カテゴリー別アーカイブ: 未分類

「地域と医療」について考えるLEGOワークショップを実施してきました!

zentai1.jpg

先日一般社団法人Medical Studioさんから依頼を受けて「地域と医療」をテーマにしたワークショップを実施してきました。私は「医療」に関する専門家ではありませんが、最近医療関係の方とお会いする機会も多く、自分としても関心を持っているためご協力させていただきました。

■どんなワークショップだったのか?

今回のワークショップは、「ジェネラリストプラス2013」というシンポジウムのひとつのプログラムとして実施させていただきました。参加者は、医師の方に限らず、看護師の方から行政関係の方までかなり多様でした。ワークショップ自体の参加者は約60名くらいでしょうか(プログラムが並列していたのでイベント全体はもっといます)

今回のワークショップでは大きく以下の2つをゴールとしていました。

1.「地域と医療」の理想像の共有
2.理想をもとに「具体的なケース」について考え、理想と現実の間にどのようなギャップがあるかを知る

今回はLEGOを使うことで、この2つについて考えるワークショップをデザインしてみました。具体的なケースを考えるところについては、村岸峯子さん(公益社団法人日本看護協会健康政策部長)にご協力いただき、話題提供やフィードバックをいただきました。

■変わる医療のイメージ

lego_2.jpg

今回ワークショップを実施する上で、私も「地域と医療」について多少勉強したり、実際に関わっている方からお話を伺わせていただいたのですが、医療のイメージというのはどんどん新しく更新されているのだなと思いました。

例えば、地域と医療について作成したLEGOを見ていると「乗り物に乗っている医師」などがよく登場してきます。これは「医師と病院」が切り離されたイメージといえると思います。また、地域と医療の問題を解決するためには、「医療関係者」だけでなく、「新聞配達の人」など、「地域にいる人」というのも非常に重要なプレーヤーとなっていきます。

これらのイメージは「問題が起こった人に対して、特定の場所で専門家が専門的な処置をする」というイメージとはまた異なるものだなと思いました。

■「役割の再構築」という視点

最近私は医療に限らず、サイエンス、アート、大学図書館などさまざまな場所でワークショップの依頼を受けることがあるのですが、これらに共通した視点のひとつは「役割の再構築」なのだろうなと思います。「役割」を「専門性」とか「プロフェッショナル」と言い換えてもいいかもしれません。

これまでの「役割のイメージ」、例えば「医師の役割はこれ」というものを、内部、外部ともに少しずつ変化させていく過程でワークショップという手法がとられているのかなと思います。

今回のワークショップでも、参加することで役割や専門性のイメージが全てがらっと変わったということはありませんが、自分たちがどのような役割イメージを持っていたのかを意識するきっかけになったのではないかと思います。

■ワークショップを実施してみて思うこと

参加者のみなさんが非常に楽しそうに、いろいろなことを語っている様子が非常に印象的でした。ワークショップ後に、一緒に話したチームで記念写真を取っているシーンも見かけました。

ワークショップによって「何を学ぶのか」ということも重要ですが、そこで出会った人と「また会いたい」と思えることも同様に重要だと思うのですよね。実際になにかを変えていくためには、組織を超えた協調が必要になるわけで、そうしたことをする上での重要なつながりになると思います。

また、今回のワークショップをやってみて思うことは、医療に限らず、教育についても「地域」という発想は非常に重要になってくるだろうなということでした。

病院や学校という一つの組織の中でやるべきこと、やれることともたくさんあるのですが、その単位では対応できない問題も多いのだと思います。となると「研究領域」や「場所(学校や病院)」に限定せずに、もう少し大きな視点としての「地域」というキーワードは非常に重要になるのではないかと感じました。

ということで、今回のワークショップは、私にとっても非常に多くの学びがありました。個人的には、今後少し医療関係の研究会やワークショップもやってみようかと思っています。もしなにかお声がけいただければ出来る限りご協力させていただければとも思っています。

今回お声がけしていただいたMedical Studioのみなさま、参加者のみなさま、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。

■ちなみに

今回参加して下さった方のなかには、自分の職場でもLEGOをつかって今回のようなことをしてみたいという方もおりました。ぜひ実施していただきたいなと思います。

注意点としては、ワークショップ当日は以下の青いバケツを使いましたが、実際はピンクのコンテナデラックスなど、ブロックや人(キャラクター)をたくさん補充しているのですよね。なので、「青いバケツ買ったのに、これだけしか入ってないの!?」とならないようご注意ください(笑)

大学時代の「異質な他者とのつながり」は会社に入ってからどのような意味を持つか?:日本教育工学会第29回全国大会に参加してきました!

この三連休は日本教育工学会第29回全国大会に参加してきました。今年は秋田大学で開催されました。秋田ははじめてでしたが、料理もおいしく、人もやさしくとてもよい場所でした。

日本教育工学会 第29回全国大会 2013年9月20日(金)?23日(月)
会場:秋田大学(手形キャンパス)
https://www.jset.gr.jp/taikai29/

日本教育工学会では、いつもアカデミック・ライティングの指導に関する発表をしていたのですが、今年はいつもとは違うテーマで発表をしました。具体的には以下のタイトルになります。

舘野泰一,溝上慎一,中原淳,木村充,保田江美,河井亨(2013)大学時代における人間関係の構築が入社後の初期キャリアに与える影響.日本教育工学会第29回全国大会講演論文集,pp.995-996

これは京都大学の溝上慎一先生の研究チームと東京大学の中原淳先生の研究チームで行っている共同研究プロジェクトに関する研究です。

この調査プロジェクトは、社会人を対象にした調査で、あえておおざっぱにいうならば「社会で活躍している人は、大学時代に何をしていたのか?」について分析を行っています。

私が特にその中でも担当しているのは「大学時代の人間関係」です。もう少し具体的にいうと「異質な他者とのつながり」が、入社してからの組織への適応にどのような意味を持つのかについて分析、考察しています。

興味がある方はぜひお声がけいただければと思います。なお、この研究成果は文章にまとめ、書籍などの形で公開される予定です。

学会に参加すると、研究に関する知見が増えるのもそうですが、多くの方とお会いできるのも魅力です。

研究をはじめるきっかけになったような大先生から、研究でお世話になった先輩、同じような境遇でがんばる同期、新しく研究をはじめる後輩などなど、さまざまな人と話ができます。こうした人との出会いを通して、研究に対する情熱があらためて刺激されました。

三日間ともに色々な人と飲みつつお話をしていたので、かなり寝不足になり、今日はへろへろではあるのですが、学会で得た知識や、情熱をもとにさらに研究を進めていきたいなと思います。

学会を運営されたみなさま本当におつかれさまでした!

