2008年12月アーカイブ



先日、大学で求められる力、学士力についての記事を書きました。学士力は、大学生が卒業するまでにここまでの力をつけているということを保証するものと言ってもいいかなと思います。その構成の要素のひとつに、「創造的な思考」が位置づけられていたと思います。


今度は学士力


http://d.hatena.ne.jp/asapon/20081225


学士力を中教審が定義 大学卒業に厳格な認定試験も


http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070910ur21.htm



今回の素案に示された「学士力」は、「知識」「技能」「態度」「創造的思考力」の4分野13項目。



高等教育では今、学生が主体的に学ぶことの重要性がさけばれており、世の中の複雑な課題に立ち向かえる力をつけることが重要視されています。たしかにこれはとても重要なことでしょう。しかし、こうした力を本当に育成することというのは非常に難しいことであろうと思います。


自ら学び考える課題として、大学ですぐに思い浮かぶのは研究活動ですが、これを見ても、すんなりいくとは限らないことが明らかでしょう。こないだ私のはてなブックマークで登録した記事にこんな記事がありました。


はてな匿名ダイアリー:卒論ネタ


http://d.hatena.ne.jp/next49/20081217/p3



卒論をあきらめたを読んで、ちょっとGoogleで「卒論 site:anond.hatelabo.jp」「卒業研究 site:anond.hatelabo.jp」で検索してみた。うすうす気が付いていたけど、はてな匿名ダイアリーの研究関連ネタはネガティブ過ぎ。まあ、うまく言っていたら愚痴なんて書かないもんね。


とりあえず、理由なんてどうでも良いから生きていようぜ!



ここでははてな匿名ダイアリーの中で、卒論やら修論やら、博論というキーワードをいれて検索すると苦しんでいる様子しか出てこないことを述べています。みなさんも経験したことがある方はわかるかもしれませんが非常に苦しいということは同意できることではないでしょうか。


これを生みの苦しみと言ってしまえば楽なのですが、大げさかもしれませんけども鬱状態に近くなる人もけして少なくはないという現状もあります。学生にとっては、数枚のレポートを書くことですら大変なのに、より複雑な問題ばかりが先に進んでしまうと、どちらにとってもよろしいことにはならないように思います。


よく学習の分野では、熟達するためには、「よく考えられた学習」が必要になるといいます。その人にとって適切なレベルの練習を続けることの大切さがその中のひとつとして言われています。ちょっと苦しいけど乗り越えられる範囲の課題を続けること、苦しいけど楽しいというラインがとても重要なのですがこれを設定することはこれまた非常に難しいわけです。


楽でもだめ。苦しいだけでもだめということです。そのためには、師弟関係はきめ細かである必要があると思うのですが、大学は先生に対して学生の数は増える一方であるので、それも難しいと。じゃあどうするのよ?というのが現状なのではないかと思います。


学生同士にインタラクションさせる形式の授業も、それ自体がよいからというよりも、「そうせざるをえないから」という部分も多いように思います。もちろん、学生同士に任せたら任せたでまた別の問題が出るのは明らかなのですが。


ということで、なにかモノを作ったり、問題を解決したりする体験は非常にエキサイティングだし、大学がそういう場所になったらよいというのは非常に同意できるのですが、無策でつっぱしると、非常に大変なことが起きそうだよなということを思う今日この頃です。


クリエイティブを目指すことの代償は必ずあると思うのです。それを踏まえた上で、なにが出来るのかなあと思ったりするのですよね。まあそんなところで。


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サイドバーの一番下のほうに、僕がブックマークした記事がでるようになりました。いろいろ関連しそうなことをブックマークするのでそちらもよければおつかいください。




最近あらためて思いますが、「学校」てなかなか面白く、よくできたシステムですよね。今年、個人的にとても実感したのは「部活」とか「時間割」のシステムです。


「部活」については、本業とまた違ったなにかに打ち込んで、成長するひとつの仕組みなわけですよね。


「時間割」についても、勉強する時間をしっかり区切って、その中で勉強をし、休みをいれてやるっていう仕組みです。


いまの自分のように、時間が自由に使えるところにいると、どちらの仕組みも、「なるほど、よくできている」と実感することができます。


最近、もうひとつ注目しているものがあります。それは「卒業アルバム」です。いわゆる「卒アル」ってやつですね。これもなかなかよくできていると思います。学校にいたときの活動をひとつの本にして、活動を振り返るわけです。一種のリフレクションブックともいえると思います。これをベースになんかしたいと今、思ってます。


このように、学校の仕組みはとてもよくできていると思う一方で、もうひとつアレンジが必要だろうなとも思うのですよね。


学校の仕組みをベースとしつつも、ちょっとイケてる仕組みを備えたもの。来年はこういうのをテーマに活動してみようかなと思ったりします。


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ヒトコトというカテゴリを作りました。デザインかえました。ちょっとこれで様子見ます。




ワークショップをちょっと愉快にする方法として、写真をつかう場合ありますよね。チェキとかで写真を撮って胸に貼ったりとか、そういうことあると思います。


そういう用途にうってつけなデジカメがちょっと前に発売されました。


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5 最高のおもちゃ
5 旅行に便利かな


xiao(シャオ)というデジカメです。なんか細長いデジカメですけども、下についているのがプリンタなんです。つまり、デジカメで撮った写真をその場で印刷できるわけです。すてきですよね。タカラトミーからでているところにおもしろさを感じます。ちょっと欲しいアイテムです。


ワークショップを楽しくするには、「記録」というのは非常に重要な要素になります。記録してきたものを共有するとか、情報をうまく可視化することが重要なんですよね。それがコミュニケーションのきっかけにもなります。その活動を最大限にいかすようなイケてるアイテムに目を配っておくこともこれまた重要ですよね。


ワークショップをちょっと彩るアイテムをこれからたまに取り上げていきたいなと思っています。


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5 目的設定を一番強調しているのがポイント




今回はちょっと自分語り風です。


お茶の間に届ける


最近頭の中をぐるぐるまわっている言葉のひとつに「お茶の間に届ける」という言葉があります。クイックジャパンで浦沢さんが言っていた言葉に触発されました。研究に関することをしていていろいろ思うのですが、せっかくの知見がまったく「お茶の間に伝わっていない」よなあと思います。要するに、「研究的にはそんなん当たり前じゃないの」みたいなことが、普通の人からすると、「なにそれ?」みたいに思われているってことかもしれません。


そういうことってとても多いですよね。だからまあ大学の知を公開するという試みが行われているのかもしれません。大学の授業を一般の人でも見ることができるようにするというのもひとつの試みですよね。


UTOpenCourseWare


http://ocw.u-tokyo.ac.jp/


でもまあこういう動きってほんとうにはじまったばかりですよね。僕がいろいろと個人的に納得がいかないことのひとつは、「そんなん全然広まってないよ」ということなのかもしれません。広げるのは、「なんか作ったモノ」でも、「考え方」でもなんでもいいのですけれども。


広げたいわけでもない。


でも、僕はほんとうに「広げること」がしたいのか。そう言われると疑問があるかもしれません。


ありきたりかもしれませんが、僕は個人的に「ある集団」と「ある集団」を「翻訳してつなげる」ことが好きなのかもしれません。


あんたたち違うこと言っているように見えるけど、これとこれ同じだよね。これとこれは違うよね。みたいに、一見違う人を同じ土俵にのせて話してもらうというのかなあ。


そうなんです。僕にとっては「同じ土俵にのせる」ということはすごくポイントなのです。「参加させる」といってもいいかもしれません。「参加」というと、状況論的な話とも接続がいいかも。


