なんか知らないけどやたらと表紙がそそる本で、思わず手を伸ばしてしまいました(笑)。毒舌でおなじみ、元猿岩石の有吉 弘行さんの本です。

有吉さんは、ダチョウ倶楽部の上島さんがボスである竜兵会の本などでも、その毒舌キャラと生き抜く術(すべ)について語っていたと思います。

この本はそれを取り出してしっかり語っているかんじでしょうか。

猿岩石で栄光に上り詰めた後のどん底時代に、どのように生活に耐え、そして、生き抜いていったのかが生々しく描かれています。目次はこんなかんじです。

第1章 「栄光からの転落」4の法則
現金で4千万円って「お金」って実感がないんです

第2章 「どん底生活」11の法則
このままでいるより自殺したほうが楽なんじゃないかな

第3章 「地獄で発見」11の法則
俺も試しに炊き出し喰ってみといたほうがいいかな

第4章 「プロ一発屋」9の法則
アイドルみたいなお笑い能力の低い奴らの中で面白いって言われたい

第5章 「現代人へ贈る」15の法則
お前なんかもう死んでいる

エピソードの1つ1つがリアルなんだけど、不幸自慢でもなく、武勇伝のように書くでもなく、自分のことをある種冷静につっこみながら書かれているので、思わず引きこまれてしまいます(笑)。

・毎日「仕事ないです」と言われるのがわかっているのにかける電話
・自分が活躍していた時代のドラマの再放送をみるときの絶望感
・貯金の減っていくスピードとその心理状態

リアルです。

この本自体のテーマといい、内容といい、なんとなくネガティブなオーラが漂いまくっているのに、読んでみるとなんとなくポジティブになるから不思議です。芸能界という、ある種特殊な環境での本かもしれませんが、なぜか引き込まれる本でした。

波乱な人生をのぞきたい方、あんまりポジティブ全開の本は苦手なんだよなという方にはおすすめの本かもしれません。

こちらも以前読んだのですが面白かったです。Amazonの評価もなぜかいいですね(笑)