京都外大の村上正行先生が、学会中につぶやかれたツイートをまとめてくださっていますので、興味のある方はこちらもぜひご覧下さい。

Togetterのリンク

【イベントレポート】説得するのは「社外」でなく「社内」?:イノベーションの鍵となる「社内説得」の理論と実践を学ぶ

1209001_494767840618930_2002103392_n.jpg

昨日はこちらの研究会を開催いたしました。

説得するのは「社外」でなく「社内」?:イノベーションの鍵となる「社内説得」の理論と実践を学ぶ
・福澤光啓さん(成蹊大学経済学部)
・伊達洋駆さん(神戸大学大学院/ビジネスリサーチラボ)
・舘野泰一(東京大学大学総合教育研究センター)

今回の研究会のテーマをあえてひとことでいうならば「イノベーションが実現しないのはよいアイデア・技術がないことが問題なの?」ということです。

クリエイティブなアイデアを考えるということはとてもワクワクすることですし、そういう場をつくることも魅力的です。しかし、必要なことは本当にそれだけなのかということを、伊達さんと福澤さんに話題提供をいただき、参加者のみなさんと一緒に議論をしました。

■実践編:伊達洋駆さんの話題提供

伊達洋駆さんには「実践編」ということで、実際に伊達さんが関わった「社内でイノベーションを促進する試みをしたA社の事例」や、「社内説得がうまくいくときの条件」などについてお話いただきました。

伊達さんのセッションでは、「一般的にどうか」「研究的にどうなっているか」ということではなく、あえて「目の前で起こっていることはどのようなことか」ということに焦点化してお話していただきました。うまく説得が進むときにはどういうときかについて、具体的な事例をもとにお話いただきました。

■理論編:福澤光啓さんの話題提供

福澤光啓さんには「理論編」ということで、「イノベーションの理由」の書籍で紹介されている「創造的正当化」の理論のご紹介や、戦略論の視点から「社内でイノベーションを起こすこと」やインテルの事例について話題提供をいただきました。

福澤さんのセッションでは、個別の事例に限らず、「事例に共通する点」や「研究として明らかになっていること」を中心に、広く全体の傾向を押さえるようなかたちでお話していただきました。

■ダイアローグ・セッション

今回ぼく自身は話題提供をしませんでしたが、全体のプログラムの設計や当日のファシリテーションをさせていただきました。各セッションの間にダイアローグ・セッションを設け、参加者の方々同士で議論をしていただきました。また、最後の20分は、参加者の方に書いていただいた質問をベースに、より議論を深めていきました。

非常によい質問がたくさんいただき、私たちもそれに答えるなかで「ああ、そこがポイントかもしれない」という発見がたくさんありました。

■社内説得の極意とはどこにあるのか?

今回の研究会をしてあらためて感じたのは、イノベーションとは「矛盾のかたまりである」ということでした。

「イノベーションは新しいから経済的合理性が主張できないが、それゆえに資源動員がなされない」

「組織にとって安定することは大事であり仕組みをつくることは重要だが、それゆえにイノベーションの芽がつぶされてしまう」

「イノベーションが成功したことによって安定するが、それゆえに安定を求める人がたくさん入社してきてしまう」

よく考えてみると、ここに登場してくる人たちは「それぞれにとってはある意味正しいことをしている」のがややこしいのですよね。別に「邪魔したいだけ」でやっているわけではなく、組織として、個人としてということを考えた場合に、ある意味では合理的に行動をしているわけなのです。

しかし、それを続ける限りにはブレイクスルーは起こりません。そこを乗り越えるひとつの方法が「社内説得」であり、福澤さんのセッションで紹介された「創造的正当化」という言葉になります。

普通なら通らないことが進み出すためには、かなりコツコツとした活動が必要になります。仲間を増やしたり、説得の内容を変えたり、権限のある人にアプローチをしたりと、ある意味でいえば泥臭い営みといえるかもしれません。「新しいアイデア」というキラキラしたイメージはそこにはあまりないともいえるでしょう。

社内説得は「どうやったらうまくいくか」というテクニック的な要素もありますが、これをやりとげるためには「使命感」ともいえるくらいの大きな気持ちや情熱が必須になってくるのだろうなということをあらためて感じました。

このテーマについては、今後も引き続き研究会などを行っていく予定ですので、ご興味がありましたらぜひご参加下さい。twitterやblogなどで告知をいたします。

今回の研究会にご参加いただいたみなさま、話題提供してくださった伊達さん、福澤さん、イベントのお手伝いをしてくださった保田さん、舘野さん、柴田さん、どうもありがとうございました。

■関連するリンク

この研究会の内容に関するブログ記事はこちらになります。

「新しいものが必要だけど、前例がないからお金や人を出せない」という矛盾を超えるには?
http://www.tate-lab.net/mt/2013/08/post-285.html

イノベーションが実現するまでの時間、困難、解決策は?
http://www.tate-lab.net/mt/2013/08/post-289.html

「そんなことで驚くの?」:「普通のこと」を話す意味
http://www.tate-lab.net/mt/2013/08/post-290.html

昨日参加して下さった方が感想を書いて下さいました。

【大人の学ぶ技術】社内説得の技術とイノベーション
http://archive.mag2.com/0001595308/index.html

■関連する書籍

イノベーションの理由 -- 資源動員の創造的正当化
武石 彰 青島 矢一 軽部 大
有斐閣
売り上げランキング: 212,956

「ソーシャルなランチ」を気軽に楽しむ:月に2回のランチ会

YUK_cafehitoyasumi500.jpg

今年の4月くらいからですが、月に2回、ちょっとソーシャルなランチ会をしています。今日はそこでやっていることについて簡単にご紹介できればと思います。

■どんなことやっているの?