うーん、要するに、世の中まだまだ「参加のデザイン」がなっていないように思えるわけです。「参加のデザイン」というと、ワークショップとも重なってきそうですね。


「考えを広げる」ということは、僕からすると要するに、「みんなに参加してもらう」ということに近いかなと思います。固定のものをみんなに配布するメタファーではなくて、「モヤモヤ」を共有してもらってみんなを参加させるってかんじなのですよね。


結局のところ


よくまとまらないのですけども、僕が自分自身楽しいと思う瞬間の一つは、「みんなに同じ土俵にのってもらう瞬間」なんですよね。「俺かんけいねー」とかじゃなくて、「これ君も関係あるよ」というのを自然に促すっていうのかなあ。そういう共通の「なにか」をうまく構築して、参加してもらう。


これが僕なりの「学習環境のデザイン」だと思う今日この頃です。よくわからないけど、とりあえず。




ワークショップコレクションの記事を書いたときに、面白いコメントを2つもらいました。そこから考えた話を今日はここに書こうと思います。


http://d.hatena.ne.jp/asapon/20081222


そのポイントとはズバリ「親の学習観」です。


ワークショップコレクションとかやった場合、それって子どもが直接「このイベントおもしろそう」と思ってくることってあんまりないわけですよね。むしろ、親が連れて行くという側面が非常に大きいと思います。つまり、ワークショップとかそういうものに興味をもってもらうためには、ある意味、「親に興味を持ってもらう」ということが非常に重要なことになるわけですよね。もちろん、連れて行って子どもが喜んだからということで、もう一度来てくれるかもしれませんが、もう一度来るときにもやはり親のモチベーションというのは重要ですよね。


すごく単純かつ、主観的な考えを述べさせていただければ、ワークショップってハイソなイメージがありますよね。子どもに創造的に育ってほしいわ!というかんじでしょうか。そのために、美術館に連れて行くようなノリのように思えます。間違っていたらごめんなさい。実際はそういうわけじゃないんでしょうかね。なんかよさそうだから?


うーん、ワークショップに子どもを連れて行く親のモチベーションがとても気になります。今度どこかのママさんに聞いてみようかな。そのあたりって、子ども向けワークショップをやるときにポイントになるかなと思う今日この頃です。


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今度は学士力

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昨日こんなニュースがでましたね。


大学生の学習目標「学士力」規定を 中教審が答申


http://www.asahi.com/national/update/1224/TKY200812240076.html



 答申は、「大学全入時代」が迫る中、日本の大学が与える学位(学士)の質を保ち、国際的な通用性を高めることが狙い。知識・理解▽汎用的技能▽態度・志向性▽統合的な学習経験と創造的思考力の4分野で、コミュニケーションの能力や自己管理力など計13項目を学士力の指針として列挙。大学には、学位の授与を厳格化し、水準を確保していくことなどを求めた。



たぶんこれは大学を卒業したときに、これだけは出来るよ!みたいな出口としての能力確保ということなのでしょうかね。こうした流れによってまた授業スタイルはかわるかもと思われます。


大学はいままさに変化のときだと思います。これをうまくいい方向に持って行きたいですよね。総合的学習の時間のように、導入したけど・・・とならないためにしないとですね。




コラムというか、情報というか。こないだこんなページを見つけました。ワークショップコレクションというやつです。


ワークショップコレクション2008


http://www.wsc.or.jp/index.html


ワークショップコレクションとは?


ワークショップコレクションとはこういうやつみたい。



近年、こどもの新たな学びと創造の場として「ワークショップ」が注目されています。日本においても、こどもたちの創造力・表現力を刺激する、独自性のある優れたワークショップ・プログラムが全国各地で実施されており、それらは独自の発展をとげてきました。


ワークショップコレクションは、このようなこども向けワークショップ・プログラムの全国普及と発展を目的に、全国に点在するこども向け「ワークショップ」を一同に集め、一般へ広く紹介する博覧会イベントです。ワークショップコレクションは、こども向け「ワークショップ」の“ 祭典” として、全国各地でこども向けワークショップを実施している方々の発表/交流の場所となり、それらワークショップに参加/体験をするこどもたちの集まる場所となります。



おもしろかったのは、紹介されているワークショップの一覧があることです。


http://www.wsc.or.jp/WSC2008ws/


これを見ると、実際にどんなものをどういう団体がやっているのかがわかって楽しいです。ワークショップってなんだろう?とか考えていると、ついつい具体的な活動から遠ざかっていくことがあります。でも、やっぱり具体的にやっているものを見るのは考える上でも重要ですよね。


このアイデアはすでにやられている!とか、こういうのは全然やられていないんだなとかがわかって楽しいです。一度ごらんあれ。


参考文献


ワークショップ―新しい学びと創造の場 (岩波新書)
中野 民夫
岩波書店
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おすすめ度の平均: 3.0
3 読み進めて行けない
1 やや主観的すぎる内容
4 ワークショップで大事なこと。
3 「個人」とセットでパーフェクト


野球人の錯覚

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野球人の錯覚
野球人の錯覚
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加藤 英明 山崎 尚志
東洋経済新報社
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おすすめ度の平均: 4.0
5 定石や定説から見える、心の不思議
3 分析のツメは甘いが、球界の通説に一石を投じる意欲的な書
4 たくさんの野球人に読んでほしいですが・・・
5 常識を打ち破る、野球好きな教授の話に引き込まれていきました。楽しくためになる一冊でした。


内容


おもしろげな本発見。以下の記事に関する本みたいです。


野球のセオリー、実は“錯覚” 名古屋大大学院・加藤教授らデータ分析


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000078-san-base



「過去の回数より印象の強さ」


 「四球で出塁させるなら、ヒットの方がましですね。試合の流れが悪くなる」というフレーズを野球解説者はよく使う。しかし、それは根拠があることなのだろうか。行動経済学が専門の名古屋大学大学院・加藤英明教授は、神戸大学大学院准教授の山崎尚志氏とともに、05年度のセ・パ公式戦(交流戦を含む)846試合、1万5143回を分析。同年の全イニングの得点(失点)確率26・4%、得点(失点)平均0・495点と比較しながら、解説者のいう「セオリー」を検証した。



おもしろいですね。統計的にどんくらい妥当なのかはよくわかりませんけども、こういう試みは面白いなと思います。著書では、以下のようなことを調べているようです。



●延長戦は後攻が有利?


●ラッキーセブンに点は入りやすい?


●ホームランやエラーは流れを変える?


●「チャンスの後にピンチあり」は本当?


●盗塁は有効な戦術か?


●送りバントは意味がある?



