カテゴリー別アーカイブ: イベント

近況報告:最近実施した5つのプロジェクト(アートから出版まで)

最近いろいろな企画・プロジェクトに参加しているのはよいのですが、「ちゃんとブログに書こう!」と思うとなかなか書けなかったりします。

ということで、最近実施した5つの企画・プロジェクトについて、少しダイジェスト的に報告しておこうと思います。それぞれについて詳しく語りたくなったら、また別エントリーで書こうと思います。


  1. 合同ゼミ企画の実施(慶應大牛島ゼミ・法政大長岡ゼミ・中原研究室)
  2. 「対話型鑑賞法」などアートの実践について考える
  3. 「越境学習」×「イノベーション論」の研究会の実施
  4. 学芸大学における卒業論文の書き方講座の実施
  5. 本の出版&出版記念イベントが開かれます

1.合同ゼミ企画の実施(慶應大牛島ゼミ・法政大長岡ゼミ・中原研究室)

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10月のことになりますが、慶應大牛島ゼミ・法政大長岡ゼミの学部生のみなさんと合同ゼミを行いました。大学の枠を超えた学部生同士のゼミを、東大で行い、中原先生・舘野が「場をつくること」について話題提供をするといった会でした。

僕は

・参加前に読んでくることになっていた課題図書の面白いと思った部分を写真で共有
・当日即興場作り体験

という2つの活動をデザインしました。場作りの詳細について別エントリーでご紹介します。

当日の様子は法政大の山根くんがブログに書いてくれているのでこちらを読んでいただければと思います。

いつもと違う 〜東大での合同ワークショップ〜

http://www.tnlab.net/melcblog/2012/10/121021.html


2.「対話型鑑賞法」などアートの実践について考える

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これは企画やプロジェクトというわけではないのですが、10月に「対話型鑑賞法」の教育を実践している京都造形大学の授業を見学させていただいたり、話を聞かせていただくことができました。

この他にも最近アートと教育に関連する方々に色々話を伺ったりする機会があるので、ここで考えたことを少し整理してブログに書きたいと思っています。
(京都造形大学のみなさん、平野君、三宅君、吉川久美子さんありがとうございました。)

考えたことの一部は、ツイートをして以下にまとめてありますのでよろしければご覧下さい。

対話型鑑賞法に関する連続ツイート
http://togetter.com/li/398843

平野智紀くんがやった対話型鑑賞法のイベントに関するレポートはこちらです。

渋谷ってどんな街?:まれ美@co-ba libraryに参加してきた!
http://www.tate-lab.net/mt/2012/10/co-ba-marebi.html


3.「越境学習」×「イノベーション論」の研究会の実施

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11月に株式会社ビジネスリサーチラボの伊達洋駆さんとともに「越境学習」×「イノベーション論」の研究会を行いました。今回の研究会では、「オープン・イノベーション論」や「社会関係資本論」等をテーマに議論を行いました。

今回の研究会も募集人数をはるかに超える参加者の方にご参加いただきました。ご参加いただいたみなさんありがとうございました。

研究会で感じたことについてはこちらも連続ツイートとしてまとめてありますのでぜひご覧下さい。こちらの研究会については、詳細をpdfのレポートとして配信する予定です。出来上がりましたらまたこちらでアナウンスいたします。

第二回 「越境学習」×「イノベーション論」の研究会に関する連続ツイート
http://togetter.com/li/402779


4.学芸大学における卒業論文の書き方講座の実施

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11月に東京学芸大学に「卒論への旅」という「卒論の書き方講座」を実施してきました。これは学芸大学の授業外講義を提供している「学芸カフェテリア」さんに呼ばれて、実施をしてきました。

今回の講座では、主に学部3年生を対象に、卒論を書くまでのプロセスを「物語形式」で体験してもらいながら、卒論を書くために重要なポイントを押さえてもらうというものでした。参加してくださった方がとても積極的で、やったかいがあったなと思いました。

一緒に企画を実施した眞崎光司さん、呼んでくださった学芸カフェテリアのみなさま(特に番田さん、清水さん)ありがとうございました。

学芸カフェテリア
http://www.u-gakugei.ac.jp/~cafepro/g-cafe/

僕のブログでこれまで書いた文章の書き方などに関する記事はこちらにまとめてあります。

【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133342163910863801


5.本の出版&出版記念イベントが開かれます

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12月の中旬に「プレイフル・ラーニング:ワークショップの源流と学びの未来」(三省堂刊:上田信行・中原淳著)という本が出版されます。

この本には私も4ページほどですがコラムを掲載させていただいています。

「予定調和を超えた場作りの系譜とその特徴」という内容です。「アンカンファレンス」という手法につながるまでの流れや、アンカンファレンス型の場作りの特徴をについて、これまでの方法と比較しながら説明しているものです。よろしければぜひご覧下さいませ。

また、この出版に関連して、12/8,9に奈良でイベントを行います。このイベントの企画にも携わっています。本やイベントの詳細は以下のFacebookページに情報が集まっていますのでぜひこちらもチェックして下さいませ。よろしければぜひ「いいね!」も教えていただけますとうれしいです!