月に2回、月曜日の12時から大学内の決まった場所でお昼ご飯を食べるというとてもシンプルな会を開催しています。お昼ご飯は各自で持参です。

ポイントはちょっとだけソーシャルなことです。参加者が毎回新しい友達を連れてくるので、知らぬ間にどんどんと友達が増えてきます。

■なぜそんなことをはじめたのか?

最初のきっかけは「同じ大学でも意外に人とのつながりが薄いなあ」ということでした。大学内に同じような興味関心を持っている人がたくさんいるはずなのに、意外に出会うのは「大学の外」だったりするんですよね。

ぼくの場合は、教育関連の研究をしているので、教育学系のことを研究している人たちや、教育に関わるいろいろな実践をしている人ともっと気軽に会いたいと思っていました。

そこで教育学研究科の町支大祐さんに声をかけて、お互いの知り合いを誘って週に一度くらいランチでもしませんかというのがはじまりでした。最初は外食だったのですが、ランチの時間帯は外にでると慌ただしいので、学内にご飯持参というスタイルにしました。

■どういう仕組みでやっているの?

仕組みはいたってシンプルです。単に「時間と場所」を決めて、参加したい人がそこに集まるというスタイルでやっています。現在は約30名の人が、一度参加してくれたり、興味を持っている人たちなので、その人たちに「時間と場所」を告知しています。

そうすると、その時間が空いている人、だいたい5〜10名の人が毎回参加してくれるかんじです。このメンバーは毎回かなり入れ替わっていて、それも面白いです。

一応毎回ファシリテーターをひとり決めて、その人が「日程のリマインド」「当日の簡単な仕切り」「なるべくひとり新メンバーを連れてくる」「次のファシリテーターを決める」という役割をもって実施しています。

■どんな人が参加しているの?

参加メンバーは基本的には学内の人が多いですが、特に限定はしていません。大学内で12時〜13時に気軽に参加できることをもっとも重視しています。気軽さが重要です。

広い意味で教育に関心のある人が多いと思うのですが、学部生、院生、教員、職員と立場はさまざまです。それがまた面白いです。

■ランチでやることのメリットは?

ランチでやることのメリットはたくさんあります。これは夜の飲み会とかと比べるとはよりはっきりします。

  • 時間をあまりとられない:ランチの時間はどうせ取るので、プラスアルファで時間をとられません
  • 時間の終わりが明確:13時から仕事や授業がはじまるので、時間が長引かずだらだらしません
  • お金がかからない:飲み会と比べて、それほどお金がかかりません(ランチ代のみ)
  • 行っても行かなくてもいい:場所やコースを予約するわけではないので、行っても行かなくても自由です

また、2週間に一度ペースでやっているので、それも気軽にできるひとつの要因かもしれません。気がつけば4月〜8月までいいペースで開催されています。

■やってみてどう?

単純に面白いです。ランチなので、ごはんを食べながら話しているので、特にアジェンダなどが決まっているわけではありません(笑)。自己紹介をして、なにかしゃべるということを繰り返します。

ただ、「自己紹介を繰り返す」というのも実はけっこう重要だと思っていて「自分の専門以外の人に、自分のことをどう紹介するのか」ということを練習するよい機会になると思います。

また、特にテーマを決めなくても、気づけばまじめな話になってきます。同じ大学で、同じように教育に関心をもっているからといって「単一か」と言われると全然そんなことないんですよね。

例えば「研究」ということひとつとっても、「教育に関わる研究をしている」といってもみんな色んなことをしているわけです。

「政策レベルなのか、学校レベルなのか、授業方法レベルの研究をしているのか」というところでも全然違いますし、「小中高大のどれなのか、教科はなんなのか」とかやっていくと、本当にバラバラです。

聞きたいことを素朴にお互い聞いていると、知らぬ間に話が深まっていくというケースが多いような気がしています。

■今後はどうするの?

今後もマイペースにやっていきたいなと思っています。こういう企画はゆるさが大事です。でもゆるくても、毎回ペースよく開催されるためのサステイナビリティや、メンバーが固定化しない仕組みが大事かもしれません。

この会には、元々留学生のひとたちも参加してくれていたのですが、最近少しずつグローバル度がましていって、英語をつかったりする機会にもなりそうです。

あまり人数が拡大するといまのような仕組みが維持できない可能性があるので、基本的には小規模で実施していこうと思っていますが、もし興味があるよという人は、気軽にFacebookやtwitterなどでお声がけくださいませ。

■まとめ

今日はランチ会について紹介をしてみました。イベントというほど大げさでも、ワークショップというほど活動をつくったりしているわけではないのですが、「あの時間にあの場所にいけばだれかいる」という安心感は、コミュニティのコアになる部分なのではないでしょうか。

先日以下のブログを書きましたが、今回の実践はある意味「普通のこと」を多様なひとでゆったりと話す場所なのかもしれません。

「そんなことで驚くの?」:「普通のこと」を話す意味
http://www.tate-lab.net/mt/2013/08/post-290.html

■関連する本

私もおかげさまでいくつか書籍を書かせていただくようになったのですが、もっともよく声をかけてもらうのは実はこの本だったりします。中原淳先生と舘野、安斎勇樹くんのインタビューが掲載されていますのでよろしければご覧下さいませ。

