0035_large.jpg

先日、東京都市大の岡部大介先生のゼミ生と、実践女子大学の松下慶太先生のゼミ生を対象に、「アカデミックな文章の書き方」に関するワークショップを行いました。参加者は約20名で、4時間ほどのワークショップでした。

岡部先生と松下先生のゼミでは、『無印都市の社会学: どこにでもある日常空間をフィールドワークする』という書籍をモチーフに、ゼミ生がフィールドワークをして、本のかたちにまとめるという実践をしています。

今回のワークショップでは、そのフィールドワークの成果をまとめて書くときの参考になるようにということで、岡部先生・松下先生にご依頼いただき、アカデミックな文章の書き方を学ぶワークショップを行いました。

0030_large.jpg

ワークショップは大きく4部構成で行いました。

1.「他者に伝えること」を体験する!
2.「技」を知る!
3.「書き直してみる」ことで学ぶ!
4.「リフレクション」して定着させる

「アカデミックな文章の書き方を学ぶ」といっても、私が一方的に話していても書けるようにはなりません。またテクニックだけ知れば書けるようになるというわけでもありません。

もちろん講義もしますが、「書いてもらったものを他人に読んでもらう」、「普段どうやって書いているかを振り返ってもらう」、「実際にテクニックを使って、次の文章のプランを考えてもらう」などを組み合わせて実施しました。

さらに、今回は岡部先生・松下先生に、今回のプロジェクト(フィールドワークをして文章を書く)をやっている意図についてもあらためてお話ししていただきました。

実は、レポート課題などでもよくあるのですが、意外に「そもそもの課題の意図」が伝わっていないということってよくあるんですよね。

なので、今回あらためてお話ししていただく機会を設けました。(ちなみにワークショップ後の感想を見たら、「先生たちが、このプロジェクトをやるにあたって、私たちのことを色々考えてくれているのだと思った」というものがありました。)

私が文章の書き方に関する講座を行うときになんとなく心がけているのは、「教えてもらっていきなり書けるようになる」ということよりも、「もしかしたら書けるかも!」とか、「書くことについて上達したいな!」というかんじになって帰ってもらいたいと思っています。

文章を書く能力はいきなりつくわけではありませんが、努力の方向性を示したり、こうやっていけば少しずつ上達できそうという予感を感じてもらえたり、答えの決まっていないことを考えるのは大変だけど楽しことだと思ってもらえたりすると、よいなと思っています。

今回のワークショップがそんなきっかけになっていたらうれしいなと思います。

文章の書き方に関する講座を行うと、やるたびに私自身もいろいろな発見があります。

今回も、学生さんたちに「普段どうやっている?」と聞てみるといろいろな回答がかえってきて面白かったです。

さらに、岡部先生・松下先生にも「こういうときってどうやってます?」と聞けてとても楽しかったです。

書くことは大変な作業でもありますが、それだけの楽しさがあるものなので、そういう楽しさをみんなで共有できるといいなと思います。

今回参加してくださった学生のみなさん、お声がけくださった岡部先生・松下先生、会場の準備や撮影をしてくださった松浦さん・大石さん、本当にありがとうございました。よい文章になることを願っております!

■関連するリンク

これまで書いたレポートの書き方などに関する記事はこちらにまとめていますのでよろしければご覧ください。

【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133342163910863801

■関連する書籍

私も読みましたが面白い本でした。フィールドワークなどお好きな方は読んでみてはいかがでしょうか。