月別アーカイブ: 2012年6月

先行研究の調べ方・読み方・まとめ方講座を行いました!(4回目)

先日、主に修士一年生の人を対象に、先行研究の調べ方・読み方・まとめ方講座を行いました。この講座は今回で4回目になります。去年初めて青山学院大学で実施してから、千葉大学、東京大学などで実施しています。
今回は修士1・2年生&学部の方(青山学院大学、東京大学、法政大学など)が約20名ほど参加してくださいました。
■ 講座の内容
いつもは特に読み方やまとめ方に焦点をあてるのですが、今回は、調べ方部分についてもしっかり説明できるように、青学の院生である眞崎光司さんに協力いただき実施しました。
全体の内容はざっくりこんなかんじです。
1.先行研究をなぜ読むのか?
研究とは何か、研究における新規性とはなにか
2.先行研究の調べ方
どうやって調べるか、データベースの選択の仕方、検索のコツ、記録の仕方
3.先行研究の読み込み方
先行研究をどのように読み込んでいくのか
複数の先行研究をどうやってまとめるのか
4.先行研究を文章としてまとめる方法について
実際に論文に書くときにどのように整理して書いていくかについて
講座は4時間という長丁場でしたが、けっこうあっという間に終わったかんじがします。内容は講義だけではなく、自分の研究を整理したり、人に説明したりする活動をしてもらいました。
■ 参加者の方の感想
参加者の方の感想としては、
  • 検索の仕方って意外に知らないことが多かった・・・
  • 自分がいかに論文を読みっぱなしにしていたかわかった
  • 自分がいま研究でやらなくちゃいけないことが見えてきた
などがありました。
一日だけの講座で今回の内容全てを理解したり、行動できたりすることは難しいと思うのですが、なんとなく思考のコツや研究の全体像をつかむことにつながればいいなと思っています。
■ まとめ
今回は第四回目ということで、だいぶ内容も充実してきたかんじがします。しかし、私がこの講座で大切にしていただきたいのは、内容だけでなく、「参加者の方々同士の縁」です。
研究が行き詰まったときに助けになるのはやはり仲間です。今回の講座でも、簡自分の研究内容について説明する活動があったのですが、その活動を通じて、「ああ、たしかにこうやって整理することも出来るね。」とか「このへんたしかに調べてみようかな」などという会話が聞こえてきました。
研究はもちろん一人でしっかり進めることが大事なのですが、ロジックのチェック、関連する論文を発見すること、実践先の選定などなど、多くの場面で仲間が必要になります。さらに、心理的な意味でも、「一緒にがんばる」とか、プラスの面も多くあると思います。
今回の講座をきっかけに、切磋琢磨できる仲間を見つけ、ぜひ研究生活を楽しんでいただきたいなと思います。
※今回の講座の実施にご協力いただいた眞崎光司さん、保田江美さんありがとうございました!
■ この講座について
この講座は定期的に実施しているものではなく、だれかからお声がかかったら実施を検討するというスタイルでやっています。もし「うちでもやってほしい」という方がおりましたら気軽にご連絡いただければと思います。
■ この講座に関する記事
講座の実施にあたって、以下の記事をまとめたらかなりのアクセスをいただきました。感謝です。Mendeleyはとても使いやすいです。
無料で高機能の論文管理ソフト「Mendeley」の使い方に関する記事まとめ
初回に実施したときの講座内容はこちらです。今回の記事より詳しく書いています。
「先行研究のまとめ方講座」を実施しました!(@青山学院大学)
参加してくださった方の感想記事です。
舘野泰一さんから学んだ自分の研究状況を可視化するプロセス
私がこれまでブログで書いた研究のやり方に関する記事はこちらにまとめてあります。
【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
■ おすすめ本
レポート・論文の書き方入門
河野 哲也
慶應義塾大学出版会
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イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人
英治出版
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インタビューを掲載していただきました! -千葉大生が教える!「新世代職業ガイド」

先日千葉大学の学生さんに授業の一環でインタビューを受けました!以下はインタビューのときにとってもらった写真です(笑)
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授業内容はこんなかんじだそうです。
千葉大学「キャリア教育」の授業では、ソーシャルメディア時代に登場した新しい仕事、新しい働き方に注目し、実際の取材を通してその職業についての理解を深めるとともに、中学生にもわかる文章でブログを書きました。中学生の職業選択の幅を広げるような仕事を紹介していきます。
面白い授業ですよね。
ソーシャル・メディア時代の働き方に適しているかわからないのですが、自分の興味を持っていることについて色々話させていただきました。
自分にとっても、最近興味を持ってやっていることをあらためて考え直すよい機会になりました。
取材をしてくださったみなさんありがとうございました!
インタビュー内容はこちらになります。
ソーシャルメディア時代の新しい学びの提案
東京大学大学院 学際情報学府 舘野泰一さん
■前篇

