先日、International Leadership Associationのカンファレンス(アトランタで開催に)に参加してきました。ILAに行くのは今年で3回目です。今回ははじめて日向野先生とともにプレゼンテーションもしてきました。

3回目の今回は一番学会にきてよかったと感じました。最初の二回は海外と日本との文脈の違いなどがわからず、前提の部分で色々とわからないことがあったり、自分もまだ自分の実践について話すことがなかったりでしたが、今回は自分がどんな情報を聞きたいや、自分が話したいことも明確だったので、よりアクティブに参加することができたと思います。

ILAでは海外(特にアメリカ)の大学におけるリーダーシップ教育に関する事例や研究が豊富に報告されます。色々感じたことはあるのですが、今回はざっくり2点だけ感想を書きます。

1.アメリカではリーダーシップ教育が大学の中に根付いている

ILAに参加して思うことは、明らかに日本とはフェーズが異なるという点です。日本でリーダーシップ開発をメインにしている実践というのは数少ないと思うのですが、アメリカでは本当に多くの大学で実践されています。

そのため、「どうやって授業をスタートしようか?」といった悩みのフェーズではなく、いろんなところで実践始まっているけど、「実際効果はどうでているか」、「どんな要因がリーダーシップ教育を促進するのか」、という点までだいぶ踏み込んできているという印象を受けました。これは昨年よりも明らかにそういった発表が増えているかんじがしましたね。

あらためて「圧倒的に進んでいる」ということを感じたというのが率直な印象です。日本ではどこからどう手をつけるとよいのかということは色々と考えることになりました。

2.リーダーシップを巡るシチュエーションの違い

ILAに参加して毎回感じることではありますが、「リーダーシップ」という言葉に対する認識や、文化(?)など、前提が日本と色々異なるということをあらためて感じます。

日本人の感じる「リーダーシップ」という言葉から連想されるイメージ、そして、「リーダーシップ行動をとるためにハードルとなること」というのはやはりだいぶ違うのだろうなというかんじです。

その違いの部分がけっこう面白いポイントになるはずなので、具体的にどう違って、違うからこそどう面白いのかという部分を切り出していくことはひとつ重要なことなのかなと思いました。

以上、まずはざっくり大きな印象を2つ書いてみました。

この2つは毎年感じることではあるのですが、日本でリーダーシップ教育の実践に約3年関わってからきてみると、いつもとは違ったインパクトがありました。

やはり海外の文脈を踏まえて、自分たちがやっている日本での実践をみていると、色々相対化される部分がたくさんあります。日本よりも明らかに進んでいる実践がある中で、どのようにそれらと関連づけ、どのようにこちらの強みや特徴を活かしていくのかというのは、難しいものの面白い問いだとあらためて感じました。

具体的に色々感じたポイントについてはあらためてまた記事にしようと思います。

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