協同が生み出す成果や、成功の条件を科学する! – 「協同の知を探る」勉強会

先日、「協調学習」に関する勉強会の1回目を行いました。この勉強会は中原研究室のM2である我妻さん、福山君が中心になって開催してくれています(お疲れさまです!)

この勉強会では「協同の知を探る」という本を読んで、ディスカッションするというかたちで進められています。この本自体は、個人的には何度も読んだ本ですが、あらためて読み直してみたり、みんなとディスカッションしてみることであらたな気づきが多くありました。

この本の狙いは「コラボレーションという活動の性質やメカニズム、すなわち協同が生み出す効果や協同が成功するための条件をできるだけ科学的に議論すること」です。

私たちはともすると、なんとなくナイーブに「多様な人たちがコラボレーションすると、いいことが起きそう」という思いがちです。しかし、それが本当か?そういうことが起こりうる条件とはなんなのか?ということを様々な論文の知見を見ながら検討していく本となっています。

この本の中にも紹介されますが、「本当に協同が効果的ななんかいな!?」ということを考える上で「合議の知を求めて–グループの意思決定」という本はかなり示唆に富んでいます。

(この本は、僕が学部時代に「協調に関することがやりたい」といったら、学部時代の指導教員である鈴木宏昭先生に最初に進められた一冊でもあり、懐かしい気持ちになりました。)

この本をもとにディスカッションをしたのですが、いろいろ面白いポイントがでてきました。僕が個人的に面白いなと思った点を、箇条書き的に記しておきたいと思います。

・協調学習をすると「何が効いて」、「何に効果があるのか?」についてもう一度詳細に検討する必要がある?
→ペアの組み方、会話の内容、バックグラウンドの共有

・ゴールが「創発」なのか「意志決定」なのか「理解」なのかによっても、そのプロセスは異なるのではないか?

・協調の成果は「グループレベル」で検討すべきか、「個人レベル」で検討するべきか?

・協調学習をうまく引き起こすための方法は議論されているが、個人が協調学習をうまくいかすための協調スキルみたいなものはないのか?

・協調学習におけるフリーライダーは、本当に何もしていないのか?何をもって怠惰とするのか。実はモニター役として活躍している?

この本を読んで、「協同の知」というのは、非常に魅力的なテーマでありながら、非常に複雑な要因が絡まり合っていることもあり、なかなかちゃんとした知見をつくることは難しいということをあらためて感じました。

しかし、なんとなくですが、「いまだからこそできること」も非常に多くあるのではないかということもあらためて思いました。

この勉強会を進めていきながら、今後どういうアプローチで、どういうことを研究・実践していけばいいのかの糸口をつかめればと思っています。また勉強会の後にblogを書ければと思っています。


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