一度読んでみたいな。こういうのを見ると、自分でもデータ取って検証したいという気になりますね。例えば、少年野球とかのコーチになったら、いろいろデータをとっておくわけですよ。そんで夜な夜なSPSSで統計的な分析をかける(笑)こんな少年野球のコーチいたらちょっとうけますね。


ただ、こういうデータをとった結果によって、「いままでこう言われていたけど、データによるとうそだった!」というのはちょっとそれはそれでほんとかなという気もします。みんなが感じ取っている「なにか」というのがやっぱりあるわけで、その「なにか」を知りたいというのも同時にあるんですよね。


どういうことかというと、たしかにヒット打たれるよりも、フォアボールでノーアウトのランナーでるのは、守っていていやなんですよ。得点が入るかどうかというのはわからないのだけども、「いや」なのはたしかなのです。このへんの実践者が感じる「予感」みたいなものと、サイエンスの力というのはうまく折り合わせながらやると面白いよなと思います。


サイエンスだけでも、予感だけでもない、その間っていうのはなんなんでしょうかと思う今日この頃です。



  • SPSSとは



SPSSは統計パッケージソフトの代表的な製品であり、SASと並んで高いシェアを誇る。SPSS はシカゴ大学で開発された。最近ではStataもシェアをのばしている。特に医歯薬看護分野で用いられることが多い。


当初は Statistical Package for the Social Sciences (社会科学のための統計パッケージ)の略とされていたが、現在は単なる SPSSが 正式名称。


PC 版は、SAS と異なり、売りきりである。



http://ja.wikipedia.org/wiki/SPSS




教授・学習過程論―学習科学の展開 (放送大学大学院教材)

放送大学教育振興会
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内容


この本も学習科学の教科書的な本ですね。以前紹介した「学習科学」と似ている内容となっています。


学習科学


http://d.hatena.ne.jp/asapon/20081217/1229491851


学習科学と呼ばれる研究の成り立ちについて語られた後に、基礎的な研究に近い知見が語られます。その後に、学習における文化であるとか、より高次な学習についての知見を見つつ、教師研究などにつながる流れとなっています。


面白いポイント


この本は「学習科学」とあわせて読むといいと思います。「学びにおける協調の意味」だとか「非公式な学び」についての章が以前の本と異なるでしょうか。こうやってまとめて知見を読むと全体像がすっきりと入ってきます。


この本について語る


個人的に面白かったのは「教師研究」のところですね。大島純先生の書いているところです。教師の資質について3つの点が語られているのですが、その一つに「学びに対する認識」というものがあります。それは要するに「学びってどういうものか」という価値観みたいなものだと思います。


教師の「学び観」みたいなものがけっこう重要で、それが実践の中で変化していく論文などが紹介されていました。


「あなたの価値観変えちゃうかもね!」じゃないのですけども、そもそも「学びってこういうもんだよねー」っていう認識がすごく重要という指摘なのですよね。


考えてみると、大学時代に「教育とか学びってどういうもの?」という、そもそも論みたいなものを問うことはあったかなあと思います。「免許ゲットできればよし!」みたいな風潮はどこかにあったような。


「学びってこういうものだよね!」ということに関しては、それこそ、「元々のセンス」によっていたのかなあと思います。それをかえさえることがよいかはわかりませんが、少なくとも「その前提を問う」ということはやってもいいのかなあとか思ったりします。


まとまりませんが、こんなところで。




最近思うのですけども、けっこう精神論て重要だと思うんですよね。「気持ちの問題だ!」的な。いやそんなことを言うと時代を逆流している気がするのはわかります。でも大事だと思うんです、最近。


精神論は科学的じゃない!


いまの時代、精神論てはやってないですよね。「やる気の問題だ!」とか言ったら、うげって思いませんか?思いますよね。なんか「非科学的」な気がする。


でも、思うんですよ。


実は、けっこうそういうことって重要なんじゃないかと。


受け入れられる松岡修造的世界観?


最近ニコニコ動画で松岡修造動画が流行っています。「あきらめんなよ!」「気持ちの問題だ!」などとと連呼しています。とっても、精神論。しかし、なんかウケてる。もちろん、松岡修造のキャラっていうのもあると思います。松岡修造動画が流行っているから、「精神論」が受け入れられているというのはちょっと乱暴かもしれません。まあ乱暴ですね。



でも、実はどこか心の中で、こういうのって受け入れられる部分もあるんじゃないでしょうかと思うんです。単純に技術とか、スキルとか、そういう部分で捉えられていないなにかというか。マインドなのかな。自分に期待することとかだったりするのかもしれませんが、そういうところって重要なのかなとも思うんです。


アニマル浜口の「気合いだ!」っていうのも、なんとなくほほえましいのですよね。そこになにかがあるんじゃないかという予感がするのです。


ポジティブシンキング


いろいろコラムを書くのですが、そのなかで意識しているのはやはり「何でも楽しめる友人」なのですよね。


何でも楽しいという友人


http://anond.hatelabo.jp/20070823233243


何でも楽しめる友人は、松岡修造とは違うけどね(笑)でも、どこか共通点を感じます。そこは徹底的なポジティブさなのですよね。自分に対する期待感というか、「俺はやれる感」というのでしょうか。そういうものはポイントな気がしているのです。


もちろん、このへんを語るときには「危うさ」もたくさんあるので注意も必要です。気持ちの問題でなんとかならないこともありますし、それを理由にひどいこともできちゃいますからね。でも、なんていうか、いわゆる「精神論」として「悪」とされたものの中に、「重要なポジティブななにか」も包含されちゃってるのかなと思ったのです。


その重要なポイントはなんなのか。これをもうちょっとはっきりさせたいと思う今日この頃です。


もしかしたらこのへんの本にヒントがあるかもね。


「やればできる!」の研究—能力を開花させるマインドセットの力
キャロル S.ドゥエック
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世界の終わりと夜明け前 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
浅野 いにお
小学館
おすすめ度の平均: 4.5
4 『素晴らしき世界』新エピソード付き漫画を読んで
5 この世界。
5 新しい朝がきた
4 どーなの?これ。
5 ちっちゃな光


内容


今回は漫画の紹介です。その名も「世界の終わりと夜明け前」。浅野いにおさんの作品です。浅野さんの漫画はこれの前に「ソラニン」という2冊で完結する漫画があって、それを読んでいたので今回買ってみました。今回は短編集となっているので、この1冊で終わりです。


ソラニン 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
浅野 いにお
小学館
おすすめ度の平均: 4.5
2 浅野 いにおファンでない方は注意を。
3 まだ退き帰せる
5 ソラニン
5 ソラニン
5 初めてマンガで泣きました


エピソードは短編集なのでいろいろなので紹介しにくいですね。でも、浅野さんの漫画というのはある意味どの漫画も似た雰囲気があります。


舞台は、普通の日常です。働いているけど生き甲斐はよくわからないとか、若い頃の夢に向かって走ったけどいまは特にそんなのやってないとか、そういう日常の中のモヤモヤみたいなものをうまく表現しているように思います。


この本は短編集なので、浅野さんの漫画を読んだことない人にもお勧めです。これを見てピンときた方は他のも読むといいと思います。


この本について語る


浅野さんの漫画が面白いのは、世の中「すっきり」したものはないわけで、その「すっきりしない感」をうまく表現しているところかなと思います。


人間、若い頃みた夢をそのままずーっと続けて大人になる人っていうのはあんまりいません。


だからといって、夢をすっぱりあきらめて、そんなこと完全に忘れてどうでもいいという人もあんまりいないんじゃないかなと思います。


要するに、「ひとつのことに完全熱中!」でもないし、「さっぱり熱くならない」というわけでもないと思うのですね。一生懸命なりきれなかったり、冷め切って夢を完全に忘れることもできないみたいな。


めちゃ満足でもなければ、ものすごく不満足でもないみたいな。


そういうかんじの表現がうまいかなあと思います。


ヒトコトでいうと、「あきらめているようで、あきらめてない」みたいなのが浅野さんの漫画のスタイルなのかもと思います。


そんな雰囲気が好きな人にオススメです。ソラニンもよかったですよ。他のも今度読もうと思っています。作者さんがたぶん26とかそんくらいの人だから、感覚としても年代が近い人は特に合うモノがあるかもしれません。