■後編

大学の授業を「こなす」のではなく「機会として利用する」という考え方 -タスクをチャンスに変える方法-

今年で大学で授業をするのは二年目になりました。専修大学のネットワーク情報学部というところで1年生の必修授業である「リテラシー演習」という授業を担当しています。

この授業の最終ゴールは「自分で決めたテーマについて、自分で調べてレポートを提出すること」です。一応大まかなトピック(ネットワークとセキュリティ、マーケティングなどなど)は設定しますが、テーマは自分で決めることになります。

授業では、文献の探し方、読み方、考えのまとめ方に関する講義がだいたい20〜30分、実際に手を動かしてもらうのが残りの時間というかんじで「講義+演習」のスタイルで実施しています。

授業を二年くらいやってみて、最近あらためて学生のみんなに伝えたいなと思うことの1つが

大学の授業を「こなす」のではなく「機会として利用する」という考え方が大事かも

ということなんですね。

どういうことかというと、授業として課題を出したり、単位がとれる基準に対して、それを「クリアする」という考え方ではなく、「今回こんな課題がでているから、ちょうど気になっていたあの本読むか」みたいなかんじで、うまく「利用する」ような考え方になるといいんじゃないかなあということなのです。

実際そうやっている学生さんたくさんいるんですけどね。

なぜそんなことを思うかというと、自分の周りで楽しそうに仕事している人とか、うまく学んでいる人ってそういう思考方法を持っている気がするんですよね。

「こういうことをやらなくてはいけない」

となったときに

「せっかくやるなら、ちょうどこれを学ぶ機会にするか」
「せっかくやるなら、これまでやりたかったあれをうまく一緒にやってしまうか」

みたいなかんじで、

「やらなくてはいけないこと」と「自分がやりたいこと」

をうまく折り合わせながらやっている気がするんですね。

「タスク」を「タスク」として終わらせるのではなく、「タスク」を「チャンス」にかえるような思考法っていうのでしょうか。

一方で、なんだか大変そうに仕事をしているなという人は、

「こういうことをやらなくてはいけない」

となったときに

「やりたくないから、やらない」
「やりたくないけど、やらなくちゃいけないんだから、やりゃいいんでしょ」

といったように「完全拒否」か「やりたくないけどいやいややる」みたいなかんじがするんですね。

もちろん、時には「断る」も大事ですし、「つべこべいわずやる」っていうことも大事なんですけどね(笑)

さて、話をまとめてみましょう。

大学の授業をしている身としては、せっかくなのでしっかり単位はとってほしいと思っています。

じゃあ単位をとってくれればOKなのかというと、そうではなくて、せっかくの機会なので、自分の興味のあることを調べてみたり、まとめてみたりする「機会」とか「きっかけ」と捉えてみてはどうでしょうかっていうことなんですね。

特に僕の授業の場合は「自分の好きなテーマについてレポートを書く」という授業なので、自分が学問的に勉強したいと思っていたことでもいいですし、自分が将来就きたい職業に関連するものなどと関連づけてやってくれてOKなんですね。

「どうせやるんだったら、これやっちゃうか」的な思考は、大学の学びだけに限らず、将来もずっと役に立つ思考方法なかんじがするので、そうやって考えてみると色々楽しく感じることも増えるのではないでしょうかね。

実際そのあたりを上手にやっている学生さんは、どんどん本を読んだり、どんどんまとめたりしていて、こっちからみても楽しそうに見えますしね。

ということで、大学生に限らない話かもしれませんが、今回はタスクをチャンスにかえる思考法みたいなことを書いてみました。

こんな工夫をしているよとかあったら教えて下さいね。

 

以前まとめた「大学生・院生」の学び方に関する記事はこちらです。おかげさまで、4万viewを超え、はてなブックマークも1400を超えました。あらためて感謝です。

【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133342163910863801

自分が担当している「リテラシー演習」の内容に関連する情報はこちらにまとめてありますのでよろしければご覧下さい。こちらも、調べ方・読み方・書き方などに関するリンク集です。

大学授業(リテラシー演習)の補足情報まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133421745251407201