Toyful Meetup 2012
https://www.facebook.com/ToyfulMeetup2012


ということで、ざっと5つ書きました。こうやって書いてみると、それぞれについて詳しく書きたくなってきますね。それに、「あっ、これもやったわ」っていうものもまた思い出しました。書き始めると長くなると、今回はダイジェスト的にまとめました。

来週はそれぞれについて一日一個ずつくらいブログを書けると一番よいのですけどね。

それぞれの企画は今後もつながりがあるものですので、興味のある方はぜひイベントにご参加ください。また、最近、ゲストとしての話題提供やワークショップの企画・相談の依頼を少しずつ受けております。もしなにかありましたら気軽にお声がけいただけますと幸いです。

お問い合わせはこちらから
http://www.tate-lab.net/mt/contact/

なかなか整理できていないのですが、これまで実施したワークショップ・イベントも少しずつ整理しておりますのでこちらもご参照くださいませ。
http://www.tate-lab.net/mt/post-1.html


今回紹介した企画に関する書籍一覧

合同ゼミではこちらの本が課題書籍でした。私も対談の中で登場します。

知がめぐり、人がつながる場のデザイン―働く大人が学び続ける
私の中の自由な美術―鑑賞教育で育む力
上野 行一
光村図書出版
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職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究
中原 淳 木村 充 重田 勝介 舘野 泰一 伊勢坊 綾 脇本 健弘 吉村 春美 関根 雅泰 福山 佑樹 伊澤 莉瑛 島田 徳子
生産性出版
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新版 論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス No.1194)
戸田山 和久
NHK出版
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プレイフル・シンキング
上田 信行
宣伝会議
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【イベントレポート】「野外フェスのような学会」を実施しました! Unlaboratory #プチ学会(三田の家)(7/28)

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7/28に「プチ学会」というイベントを実施しました。このイベントは僕がやっているUnlaboratory(アンラボラトリー)という活動の一環で行っています。
Unlaboratoryとは「Un+Laboratory(研究室ではない、新しい研究室)」ということをキーワードに「大学の研究コミュニティの面白さを残しつつ、大学に閉じない新たなプラットフォームづくり」を試験的に行っているコミュニティです。
今回実施したプチ学会は「学会」というフォーマットを意識しながらも、既存の学会にない新たなコンセプトを加えたかたちで実施するものです。
例えば、「領域を縛らず、人のベースをつながりしている」というのも大きな特徴です。研究者(やその卵)、実践者など、多様な人が集まり新たな価値を作ることができないかを考えています。
■プチ学会のお作法
プチ学会のお作法(特徴)は以下の3つです。
1.時間割は当日決めます
一応発表希望は当日までに聞いておきますが、時間割は当日決めます。
(オープン・グリッド方式)
枠があまれば飛び入り参加OK!
2.参加者のほとんどが発表者です
プチ学会では、なるべく発表枠を参加人数に近づけた数用意します。
そのため、聞くだけの人の方が少数派になります。
3.発表スタイルは自由です(持ち時間30分)
発表スタイルに指定はありません。
スライドを使って発表する人、ポスター形式で発表する人、
なにも用意せずにカラダ一つで発表する人、ワークショップ形式にする人など、
なんでもOKです。
■これまでのプチ学会
プチ学会はこれまで色々な場所で、色々なコンセプトをもとに実施してきました。
・3月「勝手に学会やっちゃいます」@某大学の教室
・5月「3時のおやつのでる学会」@シェアハウス(まれびとハウス)
・6月「子どももこられる学会」@幼稚園(成城ナーサリィ・スクール)
そして今回はなんと「野外フェスのような学会」というコンセプトで実施しました。
■今回のコンセプト「野外フェスのような学会」
今回のコンセプトは「野外フェスのような学会」ということで実施をしました。これは、「夏の暑さを感じつつ、お酒を飲んだりしながらもまじめに熱狂的に議論しようぜ!」というメッセージを込めて名づけました。
このコンセプトは会場である「三田の家」の影響も受けています。三田の家は慶應大学の三田キャンパス近くの古民家で、「教室と居酒屋の中間」をイメージした場だそうです。地域の人と慶應大学の先生、学生が一緒に運営している非常にユニークな場所です。
ただ、「三田の家」は古民家で味わい深いという特徴の反面、クーラーがあまりきかず、基本的には扇風機や、自然の風だよりの場所でした。
この暑い状況を楽しむべく、今回はこの場所の特徴を生かしながら、2つ仕掛けをいれました。
1つ目、お酒が飲めるということ。
「教室と居酒屋の中間」というコンセプトをもとに、お酒を飲みつつ、まじめな議論ができるといいなということでお酒を用意することにしました。
三田の家にあるビールサーバーからビールを飲んだり、こちらでカクテルを用意したりしました。
(参加者の平野智紀さんにバーテンダーをやっていただきました!)
2つ目、発表場所を工夫すること。
のちほど写真で紹介しますが、今回の発表場所は、
・リビング
・台所
・ガレージ
という特徴的な3つの場所を使いました。民家という特徴を生かしつつ、「ガレージ」という半分野外の会場も使用しました。
「新しいアイデアはガレージから生まれる」といったりしますが、そんな雰囲気を体験してもらいたいと思い、この場所も使いました。
以上の特徴を踏まえて実施したのが今回のプチ学会です。それでは当日の様子を以下でご覧下さい。
■当日の様子をレポート
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こちらが会場の「三田の家」です。入って左の部分がガレージになります。今回は「ガレージ」も使うのですが、そのままだとあまりに無骨なので、ちょっとアレンジをしてみました。
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アレンジ前にまずはお掃除。場作りの基本はまずは「掃除すること」です。
準備をしているときに僕が勝手にひらめいた言葉は、
「場作りすること姑のごとし」
でした。まずはきれいに掃除して、ディテールを整える。これにつきます。
ちなみに今回の場作りには、我妻優美さん、牧村真帆さんにもご協力いただきました。感謝!
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完成した様子がこんなかんじです。すだれやひまわりなどは我妻さんが購

【参加者募集】Unlaboratory #プチ学会の第4回を開催します(7/28) – お酒の飲める学会-

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Unlaboratory #プチ学会の 第4回を開催します。

今回は「教室と居酒屋の中間的存在」をコンセプトにしている「三田の家」にて実施します。

今回はこの会場のコンセプトを体現すべく「お酒の飲める学会」ということで、ビールやカクテルをご用意いたします。お酒が飲めないという方ももちろんご参加OKです!ソフトドリンクを用意いたします。
お酒を飲みつつも、まじめに議論してみませんか?
詳細は以下からどうぞ。