学習科学

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学習科学 (放送大学教材)

放送大学教育振興会
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内容


こういう教科書系の本を紹介するのはなかなか難しいですね。目次を見てもらえばどんなトピックが取り上げられているかはわかると思いますが、前半はいわゆる学習に関する理論、後半はより実践に近いプロジェクトなどの紹介となっています。


前半では、人がどのように熟達化していくのかという熟達研究や、子どもの発達に関する知見がまとめられています。


後半は、学習環境をデザインするという視点から、海外のプロジェクトが紹介されています。ここで出てくるプロジェクトはネットでもよくまとめられています。その一部を紹介します。



  • Knowledge Forum


http://www.beatiii.jp/beating/023.html



1990年代初期に、


テクノロジを駆使してこのような考え方を実現しようとしたプロジェクトに、


CSILE(Computer-Supported Intentional Learning Environment:コンピュー


タに支援された自覚的な学習環境)と呼ばれるものがあります。



平たくいうと、Knowledge Forumはネット上の掲示板みたいなものです。そこで、子どもたちがディスカッションしながら学習をしていきます。なぜそんなことをするのか?ネットの掲示板とどの辺が違うのか?そのあたりはリンク先をどうぞ。



  • Learning By Design


http://www.beatiii.jp/beating/024.html



つまり、科学者はひとりで研究しているわけではなく、一種の協調的な学びの


プロセスを行っているのだということができます。


ジョージア工科大学のジャネット・コロドゥナーはこの科学者たちが実際に行


っているプロセスをものづくりの中に活かした実践を行いました。彼女は人工


知能研究のバックグラウンドを持っており、そこでの研究手法はまさしく科学


者の協調的な学びのプロセスでした。彼女自身なじみのある実際の科学者の研


究の世界において、公式が作られ使われていくプロセスを再現したのが


Learning By Design(LBD)です。



こっちも平たく言うと、ものづくりしながら学ぶ実践です。具体的にはふうせんで走る車とかをつくるわけです。人よりも速い車とか、長い距離走る車とか、他人とインタラクションしながらそういうものをつくっていくプロセスから学ぶ実践です。



  • The Jasper Project


http://www.beatiii.jp/beating/037.html



ジャスパー・プロジェクトで狙っていることは、一言で言うと「学んだ知識を


日常生活でも使えるものにすること」です。せっかく学校でかけ算や割り算を


習ったのだから、スーパーの特売でいくら安くなったのか分からなくては困る


のです。


開発者のブランスフォードは、「知識として知ってはいても、実際に問題を解


くときには使えない」状態を「不活性な知識(inert knowledge)」と呼び、知識


を活性化させるために様々な「仕組み」を埋め込んだのです。



これはビデオ教材といってしまっていいかな。教材がものがたりになっていて、それを解決するために数学とかが必要になるかんじです。例えば、傷ついたワシを助けにいくためには、距離と時間を計算する必要があったりして、知識が埋め込まれているというかんじですね。


面白いポイント


うーん、この本はやはりよくまとまっていますね。前半の理論編はちょっと難しく感じるかもしれませんが、後半の実践につながる知見がよくまとまっています。やはり前半あっての後半かなと思います。


後半は、重要なプロジェクトを一気に見ることができます。やはり、すでにどういうことがやられていて、どんな成果と問題があるかを知っておくことは悪くないですよね。たぶん、似たような興味関心を持つモノがあるんじゃないでしょうか。


この本について語る


この本は久しぶりに読みました。あらためて読むと以前は気づかなかったものが見えますねえ。というよりも、体系的に見ることが出来るってかんじでしょうか。


しかしまあ個人的に思うのは、こういうプロジェクトってあんまり普通の人、知りませんよねえ。同じようなことに興味はもっていると思うのですけども。そういう知見をお茶の間の人にお届けすることというのは大切だよなと思います。


こないだ紹介したQuick Japanで、浦沢直樹さんが言っておりました。「書いた漫画をお茶の間に届けたい」と。なにをどこまで描くかを考えたときに、それが基準となるようです。面白いですよね。


そんなところで。




クイック・ジャパン81 (Vol.81)
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内容


たまには固くない本も取り上げます。クイック・ジャパンvol81をご紹介です。今回のテーマは「漫画の底力」。浦沢直樹さんのインタビューがメインでのっています。これ、とても面白いです。


浦沢さんについてはいちいち説明する必要ないと思うけど、20世紀少年とか、MONSTERとか、YAWARA!の人です。


以前、テレビにでたときもすごく面白かったので期待して読みました。そのテレビの様子はこちらのblogで文字起こしされております。感謝ですね。


http://d.hatena.ne.jp/maikuhama/20050201


面白いポイント


この本全体でいえば、浦沢さんの話だけじゃなくて、いろんな漫画家の話がでてくるのでそれも面白いです。また、地味にといっては怒られますが面白いのは、ウッチャンナンチャンのウッチャンの話が面白いです。これは漫画関係ないけど、笑う犬のDVDに関する記事ものっていてここで話している話が面白い。非常によい本だと思います。


この本について語る


まずヒトコトでいうと面白い。


浦沢さんのインタビューで面白かったのは、たくさんあるけど、「好きなこと我慢して10年過ごした」ってエピソードかなあ。そして、それを我慢できたのは「陸上部だったから」と答えたところかな。詳しくは本を参照にしてくださいな。


前回の内田先生の話と共通するけど、なんというかこう、「淡々と作業できること」っていうのはとても大切かなと思う今日この頃です。わかりやすく情熱的であることの意味ってどのへんにあるのかなとなんとなく思います。自分がやりたいことはなに?ってことに、うまく答えられないけど、なんとなく無意識に知っていて、それを淡々と努力できるかんじっていうのかなあ。


それがすごくいいなと思います。


あと、ウッチャンの記事で面白かったのは、2つ。1つ目は、笑う犬は最初面白くて、1時間になってからつまらなくなったなと思っていたけど、ウッチャンもそう思っていたこと。2つ目は、ウッチャンはお笑い芸人の中で、ぱっとしない人に焦点をあてたがるところ。その2つが面白かったです。


最後に思うのだけど、やっぱり教育・学習に関する本だけここに紹介してもつまらないからこういうのどんどん紹介しておきます。さっき紹介した浦沢さんのテレビのインタビューにもこんな話がありました。


面接にくる人になにを聞くのか?ということを聞かれて、




浦沢 「漫画と関係ないことに興味があるっていうことの方が大事なんじゃないかなって思って。それで、全然こう、関係ない話で盛り上がる人のほうが長続きするかな? とかね」


小泉


「漫画論を熱く、浦沢さんに語って、どうしてもって弟子にしてくださいって方はもちろんいらっしゃいますよね? 」


浦沢


「漫画論を熱く語ったら落ちるね! (笑)」


小泉


「(笑)。漫画論ダメですか」


浦沢


「うん、漫画論ダメだね」


小泉


「漫画はこうあるべきだとか、僕の漫画の世界観はこうだとか」


浦沢


「んー……落ちたやついたよね(笑)。いきなりかましてね」


小泉


「あ、そうですか」




学習とか教育とか以外でも盛り上がれるって大事かもね。一応そんなかんじで。


参考


21世紀少年 上―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)
浦沢 直樹
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おすすめ度の平均: 3.5
5 20世紀少年の第23巻です。ほっとしています。
4 名作か駄作か
5 賛否両論あるようですが、夢中になりました!
5 意外にも早く終わった。『20世紀少年』よ。
4 オチが気になるが・・・