「そんなことで驚くの?」:「普通のこと」を話す意味

自分にとってはすごく当たり前のことでも、他人からすると意外に驚くことってたくさんあると思うのですよね。例えば、研究者が普段当たり前のようにやっている色々な事も、研究領域以外の人からすると「へー、そんなことをやっているんだ」って思うのではないでしょうか。

先日「医療業界」の方々と色々お話しする機会があったのですが、そのときもぼくからすると色々意外なことがたくさんありました。「へー、そんなことするんですね」、「なんでそういう分類なんですか?」とか、色々面白いんですよね。

でもぼくにとって意外なことでも、医療業界の人からすれば、特に驚くこともない「日常」であって、「そんなことで驚くの?」ってかんじだと思うのですよね。

そこで話される話は「すべらない話」でも「オチのある話」でも「大爆笑トーク」でもありません。「今日こんなことしたよ」っていうくらいの日常の話なんです。でも、お互いにとってそれが知らないことであれば「へー!そうなんだ!」ってことになるんですよね。いたって「普通のこと」が、ほかの人にとって「普通じゃないこと」ってなにか面白いですよね。

■創造性と「普通のこと」

以前、東京学芸大学で即興演劇(インプロ)を教えている高尾隆先生のワークショップに参加したときに、「創造的であるために必要だけど、人々が無意識に避けてしまうこと」を3つ教えてくれました。そのひとつが実は「普通のことを言う」でした。

アイデアを話すような場所で「普通のこと」を言うのはなんかはばかられますよね。でも、この「普通のこと」が意外に大事という話だった気がします。それは、ある場所で普通のことが、別の場所の人にとっては全然普通でないことがたくさんあるからだったと思います。このように「普通のこと」って実は創造のタネになるような活動なのに、意外にそういう機会ってないような気がするんですよね。

例えば「異分野で集まって何か議論しようぜ!」みたいなイベントだと、なんだか肩肘に力が入り「なにかうちの現場のすごいこと言わなくては!!」みたいになってしまうんじゃないでしょうかね。でも実は「普通のこと」を話すだけでも面白いんですよね。

■普通のことを普通に話せる場所をどうつくるのか

実はこのあたりにジレンマが潜んでいる気がします。ある現場のなかで「普通のこと」は、普通にしていたら常識なので、周りにいる人とはそもそも話すこともないし、話したら「なにそんな当たり前のこといってんのよ」ってなるわけですよね。

「普通のこと」が「へー!」ってなるためには、「普通」を共有していない人のところに行かなければなりません。しかし、「普通のことが、へー!」ってなる場所は、「普通じゃないところ」なわけですよね。

そういうところにいくと、「なにか面白いこと言わなくちゃ!」と思って、「普通じゃないこと」を言おうとしてしまうんじゃないでしょうか。そうすると、せっかく「普通のことが面白い」のに、そのチャンスを逃してしまう気がするんですよね。

こうして、「普通のこと」を「普通のことを共有していない人と話す機会」が結果的に失われてしまうんじゃないかなというわけです。困りましたね。

■「普通」って言い過ぎた

さて、今日はやたらと「普通」と言ったのでもはや「普通」という言葉が「普通」じゃなくなってきました。

別に今日のブログはオチのある話ではないのですが、「多様な人と会う場所」とか、ある場所から「越境してだれかと会う」という機会は、自分たちの「普通」を問い直す機会になるわけですよね。本来は。

実際にそうなることも多いのですが、実は意外なことに多様な人が集まって「普通のことを話せる場所」はそう多くないのではないかというのが最近感じていることです。

多様な人を集めると、とたんに「特別なこと」を話そうとしてしまい、かえってそのよさを失うこともあるのではないかと思うのですよね。本当は普通でいいのに。なので、ぼくは少しこれから「普通のことを話す場づくり」みたいなことを頭の片隅にいれておきたいなと考えています。

このブログでもどんどん普通のことを書いていけばいいのかもしれませんね。

でも言えば言うほど、「普通ってなに!?」って思いますね。なにか聞いたりして、「普通でいいよ」と言われると、一番困ったりしますしね。

「普通」のくせに、なんて深淵なる言葉なんだ。

■関連する本

インプロ教育―即興演劇は創造性を育てるか?
高尾 隆
フィルムアート社
売り上げランキング: 362,719

「新しいものが必要だけど、前例がないからお金や人を出せない」という矛盾を超えるには?

イノベーションの理由 -- 資源動員の創造的正当化
武石 彰 青島 矢一 軽部 大
有斐閣
売り上げランキング: 210,807

先日「イノベーションの理由 – 資源動員の創造的正当化」という本を読み直しました。この本が面白いのは、タイトルに書いたような「新しいものが必要だけど、前例がないからお金や人を出せない」という矛盾をどうやって超えるのかということについて探究している点かなと思います。

普通はイノベーションというと「どうやって新しい発明をするか」を考えたくなるわけですが、本書は「その発明にどのように資源を動員してもらうか」に焦点化した研究になります。

例えば、この本の中に、こんな文章があります。(p.19-20)

イノベーションの実現には、不確実性故に事前には成功の見通しがない中で、しかし他者の資源を動員しなくてはならない、という矛盾がつきまとい、資源動員への壁が立ちはだかる。

だが、革新的だが不確実性の高いアイデアからイノベーションを実現することを目指す者は、この壁を乗り越えなければならない。この壁を乗り越えた者だけがイノベーションを実現し、「想定外の成功」にたどり着くことができる。

面白いですよね。イノベーションというのは本質的に「不確実」なわけです。でも「不確実だから資源動員をするのは難しい」となるわけですよね。その矛盾を乗り越えないと実現につながらないわけです。

ではこうした矛盾をどう乗り越えるのか?
不確実なものに対して資源動員をするための「まっとうな理由」をどうつくりあげるのか?