実践にかかわりながら記録するということ: 「Academic Hack!-実践を記録すること、物語ること、コミュニティを作ること-」に参加してきた

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さきほど「AcademicHack!-実践を記録すること、物語ること、コミュニティを作ること-」というイベントに参加してきました。今日は終わった直後にブログを更新することにチャレンジしてみました(笑)イベントの詳細はこちらになります。

今回のゲストは小西貴士さんでした。小西さんは写真家・保育士をしており、清里高原で野外保育の様子を写真で記録し、子どもたちの物語を綴っていらっしゃいます。

ゴリ(小西貴士)の森のようちえん日記
http://ameblo.jp/gorilla-tarou/

ちなみに今回の会場は山梨県の清里の森をイメージしてセッティングされていました。紫陽花が素敵ですね。

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■小西さんの写真とストーリー

今回は小西さんが実際に撮られた写真を見ながら、その写真にまつわるストーリーを聞きました。状況を言葉で説明するのは難しいのですが、「映画」をみているようでした。

  • 印象的な一枚の写真がプロジェクターに映し出される
  • 写真にまつわるストーリーを小西さんが朗読
  • 印象的な言葉と音楽、スライドショー
というかたちで進んでいきます。

こちらの本の表紙のような写真とともに、ストーリーと音楽があるイメージです。

一枚一枚がすごくいい写真で、どんどんその空気にひきこまれていきます。まるで自分もそこにいるようなかんじがしてきます。

■99の友達の感覚と、1の写真

小西さんのお話の中で非常に面白かった言葉のひとつが「99の友達の感覚と1の写真」という話です。

決定的な一枚を撮りたいと思っても、カメラを構えると子どもの表情は「つくられたもの」になってしまいます。

ではどうやって、その一枚を撮るのか?

小西さんのスタイルでは、基本的に子どもたちと寄り添い、一緒に遊んでいくことが99で、その過程で「1としての写真」が撮れるということでした。

写真の枚数としてはもちろん200から300撮るそうなのですが、一緒に遊んでいく中で、「共有したい物語がひとつとれればよい」という言葉は非常に印象的でした。

■名前のついた「○○くんの、○○な話」(個別具体に根ざした写真)

さきほどの話と関連するのですが、小西さんは「名前を知らない子の写真を撮るのは難しい」と言います。例えば、自分の知らない保育園にいって写真を撮って下さいと言われるのは苦手だそうです。「その子どもがどんな子なのか」「どんな名前なのか」を知りたいというのですね。

「記録する」というと、「客観的にきれいに記録する」というイメージがあるけれど「主観的にかかわりながら記録する」というかたちもあるということをあらためて感じた気がします。

■良質な質的研究そのもの

これらのことを総合してみると、小西さんの記録は、良質な質的研究そのもののように思いました。

「対象と距離を置くのではなく、その場に一緒になってかかわる。そして、個別具体的な、目の前にいる名前のついた人の物語をつむぐ。」

これは、

「対象とはなるべくかかわらず、具体的な「○○くん」ではなく、被験者Aさんとして関わる方法」

とはまた別のアプローチですよね。

どちらがいい悪いわけではないのですが、私はもしかすると「記録」について、「客観的に撮る」ということをなんとなく勝手に思っていたような気がしました。

■まとめ

ということで、今回は実践の記録について考えてみました。

「実践の中に身をおいて、かかわりながら、記録をする」ということに自分もチャレンジしてみたいなとあらためて思いました。

他にも、記録とコミュニティの関係など色々考えたことがあるので、またあらためて記事にしてみようと思います。

ゲストの小西さん、企画をしてくださった中原先生、牧村さん、ありがとうございました!

■関連する本

小西さんの本はこちらです。

今回紹介されていたこちらの本もあらためて読みたくなりました。

【イベントレポート】幼稚園でプチ学会を実施しました!-Unlaboratory #プチ学会(6/2)

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少し時間が過ぎてしまいましたが5月に「プチ学会」というイベントを行いました!今回はそのレポートです。このイベントは僕が最近やっているUnlaboratory(アンラボラトリー)という活動の一環で行っています。

■Unlaboratoryとは

Unlaboratoryとは「Un+Laboratory(研究室ではない研究室)」という意味で、
「大学でやっている研究コミュニティの面白さを残しつつ、大学に閉じないプラットフォームを作りたい」
という思いでやっています。

■プチ学会とは

今回実施したプチ学会は「領域で縛らない、人のつながりをベースにした学会があってもいいんじゃない」
ということをテーマにしたイベントです。
研究者(やその卵)、実践者など、多様な人が集まり新たな価値を作ることができないかを考えています。

プチ学会の特徴は3つです。

1.時間割は当日決めます

一応発表希望は当日までに聞いておきますが、時間割は当日決めます。
オープン・グリッド方式というやつですね。

枠があまれば飛び入り参加OKです。
毎回必ず飛び入りでプレゼンしてくださる方がいます。

2.参加者のほとんどが発表者です

プチ学会では、なるべく発表枠を参加人数に近づけた数用意します。
そのため、聞くだけの人の方が少数派になります。

3.発表スタイルは自由です(持ち時間30分)

発表スタイルに指定はありません。
スライドを使って発表する人、ポスター形式で発表する人、
なにも用意せずにカラダ一つで発表する人、ワークショップ形式にする人など、
なんでもOKです。
聞いている人の楽しみ方も自由です。発表の途中に抜けてもかまいません。

■これまでのプチ学会

プチ学会はこれまで色々な場所で実施してきました。

1回目は「勝手に学会やっちゃいます」ということで、場所は大学だったのですが、
2回目は「3時のおやつのでる学会」というコンセプトで、シェアハウス(まれびとハウス)にて実施しました。