街場の現代思想 (文春文庫)
内田 樹
文藝春秋
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おすすめ度の平均: 4.0
4 興味深い文化資本


内容


この本は内田樹先生が、街の普通の意見みたいなものにひとつずつ答えていきます。どんな意見かというと、例えば、「お金について」だったり、「社内改革について」あったり、「結婚」についてだったり、「フリーターについて」だったりします。これらに対するよく言われていることについて、内田先生がひとつずつ答えていくという形式ですすみます。なので、最初から読まなくても、気になるトピックについて読むということも可能かと思われます。


面白いポイント


街でよく言われているけど、結局それどうなのよ?ということについて、内田先生が軽快に答えているのでとても面白いです。そんな考え方があったか!と思いますし、それを、マルクスだとかそういう人の考え方とからめて話してくれるので勉強にもなります。


この本について語る


僕が面白かったのは、「ワークモチベーション」のところと、「社内改革について」のところですね。


ワークモチベーションについては、結局、「どうでもいい理由でがんばれる人が一番よいパフォーマンスを出す」という話が面白かったです。最近思うのですけども、「おまえが本当に好きなことはなに?」とか、変にやることに対する「理由」を探すのはよくないのかなあと。たいした理由もないことに、一生懸命がんばれたり、どうでもいい理由を自分なりにつくれることは大事かなと。それって、なんとなく「何でも楽しめる友人」とも同じかなと思います。


社内改革について面白かったのは、「改革するなら、おまえは改革後の理想の状態であれ」みたいな点ですね。要するに、既存にものに対して文句をいって戦うには、こちらはすでに「理想の状態」である必要があるということです。同じことの繰り返しかな(笑)


これは面白いなあと。相手に文句ばっかりいっててもだめなんですね。文句いうなら、その理想状態におまえはなってるんだろうな?ということにこたえる必要があるわけです。これはいいなと思いました。


他にもいろいろ語りたいことはあるけど、ここらにしておきます。おすすめですよ。




腹を決めることを支援する


前回の記事で、「腹を決めることを支援する」というのがポイントかもと思ってきました。そして、研究においても指導教員とはそういう「腹を決めるプロセスを一緒に歩む」ことなのかなと。それについてもうちょっと考えたいなと思います。


ロジカルだけじゃ「腹は決められない」


「腹を決める」っていうのは、なかなか大変な行為です。研究でいえば、「研究テーマを決める」ということと一緒かもしれません。「テーマを決める」というのは、一方で、「別のテーマをやらない」ということだったりします。問題を絞るというのはたしかに重要なのはわかるのですが、「可能性を捨てる」というのはなかなか大変ですよね。


それこそ、「腹を決められない」から困るわけです。もちろん、最後に決心するのは自分、つまり、腹を決めるのは自分でしかできないんですけども、それを脇から支援することは可能です。例えば、判断材料を整理するとか、メリットやデメリットをそれとなく教えるなどです。これはひとつ「腹を決めることの支援」なのかなあ。


でも、腹を決めるにはそういうものだけじゃなくて、やっぱり「信頼感」とかエモーショナルな部分がどうしてもつきまといますよね。論理的な説得もいろいろ可能なわけです。こっちのほうが有利とか、不利とかみたいなことはいえる。でも、それがわかってても進めない部分がある。そういう信頼感みたいなものはどうやってはぐくんでいくべきなんでしょうかね。


単純に思うのは、「そもそもこの人は自分のことをわかっているのかな」とかそういうのは気になりますよね。いろんなアドバイスの信頼度っていうのは、「この人は僕のことわかっているから」ということにより、ずいぶんと背中をおされる思いがします。なんというか、そういう「基本的な信頼関係」というのがないと、どんな言葉も心に響かないということも極端な話ありますよね。


じゃあ信頼関係ってどうやってつくるの?ってことになるんでしょうか。難しい。



とりあえず「信頼してみる」


よくわからなくなったので問題をかえます。「信頼関係」って、ワークショップとかでつくれるのかな。


いや、ワークショップとかでよくあるじゃないですか。目隠しとかして歩きなさいとかいうやつです。そのときに、パートナーの声を頼りにやりなさいとかありますよね。そういうときって、無理矢理ですけども、信頼関係を結ぶことが求められているわけです。そういう行動をしたら、研究においても信頼関係って出来るんでしょうか。


もし効果があるとしたら、やってみたいですよね。


指導教員と学生で、なにか五感をしばって活動をするみたいな。しかも出来れば、立場を反対にするといいですよね。指導教員が「指示される側」になるみたいな。そんな活動すると面白いかもと思います。


そもそもワークショップでやったことは、日常に持って帰ってこれるのか


ここまで話してて思ったのですけども、ワークショップでやったことって、どのくらい効果の範囲があるんでしょうかね。


このケースでいえば


目的:普段の研究における信頼関係


実際やってること:目隠ししてなにか活動する


なわけじゃないですか。目隠しして活動するときは信頼関係に気づけるけど、それを普段の研究活動にいかすことってできるんでしょうか。わかりませんねえ。


次回はワークショップでやったことが、日常とどうつながるのかについてちょっと考えたいかもしれません。




「開き直り」を促す


前回、個人的に「開き直り」という言葉にピンときました。要するに、「開き直って目の前の事象からおもしろさを見いだせるか」ということがポイントなんじゃないかなということなんですね。じゃあ開き直るってなんなのよということで、ちょっとネットで調べてみました。


開き直りを調べる


一応定番的にキーワードとして調べてみましょう。はてなキーワードのよると以下のように書かれています。



「開き直る」の連体形でそれ自体で体言としても用いられる。


元来は態度を改めて反省する意であったが、後世になり、不利の立場にある者が、態度を急変させ、ふてぶてしい態度に出る意で使用される場合が増えた。


http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%AB%A4%AD%C4%BE%A4%EA



なんか若干ネガティブですね。「できねーもんはしょうがねえだろ!」というニュアンスがありそうです。「開き直り」に関するキーワードで本を調べるとこんなかんじです。


明るい開き直りのすすめ―どんな時でも生きぬける
岩崎 恵一
ロングセラーズ
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おすすめ度の平均: 5.0
5 面白かったです
4 政治の道に転身しては。
5 この本はおススメします!
5 感想 一言
5 若者への警鐘


「開き直る」こころのセラピー (新講社ワイド新書)
大野 裕
新講社
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なんとなくセラピー的なにおいをかんじます。なんか僕が思っていた「開き直り」とはまた違うのかなあ。


腹をくくるなのか?


