882881_468391266564482_49055842_o.jpg

■同世代でおこなった研究会

先日京都大学にて、京大、関大、東北大、東大のメンバーで研究会をおこないました。今回の研究会はだいたい年齢的に2〜3くらいしか変わらない同世代で、大学教育にかかわる研究をしているひとたちで集まりおこないました。

内容は、大学の正課課程外の教育やゼミの教育に関して、話題提供者4名が発表をし、それをもとに大学教育について議論するというかたちで進めました。約4時間の研究会でしたが、思った以上にあっという間に終わってしまいました。個々の研究方法について細かくつっこみをいれるというよりも、少しメタな視点で、これから大学教育はどうなるのか、その上でどのようなことをぼくたちが研究すべきなのかということが議論できとても楽しかったです。

■同世代の同じ領域のひとたちとテーマを絞って議論すること

私はどちらかというと色々な研究会を積極的におこなうほうだと思うのですが、それでも今回の研究会は新鮮でした。その理由は2つあります。

1つ目は、同じ領域の人たちとテーマを絞って議論できたことです。私は普段からどちらかというと学際的な研究領域にいるため、異領域の人たちと話す機会はけっこうあるんですよね。その一方で、絞ったテーマで議論していくような機会が相対的に少ないといえます。これは変な悩みなのかもしれませんけどね。なので、今回は「大学教育」という分野を絞った上で議論をできたので、それはとても新鮮かつ有意義な機会でした。

2つ目は、同世代の研究者とともに議論できたことです。実は同じくらいの年で、同じような領域で研究している人たちというのは身近にそれほど多いわけではないように思います。ぼくは普段からどちらかというと年齢が上の人と接する機会が多い気がするので、同世代の研究者とゆっくり話せたのはとても新鮮な機会でした。やはり同じような世代で、同じような状況にいるからこそ感じることもあるのかなと思い、その部分が共有できたのがとても新鮮でした。

■必要なのは多様なコミュニケーション?

こうやって書いてみると、今回ぼくは「同じ世代で、同じ領域の人と話すことが楽しかった」といっているので、ちょっと内輪っぽいかんじもするかもしれません。でも自分が普段置かれている環境から考えると、これは「普段と違うこと」であり、新鮮で自分の経験を相対化したり、不安を解消したりする機会になったのでした。

また、異なるコンテキストの人たちとコミュニケーションすることは大事である一方で、やはり少し説明すれば気持ちが伝わるコミュニティというのもとても大事なように思います。軽く話しただけで「ああ、それはわかるわ」というコミュニティはやはり心理的な安全にもつながってきます。もちろんそういうコミュニティばかりに閉じこもってしまうことはまずいかもしれませんが、うまく伝わるコミュニティがあること自体が悪いわけではないという当たり前のことを感じました。

ということで、こういう機会はあらためて継続的に実施していく必要があるなと思うのでした。今回中心的に企画をしてくださった京都大学の畑野くん、大山さん、ありがとうございました。

こういう機会をベースにしながら、インフォーマルな研究会だけでなく、学会などで少しなにかのセッションを提案したりと、少しずつフォーマルな活動につなげていければなと思っています。

■関連する本

いまけっこう話題になっているプレFDに関する本がでます。早く読んでみたいです。