Twitterの教育利用は、「ゆるふわ感」をいかに殺さないでおけるかが肝!?

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今日は津田さんの「Twitter社会論」をまとめつつ、Twitterの教育利用について考えてみたいなと思います!

色々考えた結果、Twitterをうまくつかうためには「ゆるふわ感」を生かした場にするのがいいんじゃないかなと思いました(笑)

そう思った思考の過程を今回はご紹介いたします。まとまっていなくてすんません。



私の研究分野である「教育工学」では、教育とテクノロジーの関係を探究されている方がたくさんおります。

指導教員である中原先生も最近は「企業における教育の人」に見えるかもしれませんが(笑)、CSCL(Computer Supported Collaborative Learning)の研究をたくさんしておりました。

そんなこともあり、私自身、人が他者と対話しながら学びを深めていくこと、そして、それをテクノロジーによって支援することにとても興味を持っているんですよね。

そのため学部時代に、学習科学の研究者である三宅なほみ先生の本を一生懸命読んだりしましたし、現在も三宅先生の勉強会や授業に参加させていただいています。



ということで、Twitterみたいなツールを見ると、「学習にどうつながるのかなあ」とぼんやりながら考えてしまうのですね。

実際に、Twitterを使っている方はわかるかもしれませんが、人のつぶやきを見たり、自分でつぶやきをすることで、色々な気づきがあったり、さまざまなレベルでの学びにつながっているかんじがありますよね。

そうしたときに、そこで何が起こっているのか?、さらには、どんな機能をアレンジしたらもっとよい学びが起こるのか?、こんなことを考えるのは研究のテーマになり得るわけです。



前置きが長くなりました。

ということで、今回は津田さんの著作からTwitterの6つの特徴をまとめつつ、授業でつかうときにどう活用したらよいかについて軽く考察をしておこうかなと思います。

ちなみに今回ちゃんとまとめようと思った背景をばらしてしまうと、実は研究室の合宿のテーマとして、「Twitterと学習を考える」かんじのセッションがあるのです(笑)。

そのため、参加する前にちょっと準備をしておこうと思ったわけですが、どうせ軽くまとめるならば、知見はお裾分けできればと思った次第でございます。



さて、それでは内容に入ります。

津田さんの本は多くの方が読んでいるかもしれませんが、Twitterの特徴を6つにまとめています。それは「リアルタイム性」「伝播力が強い」「オープン性」「ゆるい空気感」「属人性が強い」「自由度が高い」の6つです。

あっ、あとTwitterの定義も書いておきますね。(p.12)

インターネットを通じて140文字以内の『つぶやき』を不特定多数にリアルタイムに発信し、自分で選択した他人の『つぶやき』を受信するサービス

それぞれ細かくみていきましょう。

1.リアルタイム性

これはまあ本当に最大の特徴ですよね。いま何起こっていることについてつぶやくので、現実世界とのリンクがすごく高いわけです。

つぶやきの種類は様々ありますが、津田さんの本の中では自分のいまの状況を「実況」的につぶやく人が多いということが指摘されています。本の中に紹介されている調査によれば、Twitter上の投稿内容は「意味のないつぶやき」が最も多いということのようです。

まあ要はTwitter上ではこの調査が行われた時点では、「いまこんなことしているよー」とか「○○なう」的な使い方が多くされているということなのでしょうね。本の中では、「リアルタイム検索」の話についても触れられています。

2.伝播力が強い

これも実感としてわかりますね。津田さんは、これを「「話題にしたくなる価値の高いリアルタイムな情報」が急速に広まっていく現象」と呼んでいます。たしかにそういうことありますよね。

それを引き起こすツールの特徴として、「ハッシュタグとRT」を挙げています。たしかにこの2つの機能によって、流れが一気に広がるようになった気がします。

3.オープン性

これはテクノロジーから見た話ですね。APIの話ともいえるでしょうか。Twitterは、機能の拡張は公式でがんがん行うかんじではありません。Twitterを便利に使うためのツールは外部に人たちがつくっているわけですね。こうしたオープン性も大きな特徴ということでした。

4.ゆるい空気感

これもやっている方は肌で感じているとは思います。本の中には、「マイミクのように承認がいらない、相互非対称な関係」がこの空気感をつくっている一つの要因であると説明されていました。

また「リアルタイム性と文字制限」も多くあるとのことです。たしかに、140字しかないのでそんなに深いことは書けないし、どんどんつぶやきは流れていくので、読み流すことが前提になっているかんじがしますよね。

5.属人性が強い

これは要はTwitterは「強力に個人にひも付いたサービス」であるという話です。たしかに、リアルタイムにどこにいるのか、どんなことを考えているかがわかってしまいますからね。これによって、「個人による情報発信の価値をかつてないほど高めている」と津田さんはおっしゃっています。

これも実感としてわかる話ですね。

6.自由度が高い

最後の特徴は「自由度の高さ」です。ツイッターの使い方はさまざまです。「いま何をしているか」をつぶやいてもいいですし、なにか情報をつぶやいてもいいわけです。他にも、友達とチャット感覚で話をする方法もあります。こうした自由度の高さも特徴であるという話です。



さて、ここまでざっくりですが、6つの特徴について整理してきました。それでは、こうした6つの特徴を踏まえた上で、授業中にTwitterを使うことについてちょっと考えてみようと思います。

中原先生も以前blog上で、「ツイッターで授業中につぶやくことは、「よい学習」なのか?」という記事を書いておりましたね。

授業中にTwitterをつぶやくといっても、だれが、なにを、どんな目的でっていうのがあるはずなんで、それを軽くまとめておきましょう。



ひとまず「アカウントはだれが持っているのか」「なにをつぶやくのか」「だれとだれの会話なのか」「いつやるのか?」「なんのためにやるのか」という点から軽く整理してみました。

○アカウントを持っているのはだれか

・受講生の全員がアカウントを持っている
・受講生のほとんどがアカウントを持っている
・受講生の一部がアカウントを持っている
・受講生だけではなく、先生もアカウントを持っている

○なにをつぶやくのか?

