今年度は4月から半期の間、専修大学にて「リテラシー演習」という、主にレポート・ライティングの書き方に関する授業をやりました。

私にとっては初めての大学の授業だったので、やってみてたくさんの気づきがあったのですが、これまでバタバタしていてここに書くことができませんでした。

少し落ち着いてきたので、そのときに感じたことを、いまさらながら少しずつ書いていこうと思います。

今回は「話が広がりやすい自己紹介の書き方」に関するものです。

授業では、最初に私宛に「自己紹介」をメールで送るという課題を出しました。レポート・ライティングとは異なるのですが、最初の導入兼「対話を想定して書く」ということを意識する練習してやりました。

みんな、名前、趣味、出身地などを書いて僕に送ってきてくれました。

私は全員のメールを読み、返信を返したのですが、このときに「返信がしやすい自己紹介」すなわち「話が広がりやすい自己紹介」には、共通する特徴があるなと思いました。

非常に当たり前なポイントかもしれませんが、特徴は3つです。

それは

1.出来るだけ具体的に書くこと
2.なぜそうなのかの理由を書くこと
3.エピソードを添えること

の3点です。

具体的に見てましょう。

例えば「趣味」について書くとします。

趣味:スポーツ観戦

こう書かれてしまうと、ほとんどコメントしようがありません(笑)何のスポーツですか?ということになってしまい、あまり具体的なイメージがわきません。これだけだとわからないので、メールのやりとりが必要になってきますね。

より具体的に書くと、

趣味:野球観戦

くらいになるでしょうか。少しずつ明確になってきます。もちろんもっと具体的に好きな球団とかを書いてもいいでしょう。ただ、ここでも「野球観戦が好き」といわれても、「そうなんだ」となってしまいます(笑)なんでだろう?って思いますよね。

趣味:野球観戦
父が野球を見るのが好きで、それに影響されたからです。

これくらい書いてあると「なるほど、お父さんの影響か」と思ったりします。少しコメントしやすくなってきます。若干重なるのですが、エピソードも一緒に書いてあるとなおさらコメントしやすくなります。

ここまでのを全部入れつつ書くと、

趣味:野球観戦
好きな球団は「広島カープ」です。
僕は広島出身で、父が小さい頃よく球場に僕を連れて行ってくれました。
その影響で、いまでも野球が好きです。
つい先日も友達と神宮球場に野球を見に行ってきました。

みたいなかんじでしょうか。こうなってくると、だいぶコメントがしやすくなります。それに、その人のイメージがだいぶわきますよね。

これは「野球観戦」だけに当てはまるわけではありません。「料理が趣味」と書かれた場合も、

・具体的にどんな料理をつくるのが好きなのか
・なぜつくるのが好きなのか
・最近あったエピソードはなにか

という3点がおさえられていると、かなり話が拡げやすく、また、相手のイメージがすごくわきます。

見ていただければわかると思うのですが、いい自己紹介は「対話を想定して書かれたもの」といえる気がします。

・趣味は何?
・具体的には?
・どうして好きなの?
・最近どんなことをやったの?

みたいな問いの連鎖を想定した上で書かれた文章は、一度読んだだけで、なるほどと思います。

漠然とした書き方の場合は、それ自体が変ではないのですが、対話のやりとりが複数必要になるんですよね。これが自己紹介を「書くとき」と「対面で話すとき」の大きな違いといえるかもしれません。

もしなにか自己紹介を文章で書かなくてはいけないときには、少しこのあたりを注意してみるとよいかもしれません。

ということで、今回は「話が広がりやすい自己紹介」についてでした。

すでにこういうことはたくさん言われているんですかね(笑)まあ自分がやりとりしてみて気づいたポイントなので、思わず書きたくなってしまったのです。

これから少しずつまた授業で気がついた点についてブログで書いていこうと思います。