「仕事に役立つ経営学」を読みました!本書は経営学の研究者11名がそれぞれの領域の最新トピックについて解説している本です。

この本の特徴は「仕事に役立つ」と書かれている通り、理論や研究知見を書くだけではなく、なるべく具体的な事例や最近あった出来事などと絡めて解説している点です。事例との関係が明確だと理解しやすいですよね。

もう一つの特徴は「ブックガイド」が充実しているという点です。それぞれの章ごとに「もっと知りたいならばこんな本を読むといいのでは」というおすすめのリストがまとまっています。これが非常に助かります。

自分の知らない領域では「そもそもどこから手をつけてよいかわからない」ということがしばしば起こりますが、まずはここで挙げられているリストの中から気になるものを読んでみようかなという気持ちになります。

全体の著者とトピックについては、目次を見ていただくのが早いです。Amazonから一部引用すると以下のかんじです。

1 [企業の経済学]経営を経済学から読み解く 淺羽茂(早稲田大学教授)
2 [事業立地戦略]「誰に何を売るのか」を問う 三品和広(神戸大学教授)
3 [戦略イノベーション]「間違い」と「違い」は紙一重 楠木建(一橋大学教授)
4 [不確実性]シナリオ分析と多様性で危機に備える 岡田正大(慶應義塾大学教授)
5 [組織開発]変わり続けることに対応できる人と職場をつくる 金井壽宏(神戸大学教授)
6 [ダイバーシティ]多様性と一体感の両立を目指して 鈴木竜太(神戸大学教授)
7 [起業]ベンチャー精神を育む「場」をつくる 東出浩教(早稲田大学教授)
8 [企業倫理]コンプライアンスを超えて 梅津光弘(慶應義塾大学准教授)
9 [企業会計]企業の実態を「見える化」する 加賀谷哲之(一橋大学准教授)
10 [財務戦略]企業財務とリスク 中野誠(一橋大学教授)
11 [技術経営]革新的な技術を経営の成果につなげる 武石彰(京都大学教授)

それぞれの章が独立しているので、好きな章をパラパラと読み、ブックリストを眺めて気になるタイトルとをチェックしておくというだけでも意味があるのではないかと思います。

私は研究領域的に、金井先生や鈴木先生が書かれたものは読むことが多いのですが、それ以外はなかなかわからないことも多いのでとても勉強になりました。

「この本を読んで終わり」というのではなく、「次にこんな本を読んだり、考えたりしたいな」と思える本でした。入門書としておすすめの一冊です。