ということについて「創造的正当化」という概念のもと、たくさんの事例を検証しています。

最近この研究のことがいつも頭の片隅にあるかんじがします。

例えば、「新たな教育環境をつくりたい!」と思ったときに、「新しく革新的な教育方法」を考えることは大変重要なのですが、それに対して資源動員してもらうことも等しく重要です。そう考えたときに自分ができることはなにかということを色々考えてしまうのですよね。

例えば、大学教育については、立教大学の日向野先生が最近書かれた「大学教育アントレプレナーシップ」という本の中に印象的な文章があります。(p.27-28)

BLPはどこにもない独特な教育方法ばかりを採用しているわけではなく、米国の大学や世界のMBAなどで既に使われている手法を学部生向けにアレンジし組み合わせ、カスタマイズしたものという面が強いので、その意味では教育手法やツールを発明したとは言い難い。それよりはむしろ、教員と学生自身の、ピア・リーダーシップ(カリスマ性や権限によらないリーダーシップ)によって徐々に大学の承認を獲得していく過程にこそ特徴があるのではないかと考える。

本文では、この文章のあとに、今回紹介している「イノベーションの理由 – 資源動員の創造的正当化」の議論を紹介し、立教大の実践を「創造的正当化の事例」として捉えることができるのはないかということが書かれています。

この議論は教育の問題を考えるときに重要な視点になると思うのですよね。私はどちらかというと研究として「新たな方法を開発する」ということに近いことをしていますが、開発したものが実際に提供されるためには「資源動員のプロセス」は非常に重要なわけで、そのあたりのことが頭の中をめぐっています。

ということで、今回はイノベーションにおける資源動員について考えてきました。結局イノベーションを実現するためには、「新しいアイデア」「資源の動員」どちらも必要になってくるので、うまく両輪がかみ合うポイントを考えていきたいですよね。

告知になりますが、今回の内容に関する議論(大学教育の話はしませんが)は、今度研究会をおこない、事例や理論について検討する予定です。興味のある方はぜひご参加くださいませ。

【参加者募集】社内の資源を有効に使ってイノベーションを起こすには?(9/18)

https://docs.google.com/forms/d/1FxeWUzXvBpqNx4V2lfd14xhIyQW3CrWnApjqgc91tVU/viewform

■今回紹介した本

イノベーションの理由 -- 資源動員の創造的正当化
武石 彰 青島 矢一 軽部 大
有斐閣
売り上げランキング: 210,807
大学教育アントレプレナーシップ―新時代のリーダーシップの涵養
日向野幹也
ナカニシヤ出版
売り上げランキング: 9,646

「大学生研究フォーラム2013」に参加してきた!:学生のうちに経験させたいことはなにか?

IMG_2373.jpg

さて、さきほど東大で開かれた「大学生研究フォーラム2013」に参加してきました。フォーラムに参加した感想を速報版というかんじで、終了直後にブログとして公開したいと思います!

主に参加中に自分がツイートしていた内容に補足するようなかたちで更新したいと思います。

■大学生研究フォーラムとは?

フォーラム自体の説明は以下になります。

2008年の第1回開催から数えて6回目を迎える「大学生研究フォーラム2013」。

初めての首都圏開催となる今回は、グローバル化が進み、政治・経済・生活が大きく変化していく中での企業の進化に注目。今、企業がどのような変貌を遂げつつあるのか、その変化に大学や大学生はどう対応すべきなのか、そのために必要な学びとは何かについて考えていきます。

【公益財団法人 電通育英会設立50周年事業】 東京大学/京都大学/電通育英会共催

主催の電通育英会様とは、現在東京大学の中原研究室が、大学と社会をつなぐトランジション調査をしており、私もそのプロジェクトで関わっています。いままさに分析、執筆中ですので、成果発表を楽しみにしていただければと思います。

それでは各先生のお話を聞いていて個人的にポイントだと思った点を書いておこうと思います。

■安西祐一郎先生のお話のポイント

「教育が日本をひらくグローバル世紀への提言」というお題で発表されました。面白いと思ったポイントは以下です。



豊かな学びをするためには、学習リソースが必要なのですが、それらは全て主体的な態度を前提にしているわけなのですよね。ではその主体性、もっと具体的にいえば「学びたい」という気持ちをいかに支援できるのかということを思いました。安西先生のお話は午後の溝上先生のご発表とも関連が深いと思いました。

■溝上慎一先生のお話のポイント

溝上先生のご発表で面白いと思ったのは以下のポイントです。



これはいま溝上先生と一緒に共同研究をしている内容とも関連する話になります。

安西先生のお話とも関連しますが、どれだけ豊かな環境を作ったとしても、主体的に学んだり、関係性を作ったり、将来についての見通しを持ったりしていなければ、結局は効果を持たないという話でした。たしかにというかんじですね。

しかし、その3つをだれがどのように育てるのかはまた問題ですよね。本田由紀先生も以下のようにつぶやいておりました。



ここはなかなか難しいですね。もう少し議論していくポイントなのかなと思いました。

■佐藤博樹先生のお話のポイント

佐藤先生のお話で面白かったのは以下のポイントです。



佐藤先生のご発表では、「インターンシップ」をテーマに、企業にとっても、学生にとっても意味のあるインターンシップの形はなにかということについてお話されました。

インターンシップは、通常どうしても「大学は企業の迷惑にならない人を出す」(つまり、優秀な人)ということになりがちで、そうすると、結局インターンシップが必要な人がインターンシップにいけないという状態になってしまうわけですね。

しかし、インターンシップを、企業の受入担当者の「育成の場」と捉えると、その構造を乗り越えられるのではないかというお話しでした。

受入担当者にとって、学生に対して「教えること」を重要なラーニングの機会と捉えれば、学生は「教える必要のない優秀な人」だけを送り込む必要はなくなり、必要な人がインターンシップを受けることができ、企業にとっても学習機会になってよいという循環が生まれるのではないかというお話でした。データを交えながらお話しされていて、とても面白かったです。

