高等教育におけるクリエイティブの代償

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先日、大学で求められる力、学士力についての記事を書きました。学士力は、大学生が卒業するまでにここまでの力をつけているということを保証するものと言ってもいいかなと思います。その構成の要素のひとつに、「創造的な思考」が位置づけられていたと思います。


今度は学士力


http://d.hatena.ne.jp/asapon/20081225


学士力を中教審が定義 大学卒業に厳格な認定試験も


http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070910ur21.htm



今回の素案に示された「学士力」は、「知識」「技能」「態度」「創造的思考力」の4分野13項目。



高等教育では今、学生が主体的に学ぶことの重要性がさけばれており、世の中の複雑な課題に立ち向かえる力をつけることが重要視されています。たしかにこれはとても重要なことでしょう。しかし、こうした力を本当に育成することというのは非常に難しいことであろうと思います。


自ら学び考える課題として、大学ですぐに思い浮かぶのは研究活動ですが、これを見ても、すんなりいくとは限らないことが明らかでしょう。こないだ私のはてなブックマークで登録した記事にこんな記事がありました。


はてな匿名ダイアリー:卒論ネタ


http://d.hatena.ne.jp/next49/20081217/p3



卒論をあきらめたを読んで、ちょっとGoogleで「卒論 site:anond.hatelabo.jp」「卒業研究 site:anond.hatelabo.jp」で検索してみた。うすうす気が付いていたけど、はてな匿名ダイアリーの研究関連ネタはネガティブ過ぎ。まあ、うまく言っていたら愚痴なんて書かないもんね。


とりあえず、理由なんてどうでも良いから生きていようぜ!



ここでははてな匿名ダイアリーの中で、卒論やら修論やら、博論というキーワードをいれて検索すると苦しんでいる様子しか出てこないことを述べています。みなさんも経験したことがある方はわかるかもしれませんが非常に苦しいということは同意できることではないでしょうか。


これを生みの苦しみと言ってしまえば楽なのですが、大げさかもしれませんけども鬱状態に近くなる人もけして少なくはないという現状もあります。学生にとっては、数枚のレポートを書くことですら大変なのに、より複雑な問題ばかりが先に進んでしまうと、どちらにとってもよろしいことにはならないように思います。


よく学習の分野では、熟達するためには、「よく考えられた学習」が必要になるといいます。その人にとって適切なレベルの練習を続けることの大切さがその中のひとつとして言われています。ちょっと苦しいけど乗り越えられる範囲の課題を続けること、苦しいけど楽しいというラインがとても重要なのですがこれを設定することはこれまた非常に難しいわけです。


楽でもだめ。苦しいだけでもだめということです。そのためには、師弟関係はきめ細かである必要があると思うのですが、大学は先生に対して学生の数は増える一方であるので、それも難しいと。じゃあどうするのよ?というのが現状なのではないかと思います。


学生同士にインタラクションさせる形式の授業も、それ自体がよいからというよりも、「そうせざるをえないから」という部分も多いように思います。もちろん、学生同士に任せたら任せたでまた別の問題が出るのは明らかなのですが。


ということで、なにかモノを作ったり、問題を解決したりする体験は非常にエキサイティングだし、大学がそういう場所になったらよいというのは非常に同意できるのですが、無策でつっぱしると、非常に大変なことが起きそうだよなということを思う今日この頃です。


クリエイティブを目指すことの代償は必ずあると思うのです。それを踏まえた上で、なにが出来るのかなあと思ったりするのですよね。まあそんなところで。


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