3回目の今回はなんと「幼稚園(成城ナーサリィ・スクール)」で実施しました。

■今回のコンセプト「子どももこられる学会」

今回は「子どももこられる学会」ということで、
お子さんがいる方はファミリーで参加できる学会ということにしました。

なぜ今回そういったコンセプトにしたかについては色々理由があります。
だいたい2つくらいでしょうかね。

1つ目の理由は、お子さんがいる方にも参加して欲しいと思ったからです。

最近私の周りを見ていても、社会人院生の方などが増えてきているのですが、
お子さんがいる方は土日のイベントに出てくるのが大変ということをよく聞いていました。
それならば、お子さんも一緒にこれればいいんじゃないかと思ったんですね。

2つ目の理由は、子どもがいるところで「子どものこと」を語りたいと思ったからです。

「これからの教育は・・・」とか「幼児教育は・・・」ということを語るときに、
目の前にその子どもたちがいて、その子どもを目の前にしながら語るというのは
けっこう大事かなと思ったんですね。

今回のイベントをつくる上でこだわった点は「子どももこられる」というときに、
「子どもをあずけられる」のではなく、子どもたちも楽しくないと!ということを意識しました。

このあと説明しますが、今回のイベントでは、子どもたちは
「サイエンスワークショップ」や「即興演劇(インプロ)ワークショップ」を体験できるようにしました。

■当日の様子をレポート

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最初に私からこのイベントについて説明しました。幼稚園でプレゼンテーションするのはなんだかとても新鮮です(笑)

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聞いている方々もみなさん床に座ってきいてくださっています。

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普段ならいきなり個々人の発表に入るのですが、今回は子どもも大人も一緒になって即興演劇(インプロ)を体験してもらいました。今回はインプロチームのみなさんに参加していただきました。東京学芸大学の高尾隆先生のチームですね。写真に写っているのは園部さん(東京大学)です。

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最初のワークは「子どもが大人に連れられる」というものでした(笑)子どもが真ん中に入り、両側の大人二人は目をつぶります。そして、子どもがいきたいところにあわせて大人が一緒に動きます。いつもは子どもが大人に連れられていますが、その気持ちを大人が体験してみるというものです。

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次にやったのは「木」のワークです。ひとりが「木」になります。そこに、グループの人が「気の回りにありそうなもの」になって、はいっていきます。この写真ではたしか「柵」として入っていただいたと思います(笑)。3人でひとつの作品になります。3人入った後は、一番最初にいた人が、残り二人のどちらかを残し、またそこからスタートします。

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大人と子どもで一緒に作品をつくります。この写真は「木」の目の前に「ベンチ」があり、そこに「座る人」という作品です(笑)

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インプロで全体があたたまったところで、次は発表タイムです。当日作った時間割通り進んでいきます。「じかんわり」のところは子どもたちによって、落書きされていますが、それも味がでています(笑)

発表スタイルは本当にさまざまです。

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イスに座って対話しながら進めるものもあれば、

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ワークショップ的に絵を書いたりして、体験とトークを織り交ぜるもの

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スライドをつかったプレゼンテーションスタイル

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それから笛を吹く人まで、本当にさまざまなかたちがあります。

一方子どもたちはというと、インプロを楽しんだり、サイエンスワークショップを楽しんでいました。

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写真はホバークラフトをつくっている様子です。先日参加して下さった方から「子どもがあのとき作ったホバークラフトをいまでも大事にしている」というメッセージをいただきとてもうれしくなりました。

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子どもと大人は別々と思いきや、子どもたちは縦横無尽にうごきまわっています。例えば、上記の写真、よくみると、さりげなくお子さんも一緒に聞いています(笑)

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気がつけば「大人だから」「子どもだから」ということは関係なく、一緒に楽しんだり、一緒に学んでいたかんじがします。

■まとめ

1.子どもも大人も溶け込む学会

今回は「子どももこられる学会」ということで、大人も子どもも一緒になって学ぶ場をつくりました。こうしたイベントは初めてだったので、不安もあったのですが、結果的にとても楽しい場になったではないでしょうか。写真を見ても、大人も子どももどちらも非常に笑顔が多いという印象でした。

「子どももこられる」というと、「子どもを預かってもらえる」とか「子どもは別の部屋で静かに」というかんじがしますが、今回の場で面白かったのは「子どももその場に溶け込んでしまう」ということだったのかなと思います。

それは「幼稚園」という場所だったことも大きいかもしれません。どちらかというと「私たちが子どもたちの場所にお邪魔している」という感覚があったように思います。

2.教育からアイドルまで

発表内容も毎回のことながら非常に多様でした。

幼児教育、アート、インプロ、サイエンス、源氏物語を学ぶコミュニティの話、大学院生のこれからの生き方に関するもの、動画を使ったこれからの教育、法哲学に関する話、AKB48とインターネットなどなど、色々なテーマがありました。

私が主催していることもあり、毎回教育系の発表が少し多めですが、教育といっても非常にさまざまなジャンルの人がきてくださいますし、教育以外の発表も半分くらいあるのではないでしょうか。

今回も法学の話やアイドル論の話などがあり、とても楽しめました。

3.プレゼンテーションスタイルの多様性

またプチ学会をやると毎回「教え方の方法は多様だ」ということをあらためて感じます。

一方的に話すことが一概に悪いことではないんですよね。

単純に話すといっても、パソコンのスライド、手作り画用紙スライド、身振り手振りなど多様ですし、対話をしながら進めるものもあれば、体験型もある。

どれがベストというわけではありません。

こうした「30分の使い方の多様性」もまたプチ学会のひとつの特徴なのかなと思います。

今回はイベントの実施にあたってさまざまな方にご協力いただきました。会場を貸していただいた成城ナーサリィ・スクールのみなさま(牧村先生、瀧澤先生、小池先生)、プチ学会運営委員のみなさま(牧村さん、眞崎さん、みみこさん、吉田さん)、インプロワークショップを実施してくださった園部さん、木村さん、野村さん、直井さん、サイエンスワークショップを実施してくださった木村優里さん、立教大学の学生チームのみなさま、参加して下さったみなさま、などなど本当に多くの人にご協力いただき実施できました。この場を借りて感謝いたします。

■次回の参加申し込みはこちら!