・たまたまTwitterのアカウントを持っている学生が、授業を実況(tsudaる)する
・授業に関連して気づいたことをなんでもよいからつぶやく
・授業に関連する事実をつぶやく

○だれとだれの会話なのか

・教室にいる受講生同士の対話
・教室外の人たちも巻き込んだ対話
・受講生と先生との対話

○いつやるのか?

・授業中だけ
・授業が終わった後も継続してつぶやく

○なんのためにやるのか

・聞き手が気になったことをつぶやくことで、積極的に聞ける
・受講生同士が会話することで、授業内容についての理解が深まる
・受講生以外の他者が介入することで、授業に関する新しい気づきが生まれる
・授業中の気づきがログとして残るので、あとで見直すことが出来る

まあ他にもあると思うのですが、これらの組み合わせによっていろんなことが考えられますよね。



今回はそれらのどのケースについて述べるというわけではないのですが、なんとなく、さきほど津田さんが指摘した「Twitterらしさの6つ」を生かして教育利用するために、気をつけるべきではないかと思う点を2点ほど挙げてみようと思います。

1.ゆるさを殺さずにできるか

単純に思うのは、懸念点として思うのは、例えば、「Twitterのアカウントは、全員持って下さいねー!授業の情報はここに流しますよー!」ってなってしまう状態ですね。こうすると、Twitterの特徴であった「ゆるい空気感」が失われてしまうのではないかなと思うのですよね。

Twitterのコミュニケーションは、その「軽さ」がいいところで、「聞き落としてもよい」わけですよね。その軽さを殺してしまわないやり方のほうがよいのかなあと思うのがまず1点目です。

2.他愛のない会話を許容できるか

次に思うことは、この本の中にも書かれているのですが、Twitterを作った創業者の信念として「人間同士のコミュニケーションは、得てして他愛もないことから始まる」というコンセプトからはじまったとのことなんですよね。

そう考えると、授業中のつぶやきも「他愛のないことを語る余裕」がないとうまくいかないのではないのかなと思います。

つまり「授業に関連することだけ書いてね!」みたいなかんじになると、これまたTwitterのよさがなくなっちゃうかなあと思うんですよね。

ある意味、Twitter上での議論が雑談になったりしても、それを放置しておける度量の大きさみたいなものが必要なんじゃないでしょうか。要は、「Twitterで関係ないおしゃべりするな!」と、言いたい気持ちはわかりつつも、そういうものでもあるということなのですよね。



さて、ここまで2点ほど懸念点を書いてみました。

これを踏まえて考えてみると、僕個人の意見としては、「Twitterを、Twitter的に授業などで活用する」ということはけっこう難しいようなかんじがするんですね。

難しいという言い方は変なんですが、要はTwitterって「ゆるくて、自由で、ふんわり」じゃないですか(笑)

仮に授業者がこれを導入するのであれば、そういう「ゆるふわ感」をどこまで許容できるかってことなんじゃないかなと思います。

もちろん、そうではない使い方もたくさんあると思います。それに、「TwitterをTwitter的に使わない」ということも、言ってみれば、Twitterの「自由度の高さ」という特徴に該当することでもあります。まあそれを言い出すとわけわからなくなってしまうんですが(笑)



ただ、繰り返し私が思うことを書いてみると、やっぱりTwitterを、Twitterの良さを生かしたかたちで導入するためには、Twitterの「ゆるい空気感」を許容することがとても大事なのではないかと思います。

「Twitterでつぶやきたいやつはつぶやけば」ということだったり、「なんでもつぶやけば」みたいなかんじっていうんでしょうか。

要は、Twitterを授業に導入することを考えた場合に、「全員アカウント持って、情報そこで流して、授業に関するつぶやきをしてね」ってなると、Twitterの良さがなくなっちゃうんじゃないかということなのですよね。もちろん、それによって、なんらかの学習効果が上がるかもしれないんですが。



そして、そうならないためには、「ゆるさ」が必要だと思うのですが、その「ほどほどなゆるさ」を作るのは非常に難しいことだと思うんです。

「ゆるいんだけど、まじめに盛り上がれる」っていうんでしょうか。

そういう空間作りって、作るの難しいと思うんですね。でも、Twitterの面白さはそういうところにありますよね。

そういうことを生かした場にするにはどうしたらいいのかについては、ちょっとまたあらためて記事を書きたいとは思うのですが、そんなことを思った次第でございます。



なんか果てしなく長く、まとまりのない文章になってしまいましたね・・・・。

書きながら考えていたので、書いている途中にいろんな気づきがあったのはよいですが、議論があっちこっちにいってしまいました。すいません。

あなたならどうTwitterを活用しますか?

僕もいろいろチャレンジしてみたいと思います。



・Twitterについて学びたいならば、今回読んだこちらの本がおすすめです



・関連した学習論について学びたいならばこちらの2冊がおすすめです。



・以前書いたTwitterに関する記事

はじまらないシンポジウムというイベントで、Twitterを活用した新たな試みを行ってみました。

「はじまらないシンポジウム」してきました!
http://www.tate-lab.net/mt/2009/12/post-154.html

一緒に活動した安斎君の記事↓

ツイートファシリテーション:Twitterと「場」の連携
http://mind-set.jp/contents/blog/2010/01/twitter-1.htm

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