ということで、ちょっとキーワードをかえることにしました。「開き直る」じゃなくて、「腹をくくる」なのかなと。そのほうがなんかポジティブ?しかし、調べると意外なことが。



「腹をくくる」は「腹をすえる」と「高をくくる」の混同


これは「腹をすえる」「腹を決める」「腹を固める」など、決意した、観念した、という意味の言葉と、相手をあなどるという意味を持つ「高をくくる」という言葉がいっしょになってしまったものである。


http://www.sipec-square.net/~mt-home/alumni/ando/answer2.html



正確には「腹を決める」、「腹をすえる」らしい。なんてこった。しかしまあ考えてみると、「開き直る」よりも、「腹を決める」のほうがちょっとかっこいい。でも、「腹を決めることを促す」というのはなんかすごい言葉だな(笑)


「腹を決める」という言葉のよさ


腹を決めるという言葉は、ちょっといいかもと思います。それは、なんとなく「一度その世界を自分で受け止める」とか「引き受ける」というのニュアンスを感じるからでしょうか。


腹を決めないのは、「そもそもその世界を受け入れない」というスタンスかもしれません。その世界に「入る前」にいろいろ考えて、正解or不正解を探すスタイルなのかな。「開き直る」も、なんとなく「その世界を受け入れない」というふうになっちゃうとよくない。


それよりも、複雑な社会だからこそ、腹を決めて「状況をうけとめる」。そして、受け止めた上で、最善の道を探すことというのはひとつのポイントなのかなと思ったり。こっちのほうがなんとなく「動きながら考える」という点で、ドナルド・ショーン的な気もする。(行為をしながら考えるという点で)


もちろん「状況そのものを批判する」という姿勢も大切だという指摘があるのはわかります。しかし、「その状況に入るからこそ、その状況をうまく批判できる」のかもと思ったりもします。腹をくくらないスタイルは、自分が批判される土台にものらずに、一方的に相手を受け入れないというスタンスなのかもしれません。わかりませんけども。


考えてみると、研究活動で指導教員とやっているインタラクションは、「このテーマでいく!」と腹を決めることを支援しているのかもしれません。腹を決めるには、やっぱり信頼できる相手じゃないといけません。そういう信頼関係をつくれるか。それこそがよりよい研究室運営の一歩なのかも。


話がまとまらないですね。今回はそんなところで。


専門家の知恵―反省的実践家は行為しながら考える
ドナルド ショーン
ゆみる出版
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おすすめ度の平均: 3.0
3 理論好きな人に




「何でも楽しいという友人」という記事


以前ネットでこんな記事が話題になりました。


「何でも楽しいという友人」


http://anond.hatelabo.jp/20070823233243


ここで紹介されている友人は、文字通り何でも楽しんで作業ができる人のようです。彼はこんなことを言っているようです。



「どんな事でも楽しいよ。そりゃ最初から全部楽しいわけじゃないけど、どんな事でも、世界に一人はそれを楽しいと感じてる人がいるわけじゃん。どんなマイナースポーツでも、どんなマイナーな趣味でもさ。それだったら俺も楽しめるなって思うんだよ。楽しんでるその人がどういうところで楽しんでるのかって思いながら楽しいんだって軽く思いこみながらやってるとそのうちマジで楽しくなってくるし、楽しさがわかってくる。どういう所を楽しいと感じているのかってのが。基礎知識をある程度詰め込めば、それなりになんでも楽しくなるよ」



詳しくはサイトを見てください。でも、要するにこの友人は学校の勉強でもなんでも、「面白さ」を見いだして楽しく学んでしまうようなのです。すごいなあと思いますね。


いままで自分が教え手となった場合に、理想の学習者を想定することはほとんどなかったけれど、もし仮に想定するとすれば、僕はこういう人が育ってほしいと思うかもと少し思いました。


「何でも楽しいという友人」を育てるには?


ここであえてこんな問いを作りたいと思います。「何でも楽しい友人」みたいなマインドをもった人を育てることってできるのでしょうか?


極端な問いとして、「何でもつまらないという友人」を想定してみましょう。「こんなんつまらないよ。だって何の役にも立たないじゃん。」みたいな友人がいたとして、その友人を「何でも楽しいという友人」にすることはそもそも出来るのでしょうか?たぶん、この時点で「できる」or「できない」という立場がわかれるのではないかと思います。


じゃああえて「できる」と思った人は、どんな手法で、どうやって、そんな考え方になってもらいますか?


答えはたくさんあると思います。最近これについていろいろと思考をめぐらせて生活しています。この方法についての僕なりの意見はまた別の記事で書こうと思っています。みなさんはどんな方法を思い浮かべるでしょうかね。


友人のことばを自戒をこめて


彼の言葉の中に以下のものがあります。



「一番楽しくないのは、楽しくないって思って、ダラダラやることだよ。それは全然面白くなんない。つまんないとか嫌なことは、つまんないとか嫌だって思って嫌そうにやると嫌なままだけど、開き直って、おっしゃ、やってやるって、目標立ててやると、結構面白いよ」



開き直るというのは大切ですよね。「開き直りを促す」というのは、ひとつ支援の方法かも知れません。


いずれにせよ、最近、「自分が夢見る理想の学習者像」とか「社会」ってなんなんだろうと思ったりします。




たまにはいろいろ読んだ上でコラム風のことも書こうと思います。今回は「そっとひとりで学ばせて」というタイトルにしてみました。どういうことか。


いや、なんかいろいろ本を読んでいて思うのですけど、最近「変革」だとか「創造」が大事!って流れは多いですよね。それに、学びを「社会的に」っていうのも多いですよね。他人と協調しながらやったりとか、共同体を意識したりだとか。はたまた「自分を語ること」それも重要と言われますよ。自分を開いて、本音で話そうよ!みたいな。これらも大事だと思うんです。すごく大事。


でも、そればっかりって疲れませんか?


今日お昼を食べながらそんな話になりました。昔ながら、大講義の授業だけやってりゃいいとか、別に変わらなくていいよというわけでもないんですけど、なんというか、そういうことばかりだと疲れますよねえ。まだ全然考えはまとまっていないけど、ざっと疲れるリストを箇条書きするとこんなかんじです。



  • 授業がほとんどプロジェクト学習(たまには先生の話をゆっくり聞かせて)

  • 朝一の授業で知らない人とディスカッション(今日はひとりでいたい)

  • 知らない人に自分を開いた話をすること(おまえちゃんとわかっとるのか?)

  • 君、それほんとうにやりたいこと?といちいち聞かれること(そんなん意識する必要本当にあるのか)

  • 常に変革を意識すること(変わらなくていいこともあるんじゃないの)

  • 過剰なオープン化(机がフリーとか、外からすけすけとか)


まだあるけど、たとえばこんなところでしょうかね。いや、それらが全て悪いとは思いませんよ。ただし、上記のようなことって、実はけっこう重要な「前提」みたいなものがあってこそ生きるものなんじゃないですかね。


例えば、



  • 座学の授業と、発表する授業のバランス

  • インタラクションしたくない人が安心できる場所

  • たまには知り合いとまったりする時間

  • 好きとか、好きじゃないとか関係なく、とりあえずやること

  • 変革なんて意識しない普通の日常

  • だれにも干渉されずにひとりで没頭できる場所


こういうものがあるからこそ、そのカウンターとして最初にいったようなことが生きてくるわけですよね。


本当は


「Aだけじゃなくて、Bも重要だよ!」


(AもBもどちらもあってよい)


ではじまったのが、


「Bが重要だよ!」


(Aはだめ、いらない)


というニュアンスになってきてしまうのが世の常というか、そんなかんじがします。


たしかに、オープンで、フラットで、好きな仕事をして、世の中をかえていくことってすてきな気がしますよ。でも、なんつーか、それだけじゃないですよね。それに、それってけっこうつらい生き方ですよね。


もしかしてだれも得しないんじゃないの?という気持ちすらします。


「あなたはそのままでいいんですよ!」


というと、なんとなくそれはそれでアレですけども、そういう「ステイブル」な状態というか、変革から安定に導くやり方とか、そういうのってなんかないんでしょうかねと思ったりしました。


オープンで、語っちゃう学びもたしかにありだし、わかります。


でも、たまには「そっとひとりで学ばせて」と思ったりしませんか?