次回は7/28に「三田の家」にて実施します。
興味がある方はぜひご参加くださいね。
(※今回はお子さんが参加できる形式ではないのでご注意ください)

Unlaboratory(アンラボラトリー)#プチ学会@三田の家(7/28)

【申し込みページは以下のリンクをクリック!(申し込みフォームに飛びます)】

http://goo.gl/RXbmj




■関連リンク

当日のつぶやきのまとめです。Unlaboratory#プチ学会@幼稚園-子どももこられる学会-

http://togetter.com/li/314905

Unlaboratoryのページはこちらです。

https://www.facebook.com/Unlaboratory

今回はお笑い芸人の「プラスガンマ」の野村さんが参加してくれました。Unlaboratory公式芸人さんになっていただいたのでリンクを貼っておきます(笑)

http://ameblo.jp/heimen1593/

■参加して下さった方の感想ブログ

ご感想ありがとうございます!

第3回Unlaboratory#プチ学会参加してきました情報デザイン研究室

http://asanoken.jugem.jp/eid=2286

領域外の視点を取り込む伊達洋駆のブログ

http://york-date.jugem.jp/eid=7

■次回実施する「三田の家」に関する本はこちらです


黒板とワイン―もう一つの学び場「三田の家」
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【イベント】東京アートビートの7周年記念パーティーに行ってきました!

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先日のことになりますが「東京アートビートの7周年記念パーティー」に参加してきました。東京アートビートさんは、東京のアート・デザイン展のガイドとして、イベント情報、レビュー、ストアなどを提供しています。サイトは毎日更新され、常時500以上の展覧会情報を提供しているそうです。

東京アートビートの7周年記念パーティー!
http://www.tokyoartbeat.com/event/2011/56FC

東京アートビートさんには、以前依頼をうけてイベントのデザインに関してアドバイスをさせていただきました。また、イベント「PARTYstream」のゲストとして東京アートビートさんに登壇していただいたことがあります。そこで今回パーティーにご招待いただきました。

イベントは渋谷の「ディクショナリー倶楽部」で行われました。イベントは外に出店がでていたり、建物のなかでは音楽ミニライブなどが行われており、ワクワクするようなデザインになっていました。

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ミニライブにはユニクロのCM曲などを提供している「DadaD」さんがきていました!

お祭りのような雰囲気で、場所の使い方やイベントのデザインなども参考になることが多かったです。自分もまたイベントがやりたくなりましたし、今後もまたなにか一緒にコラボレーションなどできるといいなと思いました。

ちなみに今度東京アートビートでは、私が以前、少しだけ企画の設計に関わり、僕の同期である平野智紀くん(@tomokihirano)がナビゲイターをつとめる、対話式鑑賞法のイベントが実施されるようです。応募締切は11/17(木)までとのことですので興味のある方はぜひご参加下さい。

11/27(日)ミューぽんユーザー限定企画第三弾!!対話型鑑賞 in 東京都現代美術館 | TABlog | Tokyo Art Beat
http://www.tokyoartbeat.com/tablog/entries.ja/2011/11/mupon-in-mot.html

自分のことを少し振り返ると、僕は大学院に入るまでは、ほとんど美術館などに行くことはありませんでした。嫌いではなかったし、興味もあったんだけど、なんとなくハードルが高かったんですよね。行ってもなにをみたらいいのだろうみたいに(笑)前提知識もなさすぎました。

ところが同期の平野君や友達に連れられていくことで、少しずつ楽しみ方がわかり、いまでは休みの日にふらっといくことも増えてきました。そして気づいたら東京アートビートさんと仲良くさせていただいたりするようになっているわけですから、わからないものですね(笑)

以前、平野君と美術館にいったときにどうやって楽しんだらよいのかのポイントをまとめた記事がありますので、よろしければご覧下さい。

僕が「なるほど!」と思った美術館鑑賞を楽しむ5つのポイント
 – tate-lab – 教育・学習について研究する院生のblog
http://www.tate-lab.net/mt/2010/08/post-181.html

いまは興味がないという人も、ふとしたきっかけに好きになることもあると思います。休日やることないなあと思ったら、なんとなく足を運んでみるのはいかがでしょうか。

ミュージアムの学びをデザインする―展示グラフィック&学習ツール制作読本
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「先行研究のまとめ方講座」を実施しました!(@青山学院大学)

先日、青山学院大学の社会人大学院生の方(修士1年)を対象に、「先行研究のまとめ方講座」を実施しました。知り合いの院生の方に依頼されて実施したのですが、自分にとっても学びの多い講座となりました。

今回実施した講座で話したトピックは大きく以下の3点です。

1.先行研究の読み込みに関するもの

こちらは以下の記事を発展させたかたちで話をしました。

僕が中原研で学んだ「先行研究の読み込み」に必要な3つのポイント
http://www.tate-lab.net/mt/2010/04/post-176.html

2.先行研究の読み方と研究の進め方の関連について

先行研究の読み方は一様ではなく、研究の時期によって少しずつ異なってきます。
ここでは自分の研究課題と、読んでいる文献が対応しているかについて検討しました。

3.先行研究を文章としてまとめる方法について

これはすでにテーマも決まって、論文やレポートを書く段階のときのことですね。
中原先生のこの記事をベースに、私なりのアレンジをして話をしました。

先行研究をまとめる5つのプロセス、陥りやすい3つの罠
http://www.nakahara-lab.net/blog/2011/10/post_1803.html

今回は時間的な制限があったり、対象が修士一年生の方でしたので、特に1の部分に焦点をあてて実施しました。

進め方としては、僕が一方的に「こうすればいい!」と話すだけでは面白くないので、

  • 事例として、実際に先行研究をまとめたレジュメをみてみる(研究室の後輩から許可を得てかりました)
  • 参加者のひとたち自身によるワーク(これまで読んだ研究を整理する)

