものにはかなりたくさんの情報量があるため、何にフォーカスをするといいのか、そして、本来どのような場になるといいのかについて最近少し考えています。

まだ答えはありませんが、「こういうやり方もありかな」といういくつかのプランはでているので、少しずつ試していきたいなと思っています。

【関連情報】

例えば、この動画とかも「授業で何をしているのか」ではなく「授業をどのように作っているのか」を共有した方が「実践をつくる」という意味で有意義なのかなと思って作成したという経緯があります。なにかよいかたちが見つかるといいなと思います。

BLPの実践ができあがった歴史については日向野先生がこちらの書籍にまとめています。

大学教育アントレプレナーシップ―新時代のリーダーシップの涵養
日向野幹也
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