教育・学習に関する「偉大なる理論家」たちを知る旅 – 研究室の合宿準備中

最近研究室の「夏合宿」の準備をしています。今年は9/13から2泊3日なのでそろそろ準備も切羽詰まってきました!

合宿では、毎年教育・学習に関する「理論家」たちをテーマに勉強会を行います。合宿はお隣の山内研究室のみなさんや助教のみなさんと一緒に行きます。

発表では、院生が2名で1組になり、以下の理論家のいずれかを担当して発表します。

  • スキナー
  • ピアジェ
  • ヴィゴツキー
  • デューイ
  • レヴィン
  • ブラウン
  • エンゲストローム
  • レイヴ
  • ショーン

だいたい一ヶ月半くらい前から準備に取りかかるイメージでしょうか。原著から解説本まで様々な文献をもとにまとめていきます。班によっては、何度もMTGを重ねます。

毎年合宿準備というのは、なかなか大変なのですが、自分の研究の大本になっている理論を再確認するということは非常に意味のあることだなと思います。

ちなみに僕はエンゲストロームを@YukiAnzaiくんと一緒に担当しています。エンゲストロームの活動理論の話はけっこう理解するのが大変な部分もあるのですが、楽しくやっています。エンゲストロームの紹介や、理論については、またあらためて記事にしたいなと思っています。

今回はせっかくなので、上記で紹介した理論家に関する本を本を1人1冊ずつ紹介してみました。全部紹介すると激しく数が増えますので、あえて1冊ということで。

原著だったり、解説本だったりで統一されてませんが、このあたりはゆるしてください。
あと、どうでもいいヒトコトコメントをつけましたが、これがしょうもないのもゆるしてください(笑)

それぞれの紹介などについても、合宿が終わったら記事にしたいなあと思っています。

もし興味がある方は、「読書の秋」ということでいろいろ本を読んでみるのはいかがでしょうか?

スキナー
スキナーといえば「行動主義」ですね。「刺激と反応」のお話し。

スキナーの心理学―応用行動分析学(ABA)の誕生
ウィリアム・T. オドノヒュー カイル・E. ファーガソン
二瓶社
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5 おもしろい!ABAの基礎も身に付く
5 スキナーの業績を概観するには最適の書
5 スキナーの研究の概説書

ピアジェ
もしかすると「発達段階説」のイメージが強い人でしょうか。それ以外にもたくさん重要なアイデアを提起しています。「発達段階の人」とだけ思っているともったいないです。

ピアジェに学ぶ認知発達の科学
J. ピアジェ
北大路書房
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ヴィゴツキー
「発達の最近接領域」という言葉が一番有名でしょうか?この人ももちろん「それだけ」ではありません。エンゲストロームなど、後世の研究者に非常に影響を与えた研究者です。

ヴィゴツキー入門 (寺子屋新書)
柴田 義松
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5 ヴィゴツキー初学者のための必読書
4 ヴィゴツキーを学ぶときの導入にぜひ
5 ヴィゴツキー理論の全体像がコンパクトに
5 読みたくなる
5 和文訳本の不可解さの前に

デューイ
「問題解決学習」のイメージでしょうか。合宿でデューイを学ぶと「哲学者としてのデューイ」のイメージが強くなってきます。経験学習などを考える上でも超重要です。

経験と教育 (講談社学術文庫)
ジョン・デュ?イ
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5 ベテラン教師や、お母さんお父さんにも
5 伝統的教育観対進歩主義的教育観という対立軸を問う

レヴィン
レヴィンを合宿で扱うのは今回が初めてです。「場の理論」というのが非常に興味深いです。今回の合宿で発表を聞くのが楽しみな1人です。

社会科学における場の理論 増補版
クルト・レヴィン
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5 社会心理学における場の理論

ブラウン
学習科学の母といえるのではないでしょうか。「デザイン実験」の話などは毎回いろいろ考えさせられることがあります。日本語で読める本がほとんどないのが残念ですね。三宅先生が書いた「学習科学とテクノロジ」に少し紹介があります。

メタ認知―認知についての知識 (ライブラリ教育方法の心理学 (2))
A.L.ブラウン 湯川良三 石田裕久
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エンゲストローム
エンゲストロームといえば「活動理論」のイメージでしょうか。たまに「三角形の人」と呼ぶ人も近くにいますが。ちなみに、「エンゲストローム△」と表現すると「本田△」みたいですね。どうでもよくてごめんなさい。

拡張による学習―活動理論からのアプローチ
ユーリア エンゲストローム Yrj¨o Engestr¨om 山住 勝広 百合草 禎二 松下 佳代 保坂 裕子 手取 義宏 高橋 登
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レイヴ
レイヴは単体よりも「レイヴ&ウェンガー」というイメージがあります、個人的に(笑)。「正統的周辺参加」という考え方は、教育・学習を研究する人にとってはずせません。価値観を問い直させられます。

状況に埋め込まれた学習―正統的周辺参加
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5 学習を共同参加の過程に位置付ける
5 実践的な知識とは何か
4 さて、学校においてはどのような実践が可能か
4 目から鱗が落ちる学習論です。
3 私には難しかったです。

ショーン
実は去年合宿で担当したのがショーンです。「反省的実践家」という言葉が印象的ですね。「専門家」について、いろいろ考えるきっかけになりました。ショーンはデューイに影響を受けつつ、それを発展させたというかんじもありますね。

専門家の知恵―反省的実践家は行為しながら考える
ドナルド ショーン
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3 理論好きな人に

というかんじで、いい加減なヒトコト紹介でごめんなさい(笑)
去年の合宿の様子は中原先生のblogに書かれています。僕も写真で登場しています。

大学院合宿
http://www.nakahara-lab.net/blog/2009/08/post_1554.html

今年もまたいろいろな発見があるのではないかといまから楽しみです!
また行ってきたら、どんなことをやったのかご紹介できればと思っています。

教育・学習について包括的に知りたい場合はこちらが便利かもしれません。

「学び」の認知科学事典
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5 学び研究の「今」を知る、便利な一冊。

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