などを取り入れて実施しました。全体で約2時間ですね。
2,3についてはあまり触れられませんでしたが、1の活動をよりよいものにするためにも、今後の流れを意識しておくのは大事かなと思いました。

私はもともとアカデミック・ライティングに関する研究をしていたり、専修大学でも関連する非常勤をしたりしているのですが、こうした講座をあらためてやるのは少し緊張しました(笑)

自分自身も試行錯誤しているものなので、「お前が教えられるのか!」というお叱りも飛んできそうですが、やれるだけのことはやりました(笑)

こうやってノウハウとして人に話せるのは、自分が元々できたからではなく、「全然できなくて試行錯誤してやっとのことである程度できるようになってきたから」こそだと思います。

ちなみに、今回内容をつくるにあたって気づいたのですが、大学の初年次生を対象にした「大学での学び方」「スタディスキル」の本などはたくさんでていますが、意外に修士の学生にぴったりのテキストというのは少ないなと思いました。そのため、内容はわりと独自で考えたものが多かったと思います。

参加者の感想としては、

  • 自分がいかにいままで先行研究を読んだ気になっていたのかわかった
  • これまで読んだフリをしていただけだったんだな・・・
  • 自分が読んでいた先行研究をあらためてメタに振り返る機会になってよかった
  • 具体的に自分が研究をどう進めていくかという具体的なイメージが湧いた

などがありました。うれしいコメントですね。
コメントをもとに、少しずつ改良していこうと思います。

ちなみにこの講座は今度千葉大学で実施する予定です。
こちらも依頼を受けたもので、現在詳細については検討中です。
今回の内容とまた少し違ったかたちになるかもしれません。

他にももし「うちでもやってほしい!」という方がおりましたら、以下のお問い合わせからご連絡下さい。
日時、内容、条件などについてご相談できればと思います。

お問い合わせ – tate-lab
http://www.tate-lab.net/mt/contact/

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学会発表してきました! -日本教育工学会 第27回全国大会の感想まとめ-

少し前のことになりますが、日本教育工学会第27回全国大会(2011年9月17日(土)?19日(月)@首都大学東京)で発表をしてきました!

「ライティング・センターにおける学生の執筆プロセスに着目した指導の実践」というタイトルで発表をしました。この画像は使ったシステムのロゴマークです。レポレコといいます。

概要を以下に貼り付けておきますね。

本稿では,ライティング・センターにおける学生の執筆プロセスに着目した指導の実践について報告する.この実践の目的は,チューターによる学生の執筆プロセスに着目した指導を行うことである.

実践では「レポレコ」と呼ぶシステムを使用した.このシステムの特徴は「執筆プロセスの可視化」であり,学習者のレポートの執筆履歴を記録,再生することができる.

このシステムを使用することで,チューターは学生の執筆プロセスに着目した指導を行うことができる.また,その結果として,学生は自らの執筆プロセスについて振り返りを促すことができると考えられる.

本稿では実施した実践の概要について述べる.

発表は2日目の午前に行いました。たくさんの人に見ていただけましたし、発表後の質疑応答でも多くの質問をいただき大変ありがたかったです。

また、発表後も京都外国語大学の村上正行先生がいくつか研究に対するアドバイスをしてくださったり、その他の方からもtwitter上でもコメントや質問などをしていただき、自分の研究にとって非常に有意義な機会となりました。

この場を借りて感謝いたします。

今回の学会では、「研究室を対象にしたケーススタディワークショップ」に関する発表も行いました。

こちらは共同研究者の岡本絵莉が発表しました。

このブログでも何回か紹介したワークショップです。同じ時間帯の発表だったため、発表を見に行くことはできませんでしたが、twitter等の様子をみるといろいろ反響がありうれしかったです。

このケーススタディワークショップは、「いきいき研究室増産プロジェクト」のみなさんとコラボレーションするかたちで実施しています。

もし「ワークショップを体験したい!」という人がいましたらぜひ気軽にお問い合わせください。
→お問い合わせはこちら

今回の学会では、FacebookやTwitterの普及に伴い、いろいろ面白いことがありました。すでに色々言われていることかもしれませんが面白かったことをあらためてざっとまとめてみます。

  • 会う前に相手のことをtwitter上で知っていると、はじめて対面で会ったとしても名刺交換がスムーズ(○○さんのtwitterみてます!)
  • twitterを見てくれていて、向こうから自分に会いにきてくれる場合がある(舘野さんですよね?twitterみてます!と言ってもらえる)
  • 自分の発表に対するコメントや質問を質疑応答の時間以外にもらえた
  • 自分が見に行けないセッションで何が行われているかわかる
  • みんながいるセッション(シンポなど)でみんなが何を考えているかわかる
  • 課題研究のセッションで議論されていたことについて、後日登壇者の方とtwitter上で議論できた
  • 学会や飲み会で出会った人からFacebookのフレンド申請がくることで、ゆるやかにつながる(出会いが一過性のものでなくなる)
  • 名刺交換しても、メール送るのはハードルが高いがtwitterやFacebookでメンションやメッセージを送るのはハードルが低い

みんなが同じプラットフォームをもっていることで色々新しいことが生まれるのかなと思いました。

最後に今回発表したものの書誌情報を以下に記しておきます。

また、最近行っている研究2つについての書誌情報も書いておきました。キャリアに関するワークショップのものと、社会人向けの調査に関するものです。こちらについては後日又詳細を書ければと思います。

引き続き研究がんばっていきたいと思います!