シリアスゲーム―教育・社会に役立つデジタルゲーム
藤本 徹
東京電機大学出版局
売り上げランキング: 135975
おすすめ度の平均: 4.0
4 ゲーム好影響論


内容


本書はタイトル通り「シリアスゲーム」について書かれた本です。といってもなにも説明してませんね。シリアスゲームとはとても平たくいうと、「ゲームと教育の関係」を考えた分野ともいえるかもしれません。みなさんもゲームをやりながら学んだことありませんか?


桃太郎電鉄をやりながら日本の地理や、地域の名産を覚える。


こんな体験、あると思います(芸人風)。


いや、要するに、ゲームという方法を使うことで、教育的にとても効果をだすこと出来るんじゃないですか?って話といっていいと思います。


面白いポイント


ゲームと教育を考えるときによく言われる例として、「チョコレートとブロッコリー」という話があります。どういうことかというと、いままでの教育系ゲームっていうのは、「ブロッコリー」という野菜(教育として教えたいモノ)のまわりに、チョコレートという甘いモノ(ゲームという見かけ)をつけて、食べさえちゃえ!みたいなものだったということなんですね。一見、おいしそうだけど、食べ合わせが悪いので二度と食べないと。


いままでのゲームと教育の関係をこのように表しています。これ、たしかにそうですよね。そうした反省を踏まえた上で、今後のゲームと教育の関係について考えています。


この本について語る


薄いわりにはなかなか内容がつまっている本ですね。シリアスゲームって、ゲームと違うのかいな?とか、いろいろ細かい定義などものっています。また、さまざまな「ゲームで学ぶ」教材例がのっています。ですから、具体的なイメージもつきやすいでしょう。


ネットでちょっと調べてみましたが、いくつか日本でも試みがあるようです。


今、子供が熱中する「シリアスゲーム」【コラム】


http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITea032002032006


スクウェア・エニックスがゲーム開発をもとにしたシリアスゲームを発表!


http://www.famitsu.com/game/news/2007/03/06/103,1173126665,68065,0,0.html


「ゲームで学ぶ」っていうのは、個人的にゲームが好きな僕としてはなかなかよいように見えますが、大変だろうなと言うのも同時に思いますね。ゲーム性があって、かつ、学べることが学べちゃう。これってどう実現するのよ?という気がします(笑)


ただでさえ、「ゲーム性」だけにこだわっても、売れないゲームがあるわけで、たくさんの試行錯誤の上で、きっとヒット作がでると思うのですが、そこまで耐えられるのかなあという気がします。若干否定的なコメントかもしれませんが、期待がある分、難しさを感じてしまうのかもしれません。


ただ、最近はやりのネット上で複数のユーザーとともになんかするゲームとか、そういうのはちょっと可能性があるかもと思っています。セカンドライフとかもう日本じゃ全然聞かない気がするけど、いまさらなにかやってみると面白いことができるかも?





内容


生涯学習理論というと聞き慣れない言葉かもしれません。しかし、中身はお馴染みの言葉がたくさん出てきます。大人を対象とした学習理論が一気にまとまっていてとてもお買い得な本です。ざっと並べてみても、



  • 成人教育学

  • 変容的学習

  • 経験学習

  • 状況に埋め込まれた学習

  • 活動理論・拡張的学習


などがこの一冊にまとまっています。すごいボリューム。でも、わりとさっくりまとまっています。


面白いポイント


主要な理論が一気にまとまっているのですごくお買い得です。それぞれコンパクトにまとまっていますし、参考文献も示されています。教科書的な本なので、手元に一冊あるとよいと思います。議論の大枠をつかむには最適と思います。


この本について語る


面白いのはこの本の後半は、状況的学習や拡張的学習なんですけど、これって別に大人に限った話じゃないんですよね。生涯学習理論としていままでは変容的学習や経験学習というところでとらえられていたのかもしれませんが、そこから次のステップにいきたいと考えているのかもしれません。


状況的学習の次はどこなのかは見えないのですが、状況的学習の考えを必要としている分野はまだまだたくさんありそうですね。




「未来の学び」をデザインする―空間・活動・共同体
美馬 のゆり 山内 祐平
東京大学出版会
売り上げランキング: 153800


内容


「学習環境をどうデザインするか?」ということを、「空間」「活動」「共同体」という3つの側面から述べている本です。非常に読みやすい本だと思います。ここでいう「未来の学び」とは、「複雑な課題に取り組むようなとき」と言い換えられるかもしれません。いままでのように教えることが「決まっている状態」ではないときにどうするかについて述べた本ともいえるでしょう。


面白いポイント


背景となっている理論などは難しいのですが、この本ではそれをなるべく平易に解説しているため、導入編としてとてもよいと思います。実際になにをしたらいいのかについても、よくわかると思います。


この本について語る


前回の本と関連しますが、要するに「学習環境デザイン」とは、「より複雑な課題に対する教授の法則を導きだそう」としているのではないかと私個人は思います。


課題が決まっていないようなもの、もしくはその問題が非常に高次である場合など、そういうときになにをしたらいいのかについてこたえようとしているのでしょう。それを職人芸とするのではないというかんじでしょうか。


そのときに必要となるのは、個人の頭の中に知識注入!っていうのではなく、問題を見つけていくこと、さらにはその解決方法を考えることであったりします。そして、たいていそれは一人では出来ないので、必要となる人を呼んでくることも出来なくてはなりません。


「教育」という場合は、たぶん、「問題」もその「方法」もわかった上で、なにかうまく出来るようにすることを目指しているけど、「学習」は違うんだといっているように思えます。そういう複雑な学びに対応するには、「教え方」のみに着目するのではなく、それ以外の「環境」からつくっていきましょうよということかもしれません。


このへんはちょっとよくわからない部分も多いですが、僕の中でずいぶん整理がついてきました。引き続き、状況的学習に関する本を読み進めようと思います。




文化と状況的学習―実践、言語、人工物へのアクセスのデザイン
上野 直樹 ソーヤー りえこ
凡人社
売り上げランキング: 242072
おすすめ度の平均: 1.0
1 読み辛い


内容


前半は状況的学習論のまとめみたいなかたちになっています。状況的学習がどのような背景からはじまり、どこで、どんな人たちと発展させていったのかがよくわかります。後半は論文の紹介というかんじです。海外留学生が研究室の実践に参加する過程が描かれていたりします。


面白いポイント


僕は特に前半の理論編みたいな部分を面白く読みました。状況的学習というのはわかっているものの、なんかこういまいち整理がつかないんですよね。本の前半部分にマルクスや、フーコーから、レイブらとの関係が図になったものがあるのですけど、それはわかりやすかったかなと思います。


後半は事例になっているので具体的にどうなのよというのもわかります。その事例も、留学生が研究室の装置にアクセスできるかという視点から研究されていてテーマ的におもしろさがあります。


この本について語る


最近まじめに状況論系の本を読みはじめていろいろわかってきました。でも、まだいろいろわからないこともあるんだよなあ。


この本の中にも「教育」と「学習」の違いについて言及があります。「教育カリキュラム」と「学習カリキュラム」の違いともいえるかもしれません。


結局ぼくの中で大きな括りでわけると、両者は目的とする「問題」が異なるのかなという気がしてきました。「教育」=「良定義問題の解決を支援」、「学習」=「不良定義問題の解決を支援」という分け方ですね。


不良定義問題とは、要するに「問題がなにかすらわかっていない」状態です。そういう問題を解決するためには、従来の教授法を開発するというのではなく、違ったアプローチが必要になるよねというのがいまのところのひとつの見方なのかなと思います。


じゃあどうやって学習環境をデザインするのよ?というと、まだわかっていないことのほうが多いんじゃないですかね。そんなかんじです。


カエルを食べてしまえ!
ブライアン トレーシー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 2460
おすすめ度の平均: 4.0
4 It's Not Rocket Science
5 訳者のスキルにも脱帽
5 実践すれば結果が出ます。
5 すっきり
4 ぐずぐずせずに結果を出すために

内容

「なぜ人はどうでもいいことから先にやってしまうのだろう?」

この言葉にどきっとした人に、この本はオススメです。この本はうまく仕事を達成するための本といえるでしょう。

・なにから仕事に取り抱えるべきかのか?

