年内のゼミが終了しました!まだ1月のゼミが残っているので、振り返るのは少し早いかもしれませんが、ある意味節目なので、中原ゼミの紹介をかねて、特徴をまとめてみましょう!
中原淳先生のblog
中原研究室が単独でゼミをスタートしてから今年で2年目となります(研究室が出来てからは3年目)。私はゼミ開始からのメンバーであり、ゼミ長などもしているのですが、まだ本当に始まったばかりなのだと、あらためて思います。
毎回のゼミは、
・研究発表が2時間(1人の持ち時間は1時間で、発表20分、ディスカッション40分)
・英語文献の発表が1時間(発表20分、ディスカッション40分)
という形式で行われます。
僕自身が、たくさんの先生のゼミに参加したことがあるわけではないので、中原研の特徴がなにかを正確に把握しているかあやしいですが、気づいているものだけいくつかピックアップしてみましょう。
▼時間がきっちり!
中原ゼミの特徴の一つはなんといっても「時間がきっちり」です。全部で3時間ですが、3時間を超えることはほぼありません。時間がきっちりしているからこそ、議論がズレまくったりしません。もちろん、ほどよくズレますが(笑)
時間がきっちりしていることは、よい緊張感につながっていると思います。ダラダラしてしまうと、どうしても集中力がきれてしまいますし、話が長くなってしまいます。その意味でも、これは継続していったらいいなと思う特徴の一つです。
▼課題を明確に!
研究発表に関する議論は、いろいろ広げますが、最終的に「課題を明確にする」というのはひとつの特徴かもしれません。議論の最後に、中原先生が「○○くんの課題」というかたちで、議論をまとめ、これをメーリングリストで共有します。これによって、「やらなければならないこと」を明確にします。また、これを共有することで、文献等の情報共有などがスムーズになります。
▼なるべく共有!
上記と関連しますが、うちのゼミの特徴は「なるべく進捗を共有する!」ということがあると思います。これは、メンバーの状況を可視化しておくことで、協調しやすくすることを目的としています。隣で研究している人がいまなにをやっているのか?これが見えないとなかなかよいコラボレーションができませんよね。具体的には、研究相談の議事録を送ったりしています。
▼コメントシートの導入!
これは自分で提案したことなのですが、今年度から、中原ゼミでは「コメントシート」を導入しています。メリットとして、
・議論のときに話せなかったことを伝えられるという点
・紙でもらうと後に残るという点
などがあるのですが、一番私が伝えたかったことを平たくいうと、「ポジティブな意見も伝えよう!そして、のびのびゼミしよう!」ということなのですね。
ゼミは、その性格上、改善点にコメントが集中してしまいます。これはこれでとても大事なことです。「いやー、いいんじゃないのー?」「よくできたねー」というコメントだけでは、研究が進まず、困ります(笑)
しかし、ゼミはあくまで「プロセスの場」であって、ここでみんなを納得させることが目的ではありません。ともすると、研究に対してどうもノビノビできなくなってしまう可能性があります。そこで、コメントシートでは、デュエックさんの「しなやかマインドセット」の話を応用して、「プロセスに対してコメントすること」を促すような仕掛けをいれてみました。まあ簡単なコメントシートなのですけどもね。
書評:「やればできる!」の研究
効果をしっかり評価しているわけではありませんが、個人的にコメントシートはけっこううれしく、かつ、次の発表の準備をするときに読み直して、自分の課題を確認することにつかっています。来年度もなにか改良して、継続的にやっていきたいなと思っています。
※追記 コメントシート公開しました!
ゼミで使用している「プロセス重視のコメントシート」を公開しました!
▼気が付くと「生き方論」に!?
これは中原先生の特徴なのかもしれませんが、特に英語文献の議論はなぜか「生き方論」になります(笑)
英語文献の内容の確認・質疑応答が終わると、文献をベースに少し広げた話になってきます。時には「教育のあり方」のような大きなテーマになります。そうすると「生き方論」になってしまうのですよね(笑)
なんとなく「生き方論」の話をしないと、ゼミが終わった気がしないというのが最近の傾向です。
▼まとめ
ざっとまとめてみました。こうしてみると、けっこう色々ありますね(笑)
しかし、僕は結局このゼミが立ち上がってからずっといるので、きっと気づいていない特徴も多いのだろうなと思います。
例えば、こないだ来年から入学する方に以下のようなコメントをいただきました。
「中原ゼミは先生以外も、よくしゃべりますね!ゼミは全員の意見交換の場といいつつ、やっぱり先生がたくさんしゃべるのだろうと思っていたので、びっくりです!」
なるほどーと思いました。中にずっといると、全てが段々アタリマエになってきてしまいます。そういうときは、またいろいろな意見を聞いたり、自分が外にでていったりすることで、また自分が所属している場の意味を問い直せるのかもしれません。
▼変わり続けること
もう一つ、ゼミの特徴を忘れていました。それは「変わり続けること」です。これは中原先生の信念のひとつかもしれませんね。
中原ゼミは、半期ごとに毎回新しい仕組みを導入し、場にアレンジを加えています。昨年も、年度の終わりに、ゼミ運営についての感想をみんなで共有し、来年度どのように進めるのかの検討を行いました。
今回紹介した特徴も、1年目から全てこうだったのではなく、いろいろな改良のもと、現在はこうなっているというものです。
開始から全てがうまくいっているわけは当然なく、毎年、いいところは残し、改善点については出来るだけ対処するというスタンスではないかと思います。
来年の今頃、中原ゼミの特徴を紹介するときにはきっとまた新しくなっていることでしょう!
そうじゃないと中原研らしくない!?
ということで、プチまとめでした。
▼追記
中原先生からコメントがきました(笑)こうやって、ゼミ運営の方法について先生とオープンに議論できるのも特徴の一つかも!?
最後に中原先生の著作が売れるように、アマゾンのリンクをはっておきましょう(笑)
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