■文部科学省松尾泰樹さんのお話のポイント

松尾さんは大学生の留学について、データをもとにお話されました。



安西先生のご発表のときにもでてきたデータなのですが、たしかに全体的に留学の数は減っているそうなのですが、国別にみるとアメリカにいく人がものすごく減っていることが要因のようです。

しかし、アジアやヨーロッパにいく人だけみると以前より増えているそうなんですよね。なので、必ずしも全てが「内向き」とはいえない状況にあるというのが印象的でした。

■ぐるなびの田中潤さんのお話のポイント

ここからは企業の方からのプレゼンです。田中さんのプレゼンのスタートは以下の発言からでした。非常に印象的です。



大学と社会のギャップがあるなかで、採用担当者がどのように採用をするのかというお話でした。

田中さんのお話が面白かったのは「採用をこうすべきだ!」という総論ではなく、具体的に採用担当者の方がひとつずつ工夫して実践をおこなっていくことを重視されていた点でした。ぐるなびの採用セミナーの実践もとても面白かったです。

■日産の奈良崎さんのお話のポイント

日産の奈良崎さんのお話は、日産のグローバル人事マネジメントについてのお話しでした。


いま現在社内がどのようになっているかについてお話いただいたのですが、けっこう衝撃を受けました。「これからグローバル化時代が到来するよ!」っていうよりも、ある意味当たり前のように「もうすぐそこにある」ということを実感する内容でした。なかなかこうした実態についてお話を聞く機会がないので、とても貴重だなと思いました。

■総括パネルディスカッションの内容について

パネルディスカッションは、吉見俊哉先生、平田純一先生、笹倉和幸先生、大塚雄作先生のメンバーで行われました。個人的には吉見先生の以下のお話が印象に残りました。

吉見先生のお話を聞いて、あらためて今回のフォーラムで共通する「主体性」と「多様性」について理解が深まりました。

■全体の感想

ということで、ざっと全体の感想を書きました。ぼく個人の見解で書いておりますので、うまくプレゼンテーターの方々の意図を伝えられているかわからないのですが、その部分は差し引きつつ見ていただければと思います。

今回のフォーラムの感想としては、通常なかなか議論がかみ合わなくなりがちな「主体性」「多様性」「グローバル」「採用」などというキーワードを、うまくそれぞれの立場の方が「経験」「データ」「理論」などを使ってお話しされていたように思いました。議論が宙に浮くかんじがせずに、今後一つずつ進んでいきそうな期待を感じました。

主催のみなさま、先生方、プレゼンテーターのみなさま本当にお疲れ様でした!

■参考リンク

大学生研究フォーラム2013
http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/forum/2013.html

舘野のツイッターアカウントはこちらです。よろしければフォローしてくださいませ。
https://twitter.com/tatthiy

■追記(2013/8/18)

中原先生と溝上先生が当日のスライドを公開してくださっていたので、リンクを追記いたしました。

大学生研究フォーラム2013、盛会にて無事終了しました!(心より感謝です) :中原のパワーポイント資料公開
http://www.nakahara-lab.net/blog/2013/08/2013_3.html

溝上慎一先生のスライド(pdfになります)
http://smizok.net/%E6%BA%9D%E4%B8%8AClosing%EF%BC%88%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%94%9F%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A02013%EF%BC%89v4%200817-2013.pdf

オープン・イノベーションと越境学習の関係を考える

DSC04929.JPG
少し前のことになりますが、「越境学習」×「イノベーション」の第二回研究会を企画しました。
今回の研究会では「オープン・イノベーション論」と「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)論」に関する話題提供を、伊達洋駆さん(株式会社ビジネスリサーチラボ)、福澤光啓さん(成蹊大学経済学部)、糸久正人さん(東京大学)からしていただきました。
毎回この研究会は、私自身の学ぶ場としているため、オープン・イノベーションの世界でどんなことが言われているのかや、イノベーションに対して社会関係資本がどのように役立つのかがわかり、勉強になりました。
細かい感想については、実はすでにtogetterにまとめているのですが、あらためてここにも書いておこうと思います。ブログですし、私の個人的な感想なので正確性はやや欠けますが、参考になる文献を提示しておきますので、気になる方はお読み下さいませ。

 オープン・イノベーションの定義は色々ありますが、すごく簡単にいえば、社内の技術を使うだけではなく、社外の技術などとコラボレーションすることでイノベーションを起こそうとするものです。全てを自社で抱えるのではなく、内と外をうまく使い分けて価値を創造していくという方法といえると思います。
 なぜ注目されているかといえば、時代的にそうせざるを得ないというのもあるのでしょう。オープン・イノベーションは自社で全てを実施するよりもスピーディーに対応できるというメリットがあります。
 ただし、オープン・イノベーションを成功させるのは本当に難しいなと思いました。当たり前ですが、他社とコラボレーションすればうまくいくというものではありません。何を「内」でやり、何を「外」でやるべきなのかという切り分けが本当に大事になります。自社の強みはなんなのかということを結局問い直すことになるんですね。
 オープン・イノベーションは、それをしようとすると、結果的に「自社の強みの棚卸し」することになり、それ自体はとてもよいことだと言われていました。このように考えると何か新しい創造するということは、自己(自社)を内省する必要があり、イノベーション論とキャリア論はけっこう接続があるように思いました。
 このように「自社の強みを知る」ことが大事な一方で、もうひとつ大事なのが「価値創造」という視点です。オープン・イノベーションの成功例というのはいくつか報告されていますが、それらの事例に共通するひとつの特徴は、結局「価値創造の仕組み」を仕掛け手の企業がもっているんですね。
 コンセプトと儲ける仕組みをしっかりもっていれば、こちらから協同する相手を探さなくても、向こうから一緒にやろうといってきてくれるわけです。その意味で、価値創造のメカニズムを持つということが、基本でありながらもやっぱり大事なんだろうなとあらためて思いました。

