「レポートがうまく書けない!」ときの3つのパターンとその対処法


今年は大学でレポートの書き方に関する授業をやっています。授業をやるのは個人的にとても楽しいです。毎回発見がありますし、学生さんが成長していく姿をみるのはとてもうれしくもあります。

今回はその経験も踏まえて、学生さんが「レポートがうまく書けない!」と悩む3つのパターンとぞれぞれの対処法について簡単に書いてみました。

もちろん、全部がこの3つのパターンにわかれるわけではありませんが、文章を書くときの助けになればと思います。

3つのパターンとは以下となります。

パターン1:「問いが絞りきれない」あなたへ
パターン2:「主張がない」あなたへ
パターン3:「証拠が足りない」あなたへ

それぞれ詳しく説明していきましょう。

※ちなみに今回のレポートとは「問い・主張・論証」のある文章であり、「自分でテーマを決めて書くもの」を想定しています。

■パターン1:「問いが絞りきれない」あなたへ

【状況】

レポートがうまく書けないときのパターンとして「問いが絞り切れてないよ!」という場合があります。

例えば、「ネットのマーケティングについて」みたいなかんじでしょうか。

こういうときにはまだ問いが絞り切れていないため、何を書くべきなのか、何を中心に据えてかくべきなのかというのが不明確です。

こうなると「何書けばいいんだろー」となってしまいますよね

【対処法】

こんなときには「問いをぶつける」という方法を試してみるとよいと思います。

問いをぶつけるというのは、

「なぜ?」
「いつ?」
「だれが?」
「どこで?」
「どのように?」

等と、小さい質問をぶつけていくことで、大きな問いを少しずつブレイクダウンしていく方法ですね。

「論文の教室」という本を書いている戸田山先生は、これを「ビリヤード法」と名付けて本文の中で紹介をしています。

小さい問いをぶつけていくと、これまで漠然としていたテーマがより具体的になっていきます。

・なぜネットでマーケティングをするようになったの?
・いつからはじまったの?
・どういう会社が積極的に行っているの?
・ネットとネット以外でマーケティングの方法って違うの?
・ターゲットはだれなの?
・パソコンから見る場合と、携帯から見る場合って一緒?
・有効に使うためには?

こんなかんじで少しずつ具体的になってきますよね。

このように、問題が絞れてないなというときには、問いをぶつけてみるのがよいでしょう。

もちろん、これらの問いをぶつけるためには、「知識」も必要です。
わからなければどういう問いがありうるかもわかりません。
そういう場合には、テーマに関する新書を一冊くらい読んでみるとよいでしょう。(これも戸田山メソッドです)

■パターン2:「主張がない」あなたへ

【状況】

ある程度テーマが決まって、いろいろ調べてきたことをまとめたけど、どうもレポートっぽくない・・・。

こんな方は、「レポート」ではなく「調べ学習」的になってしまっている場合があります。

例えば「インターネットで儲けているある会社は、こういう方法で収益を得ていました」というパターンです。

調べたことはすばらしい。それをまとめたことも素晴らしい。

「だけど、それを踏まえて君の言いたいこと(主張)はなんなの?」

というところでつまってしまうパターンです。

【対処法】

このパターンの人は「自分なりの意見を大切にすること」が大事だと思います。

例えば、資料を読んでいるときに、重要な点をしっかりメモできたかもしれませんが、「あなたがどう思うか?」についてはメモしたでしょうか?

資料を読んで「賛成」「反対」とか、「納得した」「納得いかない」「感動した」といった「自分なりの意見」を持ちながら、資料を読む必要があると思います。そうすると自ずと「自分はどんな立場であるのか?」が見えてくるでしょう。

同じ資料を読んでも、感じ方は人それぞれです。自分なりの視点、言いたいことを意識しながら資料を読むと、自分の主張やスタンスがはっきりしてくるかもしれません。

■パターン3:「証拠が足りない」あなたへ

【状況】

このパターンの人は、問いと主張はある程度決まっているタイプです。しかし、相手をより説得させるためには、自分の主張を支えるデータなどが必要です。

ここが足りないあなたは、だれかに反論されてしまうと「たしかに・・・」ってなってしまうんですよね。

【対処法】

このパターンの人は、もし自分の証拠の足りない部分が明確であれば、自分の主張をサポートするような資料を探すことが大事だと思います。根拠となるデータや資料を探してくることで、より主張が説得的になります。

もしどこが足りないか漠然としかわかっていない場合は、人に話を聞いてもらい、どこが反論されるポイントなのかを理解することが大切です。自分のつっこまれポイントはどこなのか。どこに問題があるのかをまず発見しましょう。

これが発見できたら、資料を探しにいきます。

資料の探し方がわからない場合は、図書館の司書さんに聞いてみるというのもありでしょう。
色々な人に適切な助言をもらいながら進めることも、レポートを書く上では非常に重要なスキルとなります。

いかがでしたでしょうか。

今回は大きく3つのパターンに分けて問題状況と解説方法を書いてみました。

レポートを書くという行為は、非常に複雑なことをしているため、一口に「書けない!」と思っても、その原因はさまざまですよね。

少しでも自分の問題状況の把握と、その対処法がわかればと思い、今回記事を書いてみました。

最初からうまく書ける人はいません。試行錯誤しながらぜひ自分のスキルを伸ばして下さいね。

※追記

このブログに書かれたレポートの書き方に関する記事をこちらにまとめました!
【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ

こちらに網羅的にまとまっておりますのでぜひご覧下さいませ。
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