・そのためにどうすればいいのか?

こんなことが書かれています。タスクを細分化するとか、目標を決めるみたいなことが書かれています。

カエルを食べてしまえ!というタイトルがさしているのは、

「もっとも難しく、成果につながるものから先にやろう!」ということを表現しています。

それをするために、「ほんとうにこれはいまやる必要があるの?」などと問いかけたりすることの重要性について述べています。

面白いポイント

とてもシンプルな発想がいいと思います。この本でもっともポイントなのは、仕事の成果の8割から9割をはじきだす、2割のタスクを探せ!、そして実行しろ!ということでしょう。

そして、それを実践するために、重要な2割を意識する方法などが述べられている形式だと思います。法則については参考までにリンクをのせておきます。

80対20の法則

http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/8020rule.html

この本について語る

この本はさっくり読めるし、とても直感にあって個人的には好きな一冊です。自分がやっていることの裏付けになるような気分がしました。

あえて、私の意見を述べるなら、こういう実践を「みんなでやる!」というのは効果的じゃないかと思います。本を読んでひとりで実践するのはなかなか難しいです。自分に問いかけるのはなかなか難しいですよね。「それってほんとに重要な仕事?」と思うひますらないから困ってしまうわけです。

そんなときはひとりでやらずにだれかに言ってもらえばよいと思うのです。「そんなにそれって時間かける必要あんの?」と。そういう仲間との関係を作ることを私は提案したいと思います。



コミュニティ・オブ・プラクティス—ナレッジ社会の新たな知識形態の実践 (ハーバード・ビジネス・セレクション)
エティエンヌ・ウェンガー リチャード・マクダーモット ウィリアム・M・スナイダー 櫻井 祐子 野中 郁次郎 野村 恭彦
翔泳社
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おすすめ度の平均: 4.0
4 実践コミュニティのデザインと発達
4 知識ってマネージメント可能なんですね
4 自由なコミュニティーを用いたナレッジマネジメントの影響力
4 ダイナミックな知識をいかにマネジメントするか?
5 組織の壁とりなど、企業の課題に対する具体的な処方箋


内容


企業における「コミュニティ・オブ・プラクティス」(実践共同体)について述べた本です。実践共同体ってなんじゃらほい?というのは難しいですね。すごく簡単にいってしまうと、企業の中に、ちゃんと制度化されてはいないけど、自主的な勉強会とかそういう「集まり」ありませんか?私たちは実際、いわゆる「教育」をうけなくても、こうした集まりの中で学んでいる。そういうものに注目したというかんじです。


実践共同体とはなにかについてはこちらが参考になると思います。



「実践共同体」という概念は、ウェンガーとレイブという研究者が1991年に提唱したものです。彼らは、文化人類学的な企業組織の観察を通して、どんな組織にも必ず「人々が学ぶための単位」があることを発見しました。そして、共通のスキルや、ある事業へのコミットメント(熱意や献身)によって非公式に結びついたまとまりを「実践共同体」と名づけたのです。



Beating「5分でわかる学習理論講座」より。詳しくはこちらをどうぞ。


http://www.beatiii.jp/beating/015.html


面白いポイント


面白いのは、いわゆる「教育(研修?)」じゃなくて、普段私たちが生活している、日常の中の集まりに注目したという点じゃないでしょうか。たしかに、私たちは実際そういうことを通じて学んでいる。これをいろいろと分析したというのは面白いと思います。


この本について語る


ものすごく個人的な話ですが、この本はちょっとじっくりじっくり読まなくちゃいけないと思いましたね。そろそろコミュニティについて本気で学ぼうと腹をくくりました。コミュニティについて語れる男になります。




企業内人材育成入門
企業内人材育成入門
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中原 淳 荒木 淳子 北村 士朗 長岡 健 橋本 諭
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 3007
おすすめ度の平均: 5.0
5 ○○を学ぶ、とあるように。
5 部下を持つ上司にも読んでほしい本
3 入門書としては必要十分では
5 人材育成をもう一段深く考えるために
5 人材育成の入門書として最適


内容


企業内人材育成に関するいわゆる入門書。心理学、認知科学、学習科学などの知見がコンパクトにまとめられている。自分が知りたいことについてわかりやすい事例で説明しつつ、読書案内もついているので手元においておきたいタイプの本といえます。理論をざっくりつかむのによいです。


面白いポイント


この本は入門書なので、事典的な意味合いは強いのですが、それをそのまま事典にしないのがよいところだろうと思います。あくまで「会社の中でこういうことよくあるよね。それって、こういう理論と関係あるよ」というスタイルは好感が持てます。


それぞれを深く知りたい人にとっては物足りないものかもしれませんが、ちょっと確認したりするという意味でもオススメできます。難しい概念をあの短さでわわかりやすく説明するのはなかなか困難な仕事だったと思われます。


この本について語る


私独自の読み方として、今回は「教育と学習の違い」について注目して読んでみました。これは本のp64に「教育と学習は違うのか」というタイトルで書かれています。また、その上で、「学習環境デザイン」と「インストラクショナルデザイン」との違いなどもp.186にてふれられています。


学習と教育の違いをあえてヒトコトでいうと、たぶん、「学習」のほうが「教育」より広い概念であると考えるのがいいかもしれません。この本の書き方すれば、人間はどこにいても「学習」している。それは学校みたいな公式(フォーマル)な場だけでなく、日常(インフォーマル)もそうである。「教育」というのはその「フォーマル」な部分を指しているように思えます。(こうした考え方の背景には「状況論的アプローチ」なるものがあります。これについてはまたのちほど説明することにしましょう。)


うーむ、要するに、学習という立場に立つと、教育だけではなく、それ以外も見つつ、人の成長を助けるという考え方ということでしょうかねえ。とりあえず今回はそこまでにしておきます。


ちなみに、学習環境デザインとインストラクショナルデザインの違いについては以下のように述べられているので参考まで。



 学習環境デザインの考え方がインストラクショナルデザインと大きく異なる点は、「学習」に対するとらえ方である。


 インストラクショナルデザインでは、以前はできなかったことができるようになるといったスキルや能力の向上を学習ととらえる。これに対して、学習環境デザインでは、学習とは、学習者が教室や職場といった現場での活動に参加することそれ自体を指す。



対談が掲載された本

場作りに関する対談が掲載されています。
第六章(p192-204)
他者の目から見たラーニングバー




舘野の本棚(最近読んだ本)



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