 オープン・イノベーションの話は、組織間の連携の話になってくるので、どうしても話のケタがとても大きく、「じゃあ個人はどうしたらいいんだろう」という気持ちにもなってきます。オープン・イノベーションなどと越境学習はどのように関係してくるんでしょうか。
 私が思うに、社外の場(勉強会など)にでることが、ただちにオープン・イノベーションにつながるということはないのかなと思います。最近イノベーション論を少しずつ勉強していて思いますが、イノベーションが起こるためには、時間も資源もものすごくかかります。個人レベルでできることはどのくらいあるのかなと思う部分もあります。
 しかし、こうした経験がオープン・イノベーションの萌芽になるということはあるだろうなと思いました。結局、組織間の連携をし、イノベーションが起こるためには、「他社の状況や自社の強みを知った上で」、「連携相手をうまく探し」、「連携相手と協同する仕組みを模索する」ということが必要になります。
 これを行う方法はさまざまな方法があり、それぞれのメリットやデメリットがあるのですが、その一つの方法として越境学習が位置づく可能性を感じました。

ということで感想をざっと書いてみました。
「越境学習」×「イノベーション論」の研究会は、毎回経営学を研究している方をゲストとしてお呼びして行っているのですが、私自身にとっても分野を越境する機会になり、非常に勉強になるとともに、「どこに接続点を見いだせるのか」を即興で考えるため、なかなか頭を使う場でもあります。
「研究分野ではこういうことがわかっています」ということをお伝えする場にすることはなかなか難しいのですが、研究者や実務家など、さまざまな視点を持ち寄ることで、新たな視点が生み出せればと考えています。
今回話題提供してくださった伊達洋駆さん(株式会社ビジネスリサーチラボ)、福澤光啓さん(成蹊大学経済学部)、糸久正人さん、参加して下ったみなさま、本当にありがとうございました。
この研究会はまた第三回も実施する予定ですので、気になる方はぜひご参加下さい。また応募はこちらのサイトで告知いたします。
■参考図書
一橋ビジネスレビューがちょうど「オープン・イノベーション」の特集でした。こちらはとてもわかりやすく、大事なポイントがまとまっていると思います。

最近シェスブロウさんの新刊もでましたよね。

オープン・サービス・イノベーション  生活者視点から、成長と競争力のあるビジネスを創造する
ヘンリー・チェスブロウ
阪急コミュニケーションズ
売り上げランキング: 537

このブログのもとにした自分のツイートのまとめはこちらです。
第二回 「越境学習」×「イノベーション論」の研究会に関する連続ツイート
http://togetter.com/li/402779

「レポートの書き方・研究のやり方」に関する記事を再まとめ!

Writing-instruments-and-notebook283.jpg

「レポートの書き方・研究のやり方」については、すでに「NAVERまとめ」という外部サービスを使ってまとめていたのですが、別に外部サービスである必要もないなと思ったので、自分のサイトの中にも「まとめ」をつくっておきました。NAVERまとめのものよりも、少しだけ記事を加えてあります。

学部生から院生まで、幅広い方に読めるようになっています。ひとつくらいなにかささるものがあればいいなと思います。

【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
http://www.tate-lab.net/mt/report-writing.html

こうした研究のtips集みたいなものは、自分自身の研究テーマに近いというのもあるんですが、それ以上にやはり「体で覚えた」ものもすごく多いですね。

「自分自身がひどいめにあった」とか、「後輩への研究指導のときに繰り返し指摘するポイント」などがまとまっている気がします。かなり経験的に得た知見の方が多いかもしれませんね。みなさんも自分なりのtipsみたいなものを作れるとよいかなと思います。

今回まとめたもの以外に、「こういうのも知りたい!」とか「これはどうやっているの?」みたいなものがあればぜひtwitterやFacebook、さらにはお問い合わせ欄からフィードバックいただければ幸いです。それをもとに記事を書きたいと思います。

色々思いつく度に書いていると、ある程度は網羅的に知識が集まるものですね。ちょっと本の目次っぽくていいなと個人的に充実感を感じました(笑)

ちなみに、これからもこの路線に関する記事は書いていこうと思うのですが、もうひとつこれからやろうと思っているのは「ワークショップ」とか「場作り」に関することも書いていこうかなと思っています。

別に特に理由があるわけじゃないのですが、よく考えてみると、「ワークショップ」や「場作り」の経験はたくさんやっているものの、そのノウハウだとか、それについて思うことって全然書いていないなと思ったんですよね。

「場作りの記事のまとめ」がつくれるように、少しずつ書いていきたいと思っているので楽しみにしていてください。こちらについても、「こんなこと書いてほしい」みたいなものがあれば気軽にご連絡下さいませ。

ということで、今日はお知らせでした。あらためてリンクはこちらです。

僕のウェブページ上部の「レポート・研究の進め方のアドバイス集」からもいけます。
http://www.tate-lab.net/mt/report-writing.html

