街場の現代思想 (文春文庫)
内田 樹
文藝春秋
売り上げランキング: 27063
おすすめ度の平均: 4.0

4 興味深い文化資本

内容

この本は内田樹先生が、街の普通の意見みたいなものにひとつずつ答えていきます。どんな意見かというと、例えば、「お金について」だったり、「社内改革について」あったり、「結婚」についてだったり、「フリーターについて」だったりします。これらに対するよく言われていることについて、内田先生がひとつずつ答えていくという形式ですすみます。なので、最初から読まなくても、気になるトピックについて読むということも可能かと思われます。

面白いポイント

街でよく言われているけど、結局それどうなのよ?ということについて、内田先生が軽快に答えているのでとても面白いです。そんな考え方があったか!と思いますし、それを、マルクスだとかそういう人の考え方とからめて話してくれるので勉強にもなります。

この本について語る

僕が面白かったのは、「ワークモチベーション」のところと、「社内改革について」のところですね。

ワークモチベーションについては、結局、「どうでもいい理由でがんばれる人が一番よいパフォーマンスを出す」という話が面白かったです。最近思うのですけども、「おまえが本当に好きなことはなに?」とか、変にやることに対する「理由」を探すのはよくないのかなあと。たいした理由もないことに、一生懸命がんばれたり、どうでもいい理由を自分なりにつくれることは大事かなと。それって、なんとなく「何でも楽しめる友人」とも同じかなと思います。

社内改革について面白かったのは、「改革するなら、おまえは改革後の理想の状態であれ」みたいな点ですね。要するに、既存にものに対して文句をいって戦うには、こちらはすでに「理想の状態」である必要があるということです。同じことの繰り返しかな(笑)

これは面白いなあと。相手に文句ばっかりいっててもだめなんですね。文句いうなら、その理想状態におまえはなってるんだろうな?ということにこたえる必要があるわけです。これはいいなと思いました。

他にもいろいろ語りたいことはあるけど、ここらにしておきます。おすすめですよ。