■最近発表した研究の書誌情報

舘野泰一,大川内隆朗,平野智紀,中原淳(2011)ライティング・センターにおける学生の執筆プロセスに着目した指導の実践.日本教育工学会第27回全国大会講演論文集,pp.547
– 548 : 首都大学東京

岡本絵莉,舘野泰一,宮野公樹,可知直芳,山本祐輔(2011)研究室内コミュニケーションに関するケーススタディ教材の開発と実践.日本教育工学会第27回全国大会講演論文集,pp.537
– 538 : 首都大学東京

大磯恵子,中原淳,吉村春美,舘野泰一,重田勝介,大房潤一,大川内隆朗,高木光太郎(2011)「キャリアの風景」ワークショップ:デジタル・ストーリーテリングによるキャリアの再構成. 2011年度組織学会研究発表大会・報告要旨集,ppXXX-XXX,京都大学 2011/10/8

舘野泰一,木村充,関根雅泰,中原淳(2011)職場外の勉強会に参加する社会人に関する探索的研究.日本教育工学会研究会報告,JSET11-4:XX-XX.

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■学会のつぶやきまとめ
村上先生がまとめてくださったつぶやきまとめです。

日本教育工学会(JSET)第27回全国大会@首都大学東京 1日目 – Togetter
http://togetter.com/li/189401

日本教育工学会(JSET)第27回全国大会@首都大学東京 2日目 – Togetter
http://togetter.com/li/189822

日本教育工学会(JSET)第27回全国大会@首都大学東京 3日目 – Togetter
http://togetter.com/li/190333

教育・学習に関する古典を読みまくる! -研究室の夏合宿2011が終わった-

9/26から3日間研究室の合宿に行ってきました!合宿は中原研究室・山内研究室合同で、今年は軽井沢で行われました。

夏合宿の大きな目的は、教育・学習に関連する知の巨人たちの理論を学ぶことです。

今年はは以下の9名の学者について、大学院生が二人一組のペアになったポスター発表を行いました。

  • デューイ
  • ピアジェ
  • ヴィゴツキー
  • パパート
  • ベイトソン
  • ソーヤー
  • ウェンガー
  • セリグマン
  • バンデューラー

僕が担当したのはベイトソンです。彼は、文化人類学、サイバネティックス、精神病理、学習、コミュニケーションなどなど、さまざまな領域を渡りながら活躍した、まさに知の巨人といえるような人物です。理論としては、ダブルバインドや、学習1、2、3の話が有名ですね。エンゲストロームにも大きな影響を与えました。

発表は山内研究室の博士課程2年の池尻良平くんと一緒に行いました。ベイトソンを読み解くのは非常に難解でまとめるのに苦労しましたが、理論をわかりやすく伝えるために、ポスター、プレゼン共に工夫してまとめました。

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当日はダブルバインドや学習1,2,3の話がわかりやすいように、漫才(むしろコント形式)でプレゼンをしました。具体的には、イルカの調教師役を僕がやり、イルカ役を池尻君がやることで、ダブルバインドからそれを乗り越える様子を表現しました(笑)

合宿は勉強はもちろんのこと、遊ぶときはしっかり遊ぶことも重要です!みんなでふざけながらも、いろいろなコミュニケーションがとれたことも非常に大きかったです。

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今回取り扱った9人の学者について、発表中に感じたことはtwitterに書き込んでいました。140字以内で書かなくてはいけないので、少し乱暴かつ個人的な意見ではありますが、それを以下にも貼り付けておこうと思います。

バンデューラー:モデリングという考え方はやはり強力。どこまで自分でやる必要があり、どこまで他者から学べるのかというのは個人的にひとつポイントと思った。関連して、模倣からの学びについてあらためて勉強したいと思った。

セリグマン:人のポジティブな側面に着目したというのは面白い。もちろん、いろいろ問題や批判はあると思うけれど、大きな一つの流れを作ったし、現代的に必要な発想ではあると思う。個人的な側面からソーシャルな側面にどうつなげるかがポイントか。

ウェンガー:研究者の生き方そのものも魅力的な人。理論をベースに、デザインもしながら、さらに研究もするという生き方。研究者の新しい生き方のひとつなのかもと思う。理論としては、コミュニティの関係性に着目するという発想はやはり面白い。

ヴィゴツキー:ヴィゴツキーを理解するにはマルクスを理解することがとても重要。若いうちになくなってしまったことで理論を確立しきっていないかんじはあるけれど、それが魅力につながっているのかもしれない。解釈多様性がある人?

ソーヤー:即興やクリエイティビティなど、がナウな研究者。グループとしてのクリエイティビティを考えるのは面白い。ただキーワードが魅力的すぎる分、個人的にはもうちょい勉強しないと判断が難しい研究者でもある。一つ一つの研究内容をじっくりみたいところ。

デューイ:いまの大学教育の改革はデューイ的にみえる。経験を大事にすること、空間を大事にすること。現代的に取り入れるためにはどう解釈し、どのように成功につなげるかが大事ではないか。「体験だけ」にならない工夫を。

ベイトソン:THE学際というかんじの研究者。ノマドな男。結婚も3回しているし。世の中はダブルバインドに溢れている。葛藤を乗り越えて創発するという発想は常に危険をはらんでいる。

パパート:ワクワクする研究者。楽しくあれこれやりながら学ぼうぜ!というのをカタチにした人。道具の面白さの中心にしながらも、今後はアクティビティやコミュニティも一緒にデザインしていくことが必要になりそう。

ピアジェ:色々批判はあるけど、能動的に学ぶとか、環境との相互作用というアイデアは大きな影響を与えたと思う。感想としては発達を定式化することは有意義でありつつも、子どもの見方を規定するものであり怖さもあるなと思った。

合宿中のつぶやきや、合宿に関連する本も以下にまとめておきました。ざーっと眺めていただけるだけで雰囲気は伝わるのかなと思います。

今年も学び多き合宿でした。いろいろ取りまとめてをしてくれた中原研究室・山内研究室の修士1年のみなさんには感謝です!