卒論・修論シーズンなので、なにかのヒントになればと思います!がんばっていきましょー。

サードプレイスコレクション2010

夏からずっと準備を行ってきたサードプレイスコレクション2010ですが、とうとう広報開始です!
ご興味のある方はぜひ!
=================================================
サードプレイスコレクション2010
家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考え、これからの時代に必要な「新しい学び」を
探究するパーティー
2010年1月23日(土曜日)午後6時-9時
@六本木superdeluxe
Directed by ワークショップ部
=================================================
家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考えるパーティー
「サードプレイスコレクション2010」のご案内です。
2010/1/23に六本木のクラブsuperdeluxeにて、
サードプレイスに関する多くの実践家の方をお呼びして、
「学びのサードプレイス」の可能性について考える
パーティーを開催いたします。
いま、時代は急速に変化しています。多くの企業では、
これまでと同じやり方・考え方をしていては生き残れない
状況に直面しています。
こうした状況により、企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでに
ない新しい価値を創り出すことが求められています。
このような状況の変化に伴う「問い直し」や「新しい価
値の創出」は、企業の中だけで求められているものでは
ありません。まちづくり、教育、科学、環境など、様々
な分野で求められています。
私たちは、これらを乗り越える一つの方法として
「サードプレイス」という概念に注目しました。
元々、「サードプレイス」とは、アメリカの社会学者
であるオルデンバーグが提唱した概念です。
オルデンバーグは、家庭でもない、職場(企業・学校)で
もない、「第3の場」が、人々の憩いの場になると指摘
しました。このコンセプトを元に成功したのが、
スターバックスです。
今回のパーティーでは、このサードプレイスを
「憩いの場」ではなく、「対話・創造・学びの場」
すなわち「学びのサードプレイス」として捉えます。
家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、
対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直
したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。
現在、「Learning bar」「シブヤ大学」「三田の家」な
ど、すでにこうした実践の「場」が増えてきています。
これらの多くは、「カフェ」や「バー」、さらには「大学」
といったメタファーを用いて、
「学びのサードプレイス」を実現しています。
また、研究の分野においても、
この学びのサードプレイスの効用に注目が集まってきて
います。例えば、企業で働く大人が社外に出て、多様な
他者と出会うことが、キャリアの確立に有効であるとい
う研究知見もでてきているのです。
既存の考えを根本から問い直すようなイノベーションの
きっかけも、もしかすると「学びのサードプレイス」に
存在するかもしれません。
当日は、「学びのサードプレイス」に関わる豪華ゲスト
が次々とショートプレゼンテーションを行います。
現在すでに確定しているゲストは下記のみなさまになります。
・中原淳(東京大学)
・長岡健(産業能率大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・森玲奈(東京大学)
※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。
また、参加者のみなさまに楽しく対話をしていただくために、
おいしい料理、おいしいお酒、
そして六本木のクラブsuperdeluxeという素敵な空間を
ご用意しております。
いつもと違う場で、いつもと違う人たちと対話し、
いつもと違う考えに触れてみる。
そうした中で、
次への新しい「つながり」を作りませんか?
○企画&ディレクション
ワークショップ部
舘野泰一(東京大学大学院博士課程 中原研究室)
安斎勇樹(東京大学大学院修士課程 山内研究室)
牧村真帆(株式会社リサ・パートナーズ)
◆WEB:http://utworkshop.jimdo.com/
◆Twitter:http://twitter.com/workshop_bu
○ステアリングコミッティ
長岡健(産業能率大学)
上田信行(同志社女子大学)
熊倉敬聡(慶應義塾大学)
飯田美樹(カフェ文化研究家)
大西景子(SODA design research)
北本英光(株式会社電通)
○主催
NPO法人 EDUCE TECHNOLOGIES
エデュース・テクノロジーズ
http://www.educetech.org/
EDUCE TECHNOLOGIESは、「学び」に関する調査、研究開
発、コンサルティング、実務家と研究者が集まる学術イ
ベント(Learning barやWork Place Learning)を行う非
営利特定活動法人(NPO)です。
副代表理事 中原 淳
○日時
2010年1月23日(土)18:00-21:00 (開場:17:30) 場所
六本木superdeluxe http://www.super-deluxe.com/
○内容(予定)
□ウェルカム・ドリンク
 (5時30分-6時)
□イントロダクション
(6時00分-6時10分)
 ・舘野泰一、安斎勇樹(ワークショップ部)
□ショートプレゼンテーション
・15名のゲストによる3分プレゼンテーション
▼現在確定しているゲスト
・中原淳(東京大学)
・長岡健(産業能率大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・森玲奈(東京大学)
※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。
□フリータイム
 ・参加者のみなさんが楽しく対話できる仕掛けを
ご用意いたします。
□ラップアップ(8時50分-9時00分)
・舘野泰一、安斎勇樹(ワークショップ部)
○参加費(予定)
・6000円(1名様・一般)/ 4000円(1名様・学生)
 (ゲスト招聘費用、会場費、飲み物、食べ物、運営費等に支出い
たします)
○食事
ソフトドリンク、ビールなどの飲み物、および
軽食をご準備いたします。
○参加条件
下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。
1.本ワークショップの様子は写真・ビデオ撮影します。
写真・動画は、NPO Educe Technologies、本イベントの
企画関係者が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、
書籍等に許諾なく用いられる場合があります。
マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供することがあります。
2. 欠席の際には、お手数でもその旨、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
ご連絡下さい。
人数多数のため、多数の方の参加をお断りしている
状況です。繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。
3.本イベントで剰余金が発生した場合は、NPO法人
Educe Technologies、本イベントの企画関係者が関与する、
組織人材育成・組織学習に関係するシンポジウム、研究会、
ワークショップ等の非営利イベント等の企画費用、準備費用、
運営費用等に充当します。
○どうやって参加するのか?
下記のフォームに必要事項をお書き入れの上、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい。
なお、定員を超えた場合は、抽選となるため、すべての方々のご希望には
お答えできない状況になっております。
主催者としては心苦しい限りですが、なにとぞお許し下さい。
〆ココカラ=======================================
参加申し込みフォーム
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい
抽選の上、1月9日までに参加の可否をご連絡
させていただきます
上記の参加条件を承諾し、参加を申し込みます。
○氏名:(            )
○フリガナ:(          )
○ご所属:(            )
○メールアドレス:(       )
○参加動機
(                 )
○業種の選択:下記の11つの属性から、あなたに
最も近いものをひとつお選びください
1.研究者
2.学生
3.民間教育会社勤務
4.民間コンサル会社勤務
5.事業会社勤務(人事・教育部門)
6.事業会社勤務(事業部門)
7.個人事業主(教育・コンサル)
8.経営者
9.初等・中等教育の学校勤務
10.公務員・公益法人等勤務
11.その他
○もしあれば・・・一言コメント
(                )
〆ココマデ=======================================