月別アーカイブ: 2009年8月

藤原和博さん・陰山英男さんとテクノロジー

ネットでお二人の記事を見つけました。どちらもちょっと似ているような似ていないような。マルクス的な考えを読んだ後だと、テクノロジーを教室にいれることに独特のかんじを覚えますね(笑)もちろん、お二人とも、機械が人間にとってかわるといっているわけじゃないのですが。

DS等でやれることはしっかりやればいいのではという気はします。同じコトをやるのであれば、コストも安い方がいいし、子どもにとっても親しみがわくもののほうがよいですよね。

ただまあ、教育とテクノロジーってそれだけいいのかな?というともちろん疑問はありますけども。「教育とテクノロジー」というのは、シンプルだけに深遠なるテーマだなと再確認です。

読み・書き・計算を電脳化 教科書もパソコンで配るべき

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/interview/20090526/1015474/

ただ一部には、「教育を機械任せにしてよいのか」と、パソコンの活用に批判的な意見もある。これに対して陰山氏は、「そもそもパソコンですべてを完結できるはずがない。教育は人間対人間でしかできない。パソコンは単なる道具にすぎない」と反論する。

 「小学生になると、1人1台のパソコンが与えられる。そこには小学校から高校までの教科書がすべて入っていて、その子の能力に応じた教材を学習できる。教科書の改訂も、ネット経由ですぐ反映される」。そんな学習環境を実現するのが陰山氏の夢だ。

乱立するDS学習ソフトに教育現場が投じた一石

http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000014082009

 藤原氏はシンポジウムで、「DSは1台あたりの導入費用がパソコンなどに比べてはるかに安く、積極的に導入していくべきではないか」と述べていた。DSを使うことで生徒が関心を持ち、モチベーションが高まる効果もあるという。

 DSによって大きく広がった教育ソフトというジャンルも、新しい世代に入りつつあるようだ。学校へのDSの導入が一般に広がれば、教育現場の声を反映したソフトがますます増えてくると思われる。

人生の教科書 よのなかのルール (ちくま文庫)
藤原 和博 宮台 真司
筑摩書房
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おすすめ度の平均: 4.0

3 藤原 和博さんの文章には納得
4 古き良き時代を取り戻すために
2 宮台氏以外の文章は・・・
5 そこそこ楽しければいい・・・すか?
5 教育を見直す一歩

学力をつける100のメソッド (PHP文庫)
陰山 英男 和田 秀樹
PHP研究所
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おすすめ度の平均: 4.5

5 家庭で日常すべきこと
4 ピンポイントのお悩み相談本

まんがで「資本論」を学ぶ

マルクスが言っていることくらいちゃんと理解しておきたい。だけど、ちょっといきなり色々読むのは難しそうだなあ。

そんな方におすすめの本です!

この二冊は、文庫本なので一冊が薄く、しかも一冊500円くらいなんでかなりお得感があります。

資本論 (まんがで読破)
資本論 (まんがで読破)

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マルクス
イーストプレス
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おすすめ度の平均: 3.5

3 資本論をかみくだく
5 漫画で楽しく読み解く?
4 漫画ならたしかに読めるw
2 序の序の序
4 入門の入門として

続・資本論 (まんがで読破)
マルクス エンゲルス
イーストプレス
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おすすめ度の平均: 5.0

5 ぜひ読むといいでしょう
5 第一巻から第三巻までの凄すぎる要約
5 面白かった
5 ワクワクはしませんでしたがドキドキしました
5 わくわくドキドキしながら読めます。

内容については、元々資本論を読んだことがないので、中身との接合性は判断できないですが、重要な点がよくまっているように思いました。アマゾンの評価もけっこうよいと思います。

「入門の入門」という言葉がぴったりですね。

Amazonの内容の紹介に

資本主義社会に生涯をかけて立ち向かった革命家・マルクスの代表作を漫画化。

とある通り、資本主義の抱える本質的な問題などをわかりやすく漫画で表現しています。貨幣の価値ですとか、不況が起こる原因や、搾取のシステムなどが、わかりやすく説明されています。

これをみると、たしかに資本主義というシステムについて考えちゃいますね。

こういう内容が漫画で読める時代っていうのはステキだなと思いました。ちゃんとエッセンスがつまっていますので、「入門の入門をしたい」という方はぜひ!