■合宿中のつぶやきまとめ

1日目は、ピアジェ、パパート、デューイ、ベイトソン、ソーヤーの発表です。まとめはこちら。
http://togetter.com/li/193248

2日目は、ヴィゴツキー、ウェンガー、セリグマン、バンデューラーの発表でした。まとめはこちら。
http://togetter.com/li/193339

3日目は、「研究者としてひとまわり大きくなった経験」というテーマで山内先生・中原先生・助教の皆さんでパネルディスカッションです。
http://togetter.com/li/194159

■合宿に関連する本のまとめ

ピアジェ、パパート、デューイ、ベイトソン、ソーヤー、ヴィゴツキー、ウェンガー、セリグマン、バンデューラーに関する本のまとめです。
http://goo.gl/OZ6wI2

「いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2011」が終わった!

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少し前のことになりますが、2011年1月24日(月)に「いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2011」を実施してきました!

このイベントは「いきいき研究室増産プロジェクト」のみなさんが主催するイベントで、私はこのイベントのサポート役として、事前の広報やプログラムのデザインなどについてアドバイスさせていただきました。

また、今回実施した、研究室ケーススタディ「うまくいかないのは誰のせい?」を開発したこともあり、ファシリテーション役としても参加していました。

当日ご挨拶することができなかったので、誰だがわからないかもしれませんが、ケーススタディのときにウロウロしていたものです(笑)

今回のフォーラムのテーマは「研究室における教員と学生のコミュニケーションを再考する」というものでした。プログラムをざっと振り返ってみましょう。

濱中淳子先生:「研究室はどのような学生を育てているのか? -理工系研究室の調査結果から読み解く-」

濱中先生のお話は、こちらの本に紹介されている内容ですが、とても興味深い内容で聞き入ってしまいました。

大学院改革の社会学―工学系の教育機能を検証する
濱中 淳子
東洋館出版社
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「研究室教育」は効果的なのか?
「専門しかできない学生」を生んでいるだけなのか?

こうした問いに真正面から答えている内容です。

濱中先生の研究知見を参考にすれば、研究室教育は必ずしも「専門しか学べない学生」を生んでいるわけではないということです。

どちらかというと、研究室教育は「古いもの」と思われがちではあると思いますが、濱中先生の研究成果をみてみると、研究室教育のはたしている意味をあらためて確認できるように思いました。

興味のある方はぜひさきほどの本を読んでみるとよいかなと思います。

岡本絵莉さん:「研究室ケーススタディ「うまくいかないのは誰のせい?」の紹介・討論」

ケーススタディについては、以前からこちらのブログでも紹介していたものです。これまで実施した中では、一番人が多い状況だったと思いますが、なんとかうまく実施することができたように思います。(もちろん、反省点もあります)

今回個人的に面白かったのは、研究室を運営している人だけではなく、学生さんから企業で働いている方まで多様な人とともに実施したことで、いろいろな角度から研究室マネジメントについて考えるきっかけになったのではないかということです。

毎回実施する度に、新しい意見がでてくるので、僕自身も楽しんでいます。

宮野公樹さん:講演「研究室の歩き方講座Q&A形式 -その理論と実践-」

こちらはいきいき研究室の人気コンテンツを対面でクイズ形式で実施したものでした!研究室にありそうな場面について色々まとめられています!しかもなんと動画つき(笑)ネットでみることができますので興味のある方はこちらをどうぞ!

大学研究室の歩き方講座 | いきいき研究室増産プロジェクト
http://www.ikiiki-lab.org/category/arukikata/

今回のフォーラムをやってすごいなと思ったのは、事前に参加申し込みをしてくださった方の参加率が非常によかったんですね。ほぼ100パーセントくらいの参加率で、こんなに参加率の高いイベントはめずらしいなと思いました。それだけ、今回のテーマに興味のある方が参加してくださったんだなと思います。

研究室教育や、研究室のマネジメントについては、実践・研究共にこれからの分野であると思います。こうした分野について興味のある人たちが集まり、いろいろな意見交換ができたことは、僕にとっても非常に大きなことでした。

参加して下さったみなさま本当にありがとうございました!

ちなみに大学院教育に関しては、3月に行われる京都大学のフォーラムにて、以下の題目で発表をする予定です。興味のある方はぜひ聞きにきていただければと思います!

舘野泰一・木村充・中原淳(2011)文系大学院ゼミナールにおける発表者の研究プロセスへ着目したコメントを促す実践と評価,大学教育研究フォーラム第17回発表論文集,ppxx-xx

第17回大学教育研究フォーラム
http://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/forum/2010/index.html

当日の詳しい様子については、昨日「いきいき研究室増産プロジェクト」のwebページにアップされたようです!こちらをご参照下さい。

【開催速報】いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2011
http://bit.ly/ejOJ0A

また当日のつぶやきについてはこちらにまとめられています。

いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2011(2011/1/24)
http://togetter.com/li/92603

フォーラムに参加して下さった方の感想はこちらです。

いきいき研究室増産プロジェクトFORUM2011 – 発声練習
http://d.hatena.ne.jp/next49/20110124/p1

以前書いたケースメソッドに関する記事はこちらです。

研究室に関する「ケーススタディ型ワークショップ」を開発しています! – tate-lab – 教育・学習について研究する院生のblog
http://www.tate-lab.net/mt/2010/08/post-182.html

【ワークショップ】「研究がうまくいかないのはだれのせい?」を実施した! – tate-lab – 教育・学習について研究する院生のblog
http://www.tate-lab.net/mt/2010/09/post-188.html

【今年のチャレンジ】「ケーススタディ型ワークショップの開発」をやってみてわかったこと-いきいき研究室とのコラボ- – tate-lab – 教育・学習について研究する院生のblog
http://www.tate-lab.net/mt/2010/12/case1.html

【書評】ケーススタディを具体的に知りたいあなたへ- 企業内研修にすぐ使えるケーススタディ – tate-lab – 教育・学習について研究する院生のblog
http://www.tate-lab.net/mt/2010/08/–3.html