今回はちょっと自分語り風です。

お茶の間に届ける

最近頭の中をぐるぐるまわっている言葉のひとつに「お茶の間に届ける」という言葉があります。クイックジャパンで浦沢さんが言っていた言葉に触発されました。研究に関することをしていていろいろ思うのですが、せっかくの知見がまったく「お茶の間に伝わっていない」よなあと思います。要するに、「研究的にはそんなん当たり前じゃないの」みたいなことが、普通の人からすると、「なにそれ?」みたいに思われているってことかもしれません。

そういうことってとても多いですよね。だからまあ大学の知を公開するという試みが行われているのかもしれません。大学の授業を一般の人でも見ることができるようにするというのもひとつの試みですよね。

UTOpenCourseWare

http://ocw.u-tokyo.ac.jp/

でもまあこういう動きってほんとうにはじまったばかりですよね。僕がいろいろと個人的に納得がいかないことのひとつは、「そんなん全然広まってないよ」ということなのかもしれません。広げるのは、「なんか作ったモノ」でも、「考え方」でもなんでもいいのですけれども。

広げたいわけでもない。

でも、僕はほんとうに「広げること」がしたいのか。そう言われると疑問があるかもしれません。

ありきたりかもしれませんが、僕は個人的に「ある集団」と「ある集団」を「翻訳してつなげる」ことが好きなのかもしれません。

あんたたち違うこと言っているように見えるけど、これとこれ同じだよね。これとこれは違うよね。みたいに、一見違う人を同じ土俵にのせて話してもらうというのかなあ。

そうなんです。僕にとっては「同じ土俵にのせる」ということはすごくポイントなのです。「参加させる」といってもいいかもしれません。「参加」というと、状況論的な話とも接続がいいかも。

うーん、要するに、世の中まだまだ「参加のデザイン」がなっていないように思えるわけです。「参加のデザイン」というと、ワークショップとも重なってきそうですね。

「考えを広げる」ということは、僕からすると要するに、「みんなに参加してもらう」ということに近いかなと思います。固定のものをみんなに配布するメタファーではなくて、「モヤモヤ」を共有してもらってみんなを参加させるってかんじなのですよね。

結局のところ

よくまとまらないのですけども、僕が自分自身楽しいと思う瞬間の一つは、「みんなに同じ土俵にのってもらう瞬間」なんですよね。「俺かんけいねー」とかじゃなくて、「これ君も関係あるよ」というのを自然に促すっていうのかなあ。そういう共通の「なにか」をうまく構築して、参加してもらう。

これが僕なりの「学習環境のデザイン」だと思う今日この頃です。よくわからないけど、とりあえず。