「ひかりのまち」を読んだ

浅野いにおさんの漫画である「ひかりのまち」を読みました。浅野いにおさんの漫画は、どの作品も独特のやるせなさみたいなものがただよっています。僕らぐらいの若者、サラリーマン、小学生、それぞれのどこか心の奥底にある闇みたいなものをすっと描いていきます。

この「ひかりのまち」も、これまたそういう独特の雰囲気をかもしだしていきます。この一冊で完結です。

ひかりのまち (サンデーGXコミックス)
浅野 いにお
小学館
おすすめ度の平均: 4.0

1
5 ぼくらのまち
1 ?
5 なんかいいな
1 チリも積もれば山となる

舞台となる「ひかりのまち」は、新興住宅地みたいなところを舞台としています。そこに住んでいる様々な人たちの闇、または人物同士のやりとりが描かれます。短編集みたいなかんじです。

この作品を読んだ感想としては、伊坂幸太郎さんの「終末のフール」に似たかんじを覚えました。終末のフールも、ある団地を舞台として、話ごとにさまざまな住民が主人公になり、それぞれのストーリーに、別の話にでてきた人が顔を出していきます。そういう構成はとても似ていますね。

終末のフール (集英社文庫)
伊坂 幸太郎
集英社
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おすすめ度の平均: 3.5

3 奇抜な設定とオーソドックスなアプローチ
5 終末のフール
4 唯一、満点がつけられない・・・
2 どうにも舞台設定が気に入らない
4 内容が好きなジャンルだったので

以前書いた「終末のフール」の書評

http://d.hatena.ne.jp/asapon/20090716/1247761254

ある意味、小説みたいな漫画です。

そういう雰囲気の漫画が好きな人はおすすめですね。他にも「ソラニン」とか「世界の終わりと夜明け前」などもおすすめです。

以前書いた「世界の終わりと夜明け前」の書評

http://d.hatena.ne.jp/asapon/20081218/1229608138

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)
浅野 いにお
小学館
おすすめ度の平均: 4.5

4 日本の若者のリアリティ
5 23、24歳のリアル
5 真剣に生きている人?
2 浅野 いにおファンでない方は注意を。
5 ソラニン

金井先生の「節目をデザインするキャリア論」

最近はWebにほんとにいろんな情報が載っていますね。今回紹介するのは金井壽宏先生の記事です。金井先生は、先日ある研究会でキャリア論についてお話ししているのを聞きましたが、大枠のお話しはWebで話していることと同じかと思います。

金井先生の主張の大切なポイントだけを抜き出してみます。

第11回 金井壽宏教授が提唱する「節目」のキャリア論

http://jibun.atmarkit.co.jp/ljibun01/rensai/career11/career01.html

つまり、節目では真剣にキャリア・デザインを行うけれど、それ以外はキャリア・ドリフト、偶然の出来事を自分の可能性を広げるチャンスとして生かすのです。

ユメとキボウの就職論。

http://www.1101.com/job_study/kanai/index.html

わたしも、偶然の要素に任せることは

必要なことだと思っています。

でも、すべてを偶然に任せるんじゃなくて

キャリアのなかの「節目」だけは

自分でデザインしなければならない、

と思っているんですよ。

金井先生の立場は、「全部偶然にまかせておくのもだめ」全部デザインしておこうと思うのもだめ」ということだと思います。

要するに「節目だけデザインする」ということですね。

そして、他は「流れに身をまかせろ!」ということです。

この話は個人的にはとても腑に落ちるなと思います。

この際なので、金井先生に関連するWebをまとめておこうと思います。

金井壽宏-神戸大学

http://www.b.kobe-u.ac.jp/resource/staff/faculty/kanai.html

こちらが個人のページ?

http://www.b.kobe-u.ac.jp/~hrm/

金井壽宏-Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E4%BA%95%E5%A3%BD%E5%AE%8F

著作もいくつか読みましたが、この際にもう一度読み直したいなと思っています。エドガー・シャイン先生の本も読んでみたいですね。今回はプチまとめ記事でした。

キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう (Career Anchors and Career Survival)
エドガー・H. シャイン
白桃書房
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5 キャリアデザインの基礎作りに、大学生にもお勧めしたい。
5 非常に読み易い、分かり易い訳でありオススメである。
4 正直 驚きました
2 コンセプトが分からない
5 わかりやすい訳のキャリア・アンカーのエクササイズ本

内田樹先生の「大学の過ごし方」論

内田樹のネットの記事が面白いです。

大学生活のツボのツボ

http://kobe-college.jp/tatsuru/2009_08_000458.html

個人的に面白かったキーワードは「生産的に無為な時間」という言葉です。

だから、私は学生たちに、なるべく長い時間、大学のキャンパス内にいるように言っています。それから、授業も取りすぎてはいけません。せいぜい1日に2コマか3コマまで。というのは、90分の授業を聞いたら、その授業の内容が体にしみこむのに、まで、少なくともその2倍の3時間ぐらいはかかるからです。

(中略)

高等教育には、そういう「生産的に無為な時間」が絶対に必要です。でも、こういう理屈は、大学以外ではまず通りません。社会に出れば、ビジネスの論理で、「その無為の時間のもたらす利益を数値的に実証してみろ」と言われても、答えようがありません。それが許されるのは大学にいる間だけです。大学にいる間は、市場経済の用語で考えるのは止めておきましょう。

この引用だけだとわからないと思うので、記事の前後を読んでいただきたいのですが、ここで内田先生のいう「生産的に無為な時間」は内省の時間とも言い換えられるかなと思います。

先日紹介したショーンの言葉で言えば、Reflection on action(行為についての省察)に近いかもしれません。

講義を受けるという、ある種の経験ばかりをたくさんするのではなく、それをじっくり味わったり、自分なりに意味づけることの大事さを話しているのかなと思ってとても興味深かったです。

以下の本にも大学の過ごし方みたいな話があって面白かったです。おすすめです。以前書評も書いております。

街場の教育論を読んだ!

http://d.hatena.ne.jp/asapon/20090410/1239328695

街場の教育論
街場の教育論

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内田 樹
ミシマ社
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おすすめ度の平均: 4.0

4 主に教師向けかも
4 ユニークかつ、現代的で原理的で理想論的な教育論
4 教育は、現場(教師と生徒)が基本。
3 「街場」ってどういう意味?
5 元気が出ます

専門家の知恵

とうとう書評再開です。今回ご紹介するのは「専門家の知恵」です。ドナルド・ショーンの著作を、佐藤学先生と秋田喜代美先生が訳した本ですね。

誤解を恐れずにいえば、ショーンは「次世代の専門家とはいかなるものか?」ということをこの本の中で書きました。プロフェッショナルにとっては厳しい時期に、なにが厳しくなっているのか、いまの専門家像以外になにがありうるのか。こうした点を指摘したといっていいでしょう。

専門家の知恵―反省的実践家は行為しながら考える
ドナルド ショーン
ゆみる出版
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おすすめ度の平均: 3.0

3 理論好きな人に

ショーンの考え方は、教師教育の世界に多大な影響を与えました。教師の専門性を担保する理論になったわけですね。

しかし、あらためて現代の専門家を考えてみると、ショーンが指摘した「反省的実践家」的にふるまう仕事は、様々な分野に広がってしまっています。もはや専門家以外の人も、アタリマエのようにそれをすることが求められている時代といえるかもしれません。

こうした時代の中で、ショーンの理論はどのような意味があるのか、また、教師の専門性はいかなる部分で担保されるのか等、非常に重要な問いを投げかけてくれる本です。

「専門家の知恵」は原著の一部しか訳していないので、全訳版もでています。また教師教育の文脈でこれをみてみるのも面白いかなと思います。

省察的実践とは何か―プロフェッショナルの行為と思考
ドナルド・A. ショーン
鳳書房
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教育方法学 (岩波テキストブックス)
佐藤 学
岩波書店
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おすすめ度の平均: 3.0

1 専門家としての教師
1 「教育方法学」
5 狭い「方法」の学にとどまらない
4 周辺領域も網羅
3 教育学の理念が勉強できる

月も明けましたし

7月末が忙しすぎてめっきり更新が減ってしました・・・。8月はこれから勉強合宿がありますが、それが終われば一段落です。夏休みはマイペースにまた毎日一つずつくらい本を紹介していこうと思います。

気づけば伊坂 幸太郎さんの小説はほぼコンプリートしました(笑)

他にも本は読んでいるんですけどねえ。

がんばります